半農・半Xの生活

思いついたことを思いついた時に綴ります。

屈服してしまうのか抗がい続けるのか

2015年10月29日 16時40分14秒 | 日記
先日、三上智恵監督の映画「戦場ぬ止み(いくさばぬとうどうみ)」
を観て政府の沖縄に対する聞く耳持たぬ力任せの横暴にあらためて憤
怒した。と同時に沖縄県民の心中休まることが無い抗いの日常を思っ
た時、自分を含め本土の人間達の何とも薄情なことよ。

前知事の仲井間の裏切りとも言える埋め立て承認で、沖縄県民の心に
火がつき、結束が高まり、翁長知事に命運を託し選ばれたわけである
が、その知事も何となく政府の後手後手に回っている感が否めない。
何しろ腹八分、腹六分と言ったことでも分かるように実は既成事実化
しようとしているのではないかと思うくらい遅々としている。頑張っ
てみたけれどとうとう埋め立てられてしまったねでは洒落にならない。

沖縄基地問題はあまりにも根が深く広いのだが、少女暴行事件に端を
発した普天間基地移設問題では96年には駐日大使は普天間基地撤退
を示唆していた筈であるが埋め立て利権を手放したくない自民党は、
米国に居座るように懇願した。
この時点で既に国民を否、沖縄県民を裏切っているわけである。これ
は国民に対する犯罪行為だ。

こうやってみると沖縄基地問題に限らず権力者が力にものを言わせて
為すことは、利権(金)に絡んでいることが多い。原発再稼働問題に
しても電力会社の利益と地元に落ちる金の方が健康問題や環境問題よ
りも優先する。ましてや破局事故など起きるはずも無いし起きたとし
てもそんなこと知ったことではないというのが実態であろう。
いつも重大事故が起きたり、恒常的な不作為によって泣きを見るのは
国民であり、声なき弱者である。

そして、今回の辺野古の強権的な埋め立て工事の再開である。
あの沖縄の中央に位置する大浦湾に巨大な滑走路をしかも埋め立て利
権で得られる果実を増やすためにV字型に変更までした。やはり、安
全保障は金になるのだ。
中国が朝鮮が攻めてくると煽っていればそこに戦争ビジネスが生まれ
金になる。
真剣な顔をして脅威を語る評論家や政治家、マスメディアを見ている
とおまえ達いい加減にしろと言いたくなる。

民主党政権時代に鳩山首相が、件の基地を国外、県外と言った時に、
官僚、マスメディアは一斉に反発した。一国の総理大臣が自国民のこ
とを思って基地を無くそうとする行為を米国の感情を慮ってバッシン
グするなど正常ではない。挙げ句に愚相に仕立て上げ辞めさせてしま
い自民党の復権に一役買った。

映画を観て本土の沖縄に対する態度を見ると沖縄県民と本土の国民と
のギャップが大きすぎて、とても心を一つになどと言うことは夢のま
た夢だ。
とにかく、本土のマスメディアは実態や事実を伝えないのであるから、
理解のしようもないし、これは福島原発事故と通じるものであるが、
利益は国民の為ではなく政権の為なのである。
それにしても国民の関心度は低く、関心があってもせいぜい同情論で
ある。
殊に酷いのは沖縄蔑視で、基地反対をすることが非国民などと詰られ
る始末で、ヘイトに近いものがある。

何れにしても、強引な埋め立て再開で沖縄は益々、反発が強まるだろ
うし、国は有無を言わさず、それをなぎ倒してくるだろうから事態の
収拾はあり得ない。係争に持ち込んでも国と裁判所は一体のものであ
るから住民の安全の為を根拠にされたら勝ち目はない。
住民の安全を言うのだったら、海外移設を真剣に米側に働きかけるこ
とをしなければならない筈であるがそんなことは100%ありえない。

昨年の秘密保護法の強行から始まって、憲法違反をものともせず、立
ちはだかり抗う者は、端からなぎ倒す横暴かつ凶暴で国民の25%し
か支持を得ていない政権にこのまま屈服してしまうわけにはいかない。

きけわだつみのこえ を読んで

2015年10月23日 22時19分18秒 | 日記
過日ふと手にした本が、学徒兵の遺書を集めたこの本であった。
恥ずかしながらこの歳になるまで読んでいなかった。
子どもの頃、わだつみ像がイタズラされたの、壊されたのと新聞で見たことが
あったが、その“わだつみ”なるものが何なのか調べたこともなかったし親に
聞いたこともなかった。

この本が出た当時、異論があったらしい、インテリがそんなに偉いのかとか大
学生、殊に東大に偏っているのではないか等々。たしかに、貧乏人の子どもが
真っ先に戦場に駆出されたのは間違いないだろうし、多く死んでいるのだろう。
学徒動員も、文系の学生が主であり、理系の学生は徴兵猶予だったらしい。
これも、最近話題になった、文系不要説に近いものがある。
目に見えて役に立ちそうなもの経済に直結するか否かで差が出る。
だから、この本に出てくる学生は東大、京大の法学部の人間が多い。
まあ、それはそれとして、当時の学生がどのような心境でいたのか、彼らの視
点であの忌まわしき時代をどのように見ていたのかを理解するにはよいと思う
し、それをとおして当時の状況がわかる。

いわゆるインテリ達が残した遺稿であり、若干22,23歳の若者達であるが、
見事な文章が綴られている。昨今話題になったらしい“永遠の0”なるお涙頂
戴的な戦争を美化した本や映画を礼賛するいわゆるネトウヨ連中にも一度読め
と言いたい。

これは、私の思い込みだったのかもしれない。教育勅語なるもので、誰もかれ
も洗脳されていたわけではないということだ。
死を覚悟した心境は、国の為とは言いながらもやみくもに国体(天皇)の為に
殉ずるなどとは言ってはいない。ただ、当時の状況は公然と軍部の批判などで
きる状況ではないのだが、毅然とおかしいものはおかしいと批判精神を持って
いるのだ。例えば次のようなことが書かれている。特に印象に残った部分をあ
げると。

『今の私は心中必ずしも落着きを得ません。一切が納得が行かず肯定が出来な
いからです。いやしくも一個の、しかもある人格を持った「人間」が、その意
思も意志も行為も一切が無視されて、尊重されることなく、ある一個のわけも
わからない他人のちょっとした脳細胞の気まぐれな働きの函数となって左右さ
れることほど無意味なことがあるでしょうか。自分はどんなところへ行っても
将棋の駒のようにはなりたくないと思います。』

『・・・あの大洋になぜのみこまれて死んで行かねばならないのか。日本人の
死は日本人だけが悲しむ。どうしてこうならなければならぬのであろうか。な
ぜ人間は人間で共に悲しみ喜ぶようにならないのか。平和を愛する人。・・・
・・・私のような意久地なしの物にはこんな言葉が痛切に感じられてならない。
外国人であるがゆえにその死を日本人が笑って見る。これは考えても解らない。
日本人は「御民われ、いけるしるしあり」とほこりを感じていると。彼らの人生
のほこりは?

『日本軍隊においては、人間の本性たる自由を抑えることを修行すれど、謂く、
そして自由性をある程度抑えることができると、修養ができた、軍人精神が入っ
たと思い、誇らしく思う。およそこれほど愚かなものはない。人間の本性たる自
分を抑えよう抑えようと努力する。何たるかの浪費ぞ。自由性は如何にしても抑
えることは出来ぬ。・・・』
『私は明確に云えば、自由主義に憧れていました。日本が真に永久に続くために
は自由主義が必要であると思ったからです。これは馬鹿なことに聞こえるかも知
れません。それは現在、日本が全体主義的な気分に包まれているからです。しか
し、真に大きな眼を開き、人間の本性を考えた時、自由主義こそが合理的な主義
だと思います。
 戦争において勝敗を見んとすれば、事前に於いて判明すると思います。人間の
本性に合った自然な主義を持った国の勝戦は、火を見るより明らかであると思い
ます。』

『日本はあらゆる面において、社会的、歴史的、政治的、思想的、人道的の試練
と発達が足らなかった。万事に我が他より勝れたりと考えさせた我々に指導者、
ただそれらの指導者の存在を許して来た日本國民の頭脳に責任があった。』



やはり、あの戦争は、無責任が故の放漫な国の経営と自己満足の功を焦って手の
施しようがなくなった侵略戦争だったことは明らかであり、未だにシラを切る南
京大虐殺、従軍慰安婦も事実であり、人を爆弾に置き換えて有無を言わさず自死
を迫る肉弾戦、特攻隊など、明らかに常軌を逸した所業は、知性の欠片もない軍
人どもやそれらを唆した財閥によって行われたということだろう。

動員された一兵卒の学徒が戦犯に仕立てられ死刑になり、職業軍人たる将校らは、
せいぜい懲役で済ませて戦後もおめおめと生きながらえたという理不尽と70年経
った今、エリートがしでかした不始末を国民が請け負う様は、全く同根である。

技術は進化しても・・・腕が

2015年10月22日 10時45分39秒 | 日記
独身時代は、風景写真が好きで秩父の山奥などに撮影
で足を運んだ。
初めて自分のカメラを手にしたのは高校生の時にアルバ
イトで金を貯めて買ったオリンパスペンだった。
ハーフサイズというやつで、16枚撮りフィルムが32枚撮
れるというお得なカメラだった。

以来、給料を貰うようになってからは、マミヤ、キャノン、
ニコンなどの一眼レフカメラを購入した。子どもが生まれ
てからは、いわゆる“ばかちょんカメラ”が重宝した。

趣味も家庭菜園、スキーなどに熱を入れていたのですっか
り写真への情熱が失せていたが、最近、コンデジを購入し
たおり、親戚の結婚式の写真を撮り印刷してみたが、画素
数が1600万画素あり撮像素子もCMOSで一眼並なの
に、ふわ~とした写真には何ともがっかりした。

昔「腕じゃないよカメラだよ」と言うCMがあったが、ある
意味当たっているかもしれないと言うことで、妻に内緒のへ
そくりで買える入門一眼機を探していたところお手頃のカメ
ラを見つけたので購入した。
取説を読むと機能満載で、至れり尽くせりといった感がある。
まさに「腕じゃないよカメラだよ」といったところ、馴染む
までいじり倒すしかない。

季節は秋、腕慣らしに、週末は紅葉でも撮りに出かけてみたい。

             
     デジカメ変遷          左、現在のPEN  右、40年前のPEN

     

週末の農作業

2015年10月19日 08時07分07秒 | 日記
早いもので季節は、玉葱を植える時期になった。
今年も、1トレイ約280本を近所のJAで買い求めた。
石灰、堆肥をたっぷり鋤き込み玉葱用のマルチを張っ
てから苗を植えた。
越冬するので凍上で、280本のうち物になるのは7~8
割程度になってしまう。
籾殻を上から撒いたりして凍上を防ぐのだが、効果は限
定的である。
とりあえず、今年も来年への投資作業が済んだ。
来年の初夏の収穫が楽しみである。

         

TPP合意に思う

2015年10月06日 08時40分27秒 | 日記
このことは、安倍が昨年、高い入場料を払ったときから結論が
見えていたのだが、それにしても腑が煮えかえるような腹立た
しさを覚える。
史上最大の極めて危険の協定であろうし、環太平洋に名を借り
た日米構造協議の総決算だろう。
国の形の根幹に関わる話なのに、交渉経緯も真相も交渉関係者
しか分からず合意後4年経過しないと全てが分からないという
こと、全てが米国主導で行われ、米国通商代表部と言っても多
国籍企業の代理人なわけで、「1%の1%による1%のための」
協定であって、99%の人が損失を被っても「1%」の人々の
富の増加によって総計としての富が増加すれば効率的だという
論理で、「TPPは米国企業の利益を守ろうとするもので、日
本国民のお利益にはならないし、途上国の発展も妨げる」もの
だと指摘もされている。

そもそも「ブレない、TPP断固反対、ウソつかない」と言っ
て政権を取り戻した自民党であるが最終的には、身も心も差し
出すが如く、譲歩に譲歩を重ね、こちらから合意をお願いした
わけで、これも安倍が米国会で演説の中で宣言したことを果た
したまでのことである。

大体が商品が安くなるので国民生活に多いに寄与するなどと詭
弁を弄して目眩ましを張ったが、実は多国籍企業の利益根こそ
ぎ収奪協定に他ならないのであって、食の安全、労働、金融、
医療、教育、インターネットの著作権、薬の特許など国民生活
が根本から変わってしまう。
食品表示にしても、米国が要求する生産国の表示がなくなれば、
その食品の出自、作られ方も分からず、薬漬け、添加物だらけ
の食品を食べることになり、挙げ句は体調を崩し医者にかかり
医療費がかさむので国主導で混合診療に移行して行くことにな
る。

既にTPPを見越し米国を忖度して様々な法律が成立している。
農協改革、派遣法、混合診療、残業代ゼロ法、軽自動車の税金
を上げたのも米国の意に即したものだろう。この協定で特に恐
いのは、国内法よりも企業の利益を優先することだ。ISD条
項の酷さについてマスメディアは、一切報じていない。
とにかく、米国企業が利益を上げられないと国の法律が悪いと
言うことになり訴えられれば100%勝ち目はない。
韓国の米国とのFTAが良い例であるが、韓国はISD条項で
国の形も伝統文化も相当な
しかも一度決まったものは取り消しも出来ないという恐ろしい
ものだ。
早晩、公共事業にも参入してくるだろうから、電気、水道、運
賃など桁外れの値上げも予想される。

いつものことだが、都合の悪いことには頬被りで、TPPを農
業問題に矮小化して、他の重要な問題についてもスルーだ。国
民的な反対運動が起こることを警戒して寿司攻め、天麩羅攻め
にされたマスメディアは口を拭って知らんぷりである。
NHKなどは、ノーベル賞に次いで嬉しいニュースが飛び込ん
できましたと大筋合意についてほざいたそうな。リスクについ
ては、いつもどおり口を噤んだままだ。

真相を知らない多くの国民は、物が安く買えて良いのに何を騒
いでいる?の能天気さなのだ。
忌まわしき壊国元年のスタートの号砲が切って落とされたとい
うことだ。戦争法と並んで、双子の問題になりそうだ。
何をそんなに、騒ぐのだと言われる向きもあろうが、常に自国
民ことよりも米国を忖度する官僚に支配された国だから心配を
しているわけだ。