Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

古書即売会の予約申込方法に思うこと。

2005-07-11 06:27:13 | 古書
我が家には毎月1冊以上、古書即売会の目録が届く。
今月も例外ではなく、14日から名古屋丸栄スカイルで開催される「丸栄古書即売会」と28日から京王百貨店新宿店で開催される「第55回 東西老舗大古書市」の目録が届いている。

以前書いた記事のコメントで古書即売会の目録入手方法に関する質問を受けたことがある。
自分としてはこの記事を古書即売会目録の入手方法を知っている前提で書いていたようで、目録の入手方法は意外と知られていないという事実に気が付いた。
この記事がいい機会になるかと思うので、古書即売会の目録入手方法を書いておくと次のようになるだろうか。

・古書即売会会場に備え付けの名簿に住所及び氏名を書いておく。そうすることで次回の即売会から目録が無料で自宅に届く。
・古書店店頭で即売会目録が販売されている事がある。これを購入する。また、無料で配布していることもある。
・古書店の通信販売を利用し、その古書店が所属している集まりからの目録の送付を待つ。

一番確実なのは古書即売会に足を運ぶことだろうと思う。
古書即売会の開催日程等はインターネットで検索すれば簡単に把握できるし、名古屋地区の即売会の開催日程については幣ブログからリンクさせていただいている「名古屋古書ネット」で見ることができる。

あとの二つはどっちもどっちといったところか。
どちらも頻繁に古書店に通っている、ないしは通信販売を頻繁に利用していることが条件になってくるような気がする。「頻繁に」という条件が出てくる時点で一般性は低いだろうと思う。

即売会の目録入手方法について聞かれた旨を馴染みの古書店店主に話したところ、「そんな物の入手方法なんて普通の人は知らないだろう」と言われた。
ついでに「目録が毎月のように届くとは、あなたも既にこちら側(古書業界の事を指すと思われる)の人間、既に古書に関しては一般人ではない」と言われた。

そんな事を言われても、自分としては長年古書店通いを続けた結果こうなったとしか言い様がない。
「一般人云々」はともかくとして・・・。

話を元に戻す。
前述した方法で入手した目録を見て、自分が欲しい本が見つかれば注文を葉書、ファックス、最近では電子メールで出すことになる。
この注文を出す先が名古屋の古書即売会と東京の古書即売会ではルールが異なっている事に今更ながら気が付いた。

(名古屋の古書即売会の注文先)
・古書即売会事務局(今回送られてきた即売会では丸栄古書即売会の「予約承り所」)、もしくは一番多額の注文を出す古書店(他店の注文を一枚の葉書に書いても可。この場合、参加会員間で調整することになる)
基本的に事務局側が責任を持つシステムだと思う。

(東京の古書即売会の注文先)
・出店する個々の古書店
名古屋とは対照的に古書店が注文に対して責任を持つシステムと言えると思う。

注文する側としては名古屋の方が注文を一回で済ませられるので一番樂だ。
初めて東京の古書即売会の目録が届き、一番面食らったのが出店先へ個々に葉書等を送るシステムだった。
注文数が多いと葉書の枚数も馬鹿にできなくなる。
しかも、注文すれば確実に買えるという訳でもなく、注文が重複すれば「抽選」になる可能性も高い。

しかし、よくよく考えてみると名古屋の古書即売会の特徴として参加店の顔ぶれが変わらないし、殆どが愛知県内の古書店で固められた、いわば「身内」で構成されているため「一括注文」という方法が可能になるのだろう。
対して東京の古書即売会は全国津々浦々から店が集まってくるため、一括注文などをやっていては情報が錯綜してしまい事務に支障が出てしまう。

実際、今回送られてきた二つの目録を比較してみると、丸栄古書即売会の参加店数は愛知及び岐阜県から12店、目録掲載件数は3820件。
対して「第55回 東西老舗大古書市」は東京、千葉、埼玉、京都、茨城、大阪、北海道、青森の1都1道2府5県から46店が参加する。目録掲載件数は9719件と前者の3倍近くに及ぶ上、目録も前者が74ページに対して、後者は203ページとこちらも約3倍。

かように全国から古書店が集まってくる訳で、これでは名古屋のように行かない事もよく理解できる。
まぁ「郷に入りては郷に従え」ということで、東京の即売会の注文ルールに文句を言う気は毛頭ないし、直接参加店に葉書を送ることで注文した本がどこから出てきているか覚えておくことができるという長所がある。

最後に、自分が行ったことのある古書即売会は名古屋と東京の二カ所だけ。
関西方面をはじめとする他地域の古書即売会には行ったことがないため、それらの古書即売会の注文方法などについてコメントでもいただけると有り難いと思う。
もっとも、「古書即売会」という形態自体、大都市圏でないと成立しないと思うのだが。



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