半農・半Xの生活

思いついたことを思いついた時に綴ります。

死刑判決をみて思ったこと。

2012年02月21日 07時55分08秒 | 日記
山口県光市の元少年が起こした殺人事件の死刑が確定した。

先ずは、亡くなった母子に対してご冥福をお祈りしてから感じた
ことを書いてみたい。

死刑判決について、評価が二分されるのは当然だろう。

ただ、最近気になるのは裁判員制度になってから、刑の厳罰化が目立つように
なってきたことか。目には目を、歯には歯を的な判断では、人を裁くなどどい
う重い責任は果たせないことは十分に理解しているつもりだ。

今回の件は、残虐なことをすれば、このような結末が待っているのだと国民や
特に世の未成年に知らしめるメッセージ性を持っている重い判決だろうと思う。
一方で、18歳であれば判断力が備わっていたはずと考えたとしてもおかしくな
いものの個人の生育過程、家庭環境等を考えれば、重大犯罪イコール死刑という
短絡的な判決であってはならないだろうと思う。


今、国民の中に流れる雰囲気が、政治の停滞等の様々要因から不満がマグマの
様に溜まり、いつ爆発してもおかしくない状況にある。そんな中で、少しでも
溜飲を下げてくれるような物言いをする人を支持したり、例え真っ当な人達で
あっても自分と違う恵まれた立場にいる人達には厳しくバッシングをする傾向
がある。
また一方で、自分より弱い立場の人の存在を確認することで安心をするような
傾向がないだろうか。

目の前にある嫌な事から、逃避したい、そのためには自分を変えようとせずに
自分の目の前にある煩わしさが消え去って欲しい、抹消されて欲しいという風
潮がないだろうか。
ゲームのようにリセットすれば、生まれ変われるほどに、人間の命は軽いもの
ではない筈だ。

先ず、自分たち大人がしなければいけないことは、自分の身体は自分だけのもの
ではなく、先祖代々受け継がれてきた大切な借りもので後生に伝えていく大切な
ものだと教えることができる教育・社会環境を整備することが刑の厳罰化の前に
することのような気がしてならない。