杉の子のひとりごと

私の交友録などを中心に,思いを綴っていきます。

我が身に返る

2012年01月03日 | 日記
正月早々、縁起でもないと怒られるかも
しれないが、ある賢者の話だと思って
耳を貸していただきたい。

「Uさん、明けましておめでとうございます、
お変わりありませんか ?」

懐かしい声が飛び込んできた !

この人は、密教を修行して悪霊払いを生業と
している賢者である。
年始と世間話の後に語った話である。

彼の元に60才半ばの事業家Aさんが訪れた、
話はこうである ・・・

日本全体の不景気のあおりを受けて、
堅実だったはずのAさんの事業も不景気風に
呑まれ始めた。

町工場の類だが先代から引き継いだ事業は
同業他社との競争もあって困難を伴ってきたが、
そこは、Aさんの人柄助けてくれる神もあって
そこそこ、堅実にこなして来た。

ある時から、何故か身体の不調を覚えるように
なって西洋医学の病院へ診察に出向いたが ?
精密検査の結果でも原因が分らないという。

そうこうする内に事業の方に影響が出始めて
家庭内にも隙間風が吹き始めた、
悩んだ末に知り合いの賢者のところへ相談に
来たのである。

途中は省略するが、その原因が判明した。
Aさん、真面目にやっているとはいえ、
そこは、同業他社と競合する町工場。

商売敵の存在も現に在ったのである !
「Aさえ居なければ、あそこが失敗すれば
わしの経営は楽をする筈なのに、A・・め !」

仲間内から聞かされたのが同業者ライバルの
B社長の存在だった。

仲間内の寄り合いで、いっぱい飲み屋でBの
Aに対する怨嗟の声が多くなっていった。

そのBの怨念が波動となって、Aの脳裏に
影響して行った、不思議としか言いようのない、
現象である。

賢者は、渾身の念力で持って邪念を打ち払った、
Aさんは心身ともに元の元気を取り戻して、
家業もぶり返したそうである。

ところが後日談が待っていた、
肝心な相手、Bの会社が倒産してBの精神が
異常をきたした、現在専門病院で加療中である。

賢者は言う、
昔、映画などで、五寸釘打ちの場面が出るが ?
これは、諸刃の剣だから、けしてやっては為らない、
その相手に対する怨念は、必ず自身に帰ってくる。

怨念が波長となって、呪った自身の元に返る。
天に唾を吐くと我が身に落ちて来る、これと同じ
ことなのですよ、そう言って賢者は話を締めた。

「あいつが死ねばいい?あいつがこう為ればいい!」
(そう言うと、わが身に帰りますよ)
・・・・・ という事なのである。

怖いですね !
お互い恨まれないように八方美人で世の中を
渡りましょう、でももう遅いですかね ?

何 ! 矢は弦を放れた ??? ・・・。。。

                     合掌




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