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猪突猛進 鈴木研究室へようこそ

関西医療大学大学院 教授である鈴木俊明研究室の紹介や鈴木が日頃考えている教育・臨床・研究への思いを熱く語ります。

評価実習QA その2

2011-10-01 23:15:09 | 教育
本日、評価実習の3年生におくったメールです。

みなさん、がんばってますか? 本日、数名の学生にあいました。頑張っている感じで嬉しく思います。さて、この数日間のQAを紹介します。

Q1 なぜ腹筋群の筋緊張が低下して骨盤後傾することがあるのですか?
A1  腹筋は筋緊張が亢進したら骨盤後傾方向に作用します。腹筋の筋緊張が低下したら、前傾位になる場合もあるが、短縮位になって(要するに筋をある一定の長さに保つことができなくて)保持してしまう場合があります。特に座位姿勢の場合には、重力にかかりますので、骨盤を正中位に保つことができずに、後傾位になる場合があります。どのような時に前傾位になるか否かは腹筋以外の筋との関係で決まりますね。

Q2 問題となる動作が移乗動作ですが、移乗動作を動作観察することはありますか?
A1 移乗動作、いわゆる、座位からの立ち上がりで立位での方向転換から座り込みの動作ですから、そのなかで、どの動作ができないから移乗動作ができないときちんと考察できないといけません。立ち上がり動作が問題であれば移乗動作だけでなく、様々な身の回り動作の障害になります。

Q3 膝関節過伸展の要因について教えてください。
A3 これは基本的な質問ですね。いろいろありますね。膝関節伸筋群の筋緊張亢進もしくは低下、ハムストリングスの筋緊張亢進、腓腹筋の筋緊張亢進(2関節筋ですからね)、膝関節位置覚低下のような膝関節周囲の問題と、足関節背屈可動域制限や股関節伸展制限の際に、膝関節を過伸展させて姿勢を保持する場合のように様々な原因がありますね。

Q4 大腿骨頸部骨折の患者さんで30年ほど前に脳血管障害の既往のあるひとですが、中枢神経障害の検査は行ってもよいのでしょうか?ただし、大腿骨頸部骨折の前には歩行などの運動機能面は問題ありませんでした。
A4 現在の状況で中枢神経障害のように分離動作に問題があれば、中枢神経障害の評価をすることがあります。やはり、動作分析から運動器、中枢神経障害の両面より評価することが大切になります。

がんばりなさいよ。そろそろ教員の訪問の時期になりますね。楽しみに・・・