杉の子のひとりごと

私の交友録などを中心に,思いを綴っていきます。

ダム湖畔

2011年11月21日 | 日記
午後3時の佐古ダムは、湖面に迫る山肌の
翳りを映して濃淡のさざ波が立っていた。

周回道路わきに所々自家用車が止まって、
湖面に釣り糸を垂らす人々の姿が見えた。

久しぶりにダムを通り抜けて奥まった山へ
分け入った。

日曜日とも有って、段畑の開墾作業に従事
する土木作業員の姿も見えない。

10軒余りの集落は人影もなく午後のけだるさ
の中に静まり返っていた。

獣道へ分け入った、
遠くで犬の鳴き声が聞こえる、
猪や日本猿が出没する山里の冬は影を落として
雪の訪れを待っていた。

さすがに夕方にもなると吹き付ける風も肌寒い、
夕闇が辺りを支配して山村の孤立を際立たせて
いた。

ダムまで下がると、さすがに湖面の状態も
判別し難く、目を凝らすと微かに凪いでいるのが
分った。

下界を見下ろすと、西の方角松山市内の灯りが
赤茶色を帯びて瞬いていた。
人々の変わらぬ日常が窺い知れるようである。

山の稜線はすっかり濃くなって夜の帳を迎えていた。

久しぶりの肉体労働は、軽やかな疲労感と ?
満ち足りた充足感で適度の快感を覚えていた。

(さあ! 明日から又頑張るぞ !)
頼もしい相方であり、憎たらしい年寄りとして
若い者と対峙する事になる。

(なあに、まだまだ勝手にはさせんぞ ?)
何事もO・Kでは、何事もN・Oになってしまう。

是々非々!
苦労なく満足では人間 駄目に成る !
精神が老いてから始まる苦労を欲するか ?

そうじゃあるまい・・・?
年老いてからの苦労は、全てにキツく辛い。
楽をするな、楽は後回し、今は試練の道場と知れ。

週明けは、久しぶりの南予路・・・!
黄金色に輝くふるさとの冬は、
蜜柑の採り入れで、喧騒に包まれている。

伊予灘が、宇和海が、白い巨大風車群とともに、
紺碧の色合いを見せてくれるに違いない。 ・・・。。。

                            合掌


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