すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

愚かなる法案と“負の遺産”の原発推進政策

2015年08月05日 | 日々思うこと

神戸での延べ11000人の日本母親大会、その分科会のことも忘れないうちに書き込んでおかねばと思いながら時間がどんどん過ぎていきます。その前に先月27日からの参議院での安保関連法案の審議のことを書き留めておかねばなりません。

先ず衆議院での安倍首相は、中東・ホルムズ海峡での戦時についてイランによる海上封鎖と機雷敷設の想定を主張してきたはずですが、参議院ではこの答弁を今度は「特定の国を想定しているわけではない」と大きく軌道修正です。これは今までこだわってきた集団的自衛権行使の事例の根拠が大きく揺らいだことに他ならず、まるで“猫の目”の如しです。

昨4日の「武器と弾薬」についても中谷防衛大臣は、自衛隊が他国軍を後方支援する際に新たに可能となる弾薬の提供に関し、「ミサイルも、あえて当てはめれば弾薬だ」と説明し、想定はしていないがミサイルも提供の対象となりうると驚くべき答弁でした。これに対して福島みずほさんは、ミサイルは「弾薬」ではなく、法改正後も提供が認められない「武器」に分類されるとし「ミサイルも弾薬だなどと言ってはいけない」と批判していました。

そして5日の一般質疑では、安全保障関連法案に盛り込まれた他国軍への後方支援では、自衛隊による核ミサイルの輸送を「法文上は可能だ」と明言し、毒ガス兵器の輸送もできるとの驚くべき見解です。中谷防衛大臣は「持たず、つくらず、持ち込ませず」という非核三原則を踏まえ、「核兵器を輸送することは想定していない」と述べながら、仮に米国から輸送要請があっても「断固拒否する」と答弁で、ますますよく理解できない法案です。

核ミサイルや毒ガス兵器の輸送が法文上禁じられていなければ、時の政権判断で可能になる余地があり、何が起こるか分からない「想定外」は自然災害だけではないはずですが、参院の審議入りでいかに愚かな法案であるかが伝わってきます。

ご近所のザクロの花も受粉後に少しづつ実が大きくなって色づいてきました。お店に果実として並ぶザクロはイラン産がほとんどのようで、果汁にエストロゲンが含まれるとして15年前頃にブームになりました。しかし国民生活センターの分析ではエストロゲンは検出されなかったそうで、花言葉が「優美」「愚かしさ」です。

ところで先の平山知子弁護士の講演では、戦争と原発とを重ねてお話しされましたが、母親大会分科会での助言者伊東達也氏も、原発の使用済み核燃料がプルトニュウムとして核兵器になることを強調していました。原発事故が起きたときの放射能汚染は無限に続き、こんな愚かな政策は“負の遺産”となってゆき、太陽や風力の自然エネルギーの力は無限であることを再認識する暑い一日です。