隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0676.緋の風 スカーレットウインド

2005年11月28日 | 歴史ロマン
緋の風 スカーレットウインド
読 了 日 2005/11/28
著  者 祐未みらの
出 版 社 文藝春秋
形  態 単行本
ページ数 295
発 行 :日 1993/11/25
ISBN 4-16-314370-X

 

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11回サントリーミステリー大賞の読者賞受賞作品。
証券会社を退職後渡米、その後旅行会社に勤務してシンガポール、香港勤務の著者の経験が本作品に生かされているようだ。カバーの折り返しにある著者の写真は作家というよりモデルのような感じを受ける髪の長い美人で、小説を書くというよりここに登場する主人公と言ったほうが良いような感じだ。
タイトルに”スカーレット・ウインド”というルビが振ってあることから女性が主人公のストーリーかな?と想像がつくが、ニューヨーク・ウォール街から生まれ故郷のシンガポールに帰り便利屋を営む、ドロシー・タン、愛称ディーを主人公としたストーリー。

 

 

ある日、彼女の元に留守中依頼の電話が入る。尋ねてきた依頼人はニューヨーク時代のルームメイトで親友のマリアだった。マリアは、フィリピンで一、二を争う財閥メラード家の次男で、歳の離れたルイスと結婚していた。しばらく振りに逢った余りにも楽しそうな二人の会話に浸っていると、なんとなく悲劇を予感させるが、その悲劇は間をおかずにやってくる。
ある種のストイックな性格を持つディーはハードボイルドの私立探偵を思わせる。女性版ハードボイルドだ。

 

 

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