住みたい習志野

市内の情報を中心に掲載します。伝わりにくい情報も提供して行きます。

日本がミャンマー軍部に「パイプ」がある、というのは「利権を守るための」ウソ。そして不屈に闘う民衆

2021-05-03 18:26:35 | 人権、環境

軍部に「パイプ」があるから、というのはウソ。それどころか軍部に投じたお金4000億円を帳消しにし、更に莫大な返却の見込みのない金を投じている。軍部へのODA(政府開発援助)を止めないのは、これにからむ麻生太郎や日本の企業が損するから。日本はミャンマー軍に何の影響力もない。このことを暴露したオンライン記事をご紹介します。

日本政府が「ミャンマー軍の市民虐殺」に沈黙を続ける根本的理由 外交を歪めてきた「ODA金脈」の罠

ミャンマー情勢が緊迫している。欧米諸国が経済制裁などに動く一方、日本政府の動きは鈍い。東京外国語大学の篠田英朗教授は「ミャンマー問題は、さま...

PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

 

日本政府が「ミャンマー軍の市民虐殺」に沈黙を続ける根本的理由

強調される「独自のパイプ」とは何なのか

4月9日に、駐ミャンマーの15大使が共同声明の形で公表したミャンマー軍を非難する共同声明に、日本は加わらなかった。アメリカの同盟国で加わらなかったのは、日本と、エルドアン大統領のトルコやドゥテルテ大統領のフィリピンくらいであった。
こうしたすっきりしないやり取りの中で頻繁に語られているのが、「パイプ」という謎の概念だ。日本の外交当局が「パイプ」なるものに異様なまでのこだわりを見せている。しかしそれが何なのかは、一切語ろうとはしない。いったい「パイプ」とは何なのか。

「援助」と言いつつ実態は「投資」

日本のメディアは、同じ情報源から聞いてきたことをそのまま各社が引用しているかのように、「日本はミャンマーに巨額の援助をしているので影響力がある」、と伝え続けている。残念ながら、そのような報道は海外メディアでは見ることがない。日本の存在は、真面目にミャンマー軍に影響力を行使できるパワーとしては扱われない。

実際に、日本がミャンマー軍に影響力を行使しているような様子は全く見られない。それでは、どれだけ日本のメディアが日本において日本語で日本人向けに「日本は影響力がある」と主張してみたところで、海外では全く相手にされていないのは仕方がない。

なぜなのか。その理由は、援助の中身を見れば、推察できる。日本は毎年1000億円を超える額のODAをミャンマーに投入し続けているが、そのほとんどは円借款である。これはつまり投資である。これは0.01%の40年償還という好待遇であるとはいえ、貸付金である。他の東南アジア諸国のように経済発展が進むと、円借款の金額は返還されてきて、むしろ日本は利息分の利潤すら得ることになる。

2013年には4000億円の債務を帳消しに

実は日本ほどではないとはいえ、他の諸国も、2011年の民主化プロセスの開始後、ミャンマーに対する援助額を増加させてはいた。他国と同様に、軍政期には援助額を停滞気味にさせていた日本は、他を圧倒するようなODAの増額を果たすために、それまで累積していたミャンマー向けの貸付金を一気に帳消しにするという作戦に出た。多額の未払金が残ったままでは、新規の援助の大幅増額が困難だったからだ。

そこで2013年に、約2000億円の債権放棄を行った。さらに手続き上の理由から債権放棄ができなかった約2000億円について、同額の融資を一気に行い、それを原資にして即座の名目的な返還を果たさせるという離れ技まで行った。

つまり日本政府は、ミャンマーで焦げ付いていた約4000億円の貸付金を、日本の納税者に負担させる形で一気に帳消しにして、さらなる融資の工面に乗り出した。それもこれも全て、ミャンマーを「アジア最後のフロンティア」と見込んだ経済的願望があればこそであった。

軍部を擁護してきたかいはあったのか

その後もODAという名目でミャンマーに貸し付けた資金は回収されていない。むしろ今回の事件で回収が困難になってきたという印象は否めない。そもそも市民を殺戮してまで権力にしがみつくミャンマー軍幹部が、日本から借りたお金をコツコツと返却するために努力するような人物であるようには見えない。借金は返還できなければ、以前のように踏み倒すだけだろう。

国家と国家の間の貸し借りで、返還がなかったからといって、差し押さえなどの措置を取ることはできない。日本ができるのは、市民に銃を向けて殺戮している虐殺者たちに、ただただひたすら返金をお願いする陳情をすることだけだ。それどころか、以前のように、新たな融資でとりあえず名目的に補塡ほてんさせるしか手がないなどといったことになれば、再び日本の納税者を借金地獄に引き込むしか手がなくなるだろう。

現在、ミャンマー軍幹部に標的制裁をかけている欧米諸国に対して、日本では「欧米はミャンマーと付き合いが浅いから簡単にそういうことができる」といった言い方をする方が多い。しかしこれは見方を変えれば、ミャンマー軍が権力を握り続けた民主化プロセスに懐疑的だった欧米諸国に対して、事あるごとにミャンマーを擁護する立場をとり続けてきた日本のリスク管理の甘さが問われている事態だとも言えるわけである。

このような事情を持つ「金」で成立している「パイプ」を、いかに日本人が日本国内で日本語で日本人向けに誇示しようとも、国際的には同じようには認められないのは、致し方のないところもある。

在日ミャンマー人が「日本ミャンマー協会」前でデモをする意味

現在、日本にいるミャンマーの人たちを含む人々が、「日本ミャンマー協会」の前でデモを行ったりしている。市民を虐殺している軍を利する「パイプを断て」、と要請している。

「日本ミャンマー協会」とは何か。同協会の会長である渡邉秀央氏は、ミャンマー軍との間に特に「太いパイプ」を持ち、軍司令官であるミン・アウン・フライン氏とも過去に24回会っているという緊密な関係を続けている。渡邉氏がキーパーソンなのは、日本のODA業界にミャンマー向け巨額円借款の恒常化を実現した人物だからだ。

元郵政大臣である渡邊氏は、当然ながら日本のエスタブリシュメント層に「太いパイプ」を持ち、日本ミャンマー協会の役員には、政・財・官界の大物がずらっと並ぶ。「最高顧問」の麻生太郎副総理をはじめとする大物政治家のみならず、ODA契約企業リストにも登場する財閥系の企業名が目立つ。

仮にミャンマー向けの円借款が焦げ付いて日本の納税者が負担を強いられるとしても、契約企業が損失を受けるわけではない。これに対して、ミャンマー軍が市民を虐殺しているからといって実施中のODAまで止めてしまっては、これらの迷惑をかけてはいけないところに多大な迷惑がかかってしまう。日本の外交当局が「対応策を慎重に検討する」のも無理もないということは、こうしたリストを見るだけでも容易に推察できるだろう。

「選挙は公正だった」となぜ言えないのか

なお在日のミャンマーの方々を含む人々は、日本財団ビルの前でもデモを行ったりする。「ミャンマー国民和解担当日本政府代表」の肩書も持つ笹川陽平氏が、同財団の会長を務めているからだ。笹川氏は、日本政府代表として、日本政府の予算で、昨年11月のミャンマー選挙の監視団を率いた。選挙直後こそ、選挙は公正に行われた、と発言していた。しかしミャンマー軍が「選挙には不正があった」と主張してクーデターを起こしてからは、沈黙を保っている。

デモをしている人々は、「せめて選挙は公正だったので、クーデターは認められないと発言してほしい」と懇願しているのだが、笹川氏は反応していない。言うまでもなく、笹川氏も、ミャンマーに深く関わる日本社会の大物だ。
(以上、プレジデントオンラインの記事より抜粋)

不屈にたたかうミャンマー(ビルマ)の民衆

「命が懸かっているので、どうか許してください」日本に暮らすミャンマー人らが軍事政権を認めないよう訴え 【ABEMA TIMES】

5月2日都内の「喪服」デモに参加した女性の発言です。

国軍と血を流して戦った犠牲者に敬意を表するため多くの人が黒い服を着て集まりました。
 「(コロナ禍で)本当にこんな時にご迷惑をかけてしまって申し訳ないんですけど、ミャンマーの人の命が懸かっているので、どうか許してください。」
 「NUGという国民統一政府をいろんな国で、世界中で認めてほしいという目的で同じ時間にやっているという感じです。」

「毎日心が痛い」世界40都市のミャンマー人、一斉デモ:朝日新聞デジタル

クーデターから3か月 「春の革命」訴え数千人が抗議デモ

クーデターから3か月 「春の革命」訴え数千人が抗議デモ ミャンマー

【5月2日 AFP】国軍のクーデターから3か月が経過したミャンマーでは2日、抗議デモに数千人が参加し、「春の革命」を呼び掛けた。

 

 

 

クーデターから3か月、ミャンマーで銃撃相次ぎ6人死亡

 クーデター発生から3か月が経過したミャンマーでは2日も各地でデモが行われ、治安部隊による銃撃が相次ぐなど混乱が続いています。 ミャンマーの...

TBS NEWS

 

(字幕なしです)


こんなニュースも飛び込んできました。
ミャンマー武装勢力、国軍ヘリ撃墜か 「空爆受け反撃」

ミャンマーの少数民族武装勢力、カチン独立軍(KIA)の広報担当者は北部カチン州で3日、KIAが国軍のヘリコプター1機を撃墜したことを明らかにした。
 国軍が戦闘機や武装ヘリで空爆したため、反撃した。
 KIAやカレン民族同盟(KNU)など武装勢力はクーデターに反発し、国軍と衝突を繰り返している。KIA広報担当者は取材に「ヘリの種類は分からないが、撃墜したのは間違いない」と語った。ニュースサイト「イラワジ」は「ヘリはテールローターを撃たれて墜落した。煙が上がるのを見た」という住民の話を伝えた。 



 

「日本のお金で人殺しをさせないで!」ミャンマー国軍支援があぶり出した「平和国家」日本の血の匂い(ニューズウィーク) - 住みたい習志野

 

 

コメントをお寄せください。


<パソコンの場合>
このブログの右下「コメント」をクリック⇒「コメントを投稿する」をクリック⇒名前(ニックネームでも可)、タイトル、コメントを入力し、下に表示された4桁の数字を下の枠に入力⇒「コメントを投稿する」をクリック
<スマホの場合>
このブログの下の方「コメントする」を押す⇒名前(ニックネームでも可)、コメントを入力⇒「私はロボットではありません」の左の四角を押す⇒表示された項目に該当する画像を選択し、右下の「確認」を押す⇒「投稿する」を押す

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 5月3日は憲法記念日、憲法は... | トップ | 非正規公務員残酷物語 ➀ ハ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。