氷川清話 勝海舟伝に、
海舟がアメリカ大統領ワシントンを例に引く箇所がある。
ワシントンが偉いのは、一兵卒から出てアメリカ独立戦争の
指揮官となり、初代大統領となっても、「私心」がなく、
「正義」を貫いた点にある。だからこの幕末の変革も、「私」
をすてて「公」につくもの、「正義」を貫くものに、最後の
勝利はあるのだ、という海舟の倫理がある。
海舟は今後この倫理で押してゆく、
「公」と「私」」、 . . . 本文を読む
先日の夕、以前から約束していた3人会の食事会を行った。
本来は何処かの居酒屋辺りで一杯やりながらと思ったのだが、
ひとりの都合で、チェ-ン店の食事処でアルコ-ル抜きと
相成った。
始めは時間的にもひっそりとしていたが、次々と家族連れが
増えてきて、店員さんは目の回る忙しさに成った。
3人で揃うのは久しぶりである、
40才そこそこの2人、私にとっては息子も同然 !
組織内の私の野党時代を陰になり . . . 本文を読む
恒例の観月祭は雨も降らず勇壮に花火が上がった。
先日、その付近で痩せ細ろえた2~3匹の犬を見かけた。
沢山の人の波ご馳走の匂いで彼らの喉が鳴ったと思うが、
悲しいことに彼らは雷さんや花火の音が怖い、
空腹の身体を抱えて逃げ惑った事だろう ?
昨日もある場所で、まだ生まれて半年ぐらいの雑種犬が
雨の中、広場をうろついていた。
今まで居なかった犬なので、誰かが自分たちの勝手な
都合で捨てたに違いな . . . 本文を読む
私が様々な思いを抱いて松山に出てきた頃である。
恩のある先輩社長の依頼である司法書士を紹介した。
相談の約束を取り付けてふたりして事務所を訪ねた。
南堀端から少し西へ入った所にその事務所は在った、
先生と若い男の職員、もっと若い女性の事務員が
にこやかにお迎え頂いた。
特に、今でも鮮やかに記憶に残っているのは、
お茶を入れてもらった事務員さんの笑顔だった。
その可愛い乙女は、自然にこぼれる . . . 本文を読む
腹八分目、分相応、等と言う言葉がある。
私は子供時代から祖母や両親に教えられて来た、
その所為かどうか分らぬが、常に控えめな男に
育ってきた。
ところが、環境がそうさせるのか時と場合には
そうも行かない場面に出くわす。
好む好まざるに関わらず前面に出なくてはならない。
特に個人同士の問題よりも組織に於いて直面する。
いわば担がれるという奴である、
世渡りの上手な者は、危険は避けて果実だけは
. . . 本文を読む
人間は正直が一番だね。
其の場限りであれば小細工も有り得るが、
長丁場の道行なれば、化けの皮が剥がれるね、
人間の基本は、真っ当に真っ正直が王道だ。
小細工を弄するという事は、何時かはそれが、
バレルってこと ?
それまで積み上げた努力が水の泡となり、
砂上の楼閣はもろくも崩れ落ちる。
私は、ある時ある場面で、
いろんな角度から人を眺めていた。
狭い部屋は熱気でむんむん ?
一瞬の呼吸の停 . . . 本文を読む
悩みが尽きないね、
陰気さんが、声を潜めて小言を言う ?
馬鹿いっちゃいけないよ ?
俺なんざ、悩み事は一切なしよ !
陽気さんが口を尖らして叫んだ。
隅のほうから、ぼそぼそと声がする、
気の毒だね !
あたしゃ、どっちも味わってるよ ?
陰陽さんだぁ !
どうして何だろうね ?
偏ってばかり ?
適当に順送りしないもんかね ?
村の世話役さんが言う !
誰が一番幸せだと思う ?
. . . 本文を読む
ある会社を訪問して〇〇理事と談笑中、電話が鳴った。
思いがけない人の声が飛び込んで来た、
南海ラジオのパ-ソナリティ矢野ひろみちゃんの父上
からだった、
高野地の義兄が来ているのですがとの電話だった !
早速、椿さんで出会うことにして訪問先を後にした。
駐車場で懐かしい友が笑みを浮かべていた、
川高サブロク会の同級生 M・Yである、
「うちで作ったスイカを持ってきたよ !」
車のトランクを開 . . . 本文を読む
日本の国内も大変だが、
外国も大変になってきましたね。
特に民衆の自由を求める運動は、
激しくなることは有っても治まる気配は
ありません。
アフリカの内戦から始まって中東の動乱、
これは、どこへ飛び火するかしれません。
チュニジアのジャスミン革命に始まって、
エジプトの市民革命、そして現在のリビア
情勢が最終局面を迎えようとしている。
シリアの政府軍による反体制派への弾圧、
強固だった中国 . . . 本文を読む
そして誰も居なくなった。
冷たい雨、真っ白な雪、生存さえも叶わぬ
しばれる重信川河川敷の冬が、ようやく去って、
さあこれから耐えに耐えた君たちの温もりが
取り戻される季節が帰ってきたよ !
私は、彼らを見ながら心から、そう思っていた、
この重信川は、そんな私の願い、彼らの願望を
聞き入れてはくれなかった !
一匹~二匹と、彼らの姿は消えていった、
杓子定規の冷徹な役所の方針は個人感情や動 . . . 本文を読む