推手サークル!

太極拳を中心に対練ばっかりやりまくっています。
静岡県湖西市がホームです。

ご案内

「推手(すいしゅ)」とは、太極拳の2人でする練習の事です。
套路(型)と推手は車の両輪で、両方やらないと上達は見込めません。

套路は1人でも練習できますが、推手は相手が必要です。
ならば、太極拳好き同士でお互い練習相手になろう、というのがこのサークルの目的です。
対練専門の謎の集いです。
太極拳やったこと無い方でも大丈夫ですので、お気軽にご参加ください。
お問い合わせはこちらまで。
suishucircle@yahoo.co.jp
右の「メッセージを送る」からでもOKです。

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2022.12.31 「来年こそは」をUP

武器の祭典

2015-07-10 23:52:12 | 日記
楊式太極拳の創始者・楊露禅師は、言い伝えによると秘伝でも何でも弟子達に惜しげなく教えていたそうです。
なぜそうやって苦労して得た技術を隠さなかったのかというと、
「ライバルが欲しかったから」
ではないかと思います。

人間ある程度の地位を築くと、それを守りたがるようになります。
ピラミッド構造を作っておけば、取り巻きが祭り上げてくれるので安泰です。
が、腕は確実に堕ちていくでしょう。
上からは叩かれ、下からは突き上げられ、同位からは狙われる、という緊張があるから技術が磨かれます。
どんなに強くなっても「自分の前に立ち塞がる存在」が絶対必要だと思います。
そう考えていたからこそ楊露禅師はオープンな伝授をして、自分の地位を脅かすような人間を増やそうとしていたのではないでしょうか


推手サークルも、お互い良い仲間でありながら立ち塞がりまくろう、というコンセプトの元でメンバーが集っています。
(たぶん)


さて、7月ふーみん最初の金曜夜練習会は7人で練習しました。
毎度ありがとうございます!

此度はちょっと志向を変えて、武器での推手を研究してみました。
そもそも中国武術は武器の使用を前提に成り立っています。
戦場で敵が槍やら刀やらを持って向かってくるのに素手で突っ込んでいく、なんてのはアホです。
当然こっちも武器を手に戦わなければ生き残れません。
始めに武器ありき、で武術は作られているはずです。

今、武器を持ってウロウロしていると警察に捕まりますから素手でやるしかありませんが、武術の本質を探るには武器も扱う必要があるでしょう。

といっても本物でやったら命がいくらあっても足りませんし、防具をつけてバシバシ叩き合うというのは目的が違うと思うので、その中間を取って当たってもダメージが少ない素材で「組太刀と推手の合いの子」みたいな感じでやってみる事にしました。
とりあえず用意したのはポリプロピレンの丸棒です。
これを剣(つるぎ)に見立て、刺したり斬ったりしてくるのをツルンとかわして反撃、という手の延長的な推手を試みました。

モノを介しての推手はなかなか難しいです。
体が直接コンタクトする対練と違って、モノを通じてだと相手の意図が伝わりにくい。
しかも丸棒でツルツルしてて「粘」や「走」もかけにくい。
など、難易度が高まります。
その分センサーを敏感にしたり、ポジションを考えたりしなければならないので、いい練習になります。


今は剣VS剣、ですが、剣VS棒、とか棒VS棒、もやってみたいし、やがて剣VS槍、とか剣VS居合、のような違う武術とのシチュエーションも設定してみようと思います。

武器推手の他にも投げ技をやったり、リーで倒したり、といった練習などもそれぞれやっていただきました。
ご参加頂いた皆様、どうもありがとうございました。


練習後懇談会。
武器の扱いをやったので、自然そういう話になります。
最初は今回使ったPPの棒の良し悪しを検討していましたけど、やがて「俺はこういうので練習している」と、ご自分の武器を車から持ってきて披露したり、それを振り回したり、とたちまち武器祭りが始まりました。
(あくまでも練習用の模擬兵器ですからね(笑)