Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

「愛・地球博」IMTS乗車記。(乗車編)

2005-07-15 04:50:01 | 愛・地球博
昨日に引き続いて「IMTS」を取り上げる。

前回は「IMTS」とは一体何かということを思いつくままに書いてきた。
今回は7月8日に「愛・地球博」へ行った際、長久手会場を南北に結ぶIMTSに乗車した時の記録を思いつくままに書き出してみることにしたい。

瀬戸会場から長久手会場に戻ってきたのは16時半頃。
長久手会場南方への移動を目的として「IMTS北ゲート駅」を目指す。

従来の新交通システムの駅の多くが階段を上らなければならない高架駅だったのに対して、IMTSの北ゲート駅は地平にあった。
ここだけ見ていると、ちょっと万博会場とは思えない
どこかのローカル線の駅と言われても信じてしまうような駅舎だった。

駅の時刻表を見ると、16:53発に辛うじて間に合いそうだった。
自動券売機は備えられていないので、窓口で乗車券(一乗車200円)を購入した。
定番の自動改札機もなく、女性係員の改札を受けて慌てて二両目のIMTSに駆け込んだ。
乗車間際に車体後方の数字を見ると「02」と書かれていた。

IMTSが隊列走行をする場合、二両目以降は完全に無人運転になる。
ひとりでにステアリングが回るのは不気味、というマイナスイメージを避けるためだろうか、運転席には「モリゾー」のぬいぐるみが鎮座している。
IMTSの車内はほぼ埋まっていた。
仕方がないので、出入口付近に立つことにする。
車内を見回すと、どうしてもデザイン優先ということもあって、意外とスペースに余裕がないと感じる。


ホームにいる女性係員のおじぎに見送られて静かにIMTSの隊列が動き出した。
こうしてEXPOドーム駅までの10分余りの小さな小さな旅が始まった。
しかし、グローバル・ループの下を走っているため景色にはなかなか恵まれない。
進行方向右を見れば、グローバル・ループの支柱、左を見れば、管理用車両の道路しか目に入ってこないというのはちょっと興ざめかもしれない。

4月に乗った時には「所詮は無人バス、乗り心地はバスの低速走行時とさほど変わらない」という印象しか持っていなかった。
しかし、今回よく確かめてみるとバスより加減速のショックは小さい。
非常に滑らかに加速・減速を行っているという印象を受けた。変速ショックもない。
それでいてゴムタイヤという事もあって、路面電車より静かな乗り心地だった。
意外と速度を出す区間もあり、ちょっと驚いた。
前回の自分の認識は一体何だったんだ・・・?

そんな感じで中間地点の「西ゲート駅」に到着。
ホームドアと連動してIMTSのドアも開く。
ここで乗客の半分近くが下り、何とか最後部の座席に座ることが出来た。
この駅で北ゲート行の列車と交換する。
そして、ほぼ同時に発車した。

西ゲートからEXPOドーム駅にかけて結構起伏がある。
それを気にせずにIMTSは走っていく。
グローバル・ループを抜け、進行方向左側に「かきつばた池」が見えてくると、いよいよ終点「EXPOドーム駅」。
駅に到着する前に、ループ線を通って方向転換を行う。
このあたりがやはり「バス」と思わせる所以だろうが、新交通システムの中には「桃花台新交通」のように終点で同じくループ線を通って方向転換を行う物もあるから、さほど両者に差はないのかもしれない。

EXPOドーム駅に到着したのは17:05。
既にホームには乗車を待つ人で一杯になっていた。
これではゆっくり撮影など出来るはずもないのでそそくさと下りて改札口を出る。
IMTSに乗る人の列を遠目に見つつ、少し接近して駅正面に掲げられた駅名板を撮影してみる。


次はEXPOドームへ入って、こちらからEXPOドーム駅の駅舎を撮ってみる。
基本的な構造は北ゲート駅と変わるところはないと思う。
ただ、こちらの方がEXPOドームに隣接している事もあって、利用客で賑わっていたのは確かだと思う。

ホームにはいわゆる「駅名標」はなく、その代わりにIMTSを紹介する映像が流れるディスプレーが設置されていたが、これに見入っている人はいなかった。
EXPOドーム駅の撮影を終えて、今度はループ線を行くIMTSを撮ろうと移動する。
そういえば、ホームが見える写真を撮っていないことに気が付いたので、後方から一枚撮っておく。
背景に写った「キッコロ・ゴンドラ」が良い感じで写りこんでいた。


こうしてIMTSのミニミニ乗車は終了したが、もう一つの特徴である「デュアルモード走行」についてはその機会を得られなかった事は実に残念。
IMTSは西ゲート駅で隊列から一両が分離され、「遊びと参加ゾーン」内にあるIMTSメッセ前停留所まで有人運転で走る運用がある。
しかし、「遊びと参加ゾーン」の存在をすっかり忘却していたため、当然この事も頭の中から消えていた。
この区間は「鉄道」ではないとはいえ、IMTSというシステムを理解するにはこの区間も乗っておいた方が良いと思う。
その意味では今回の乗車記は不完全と言えるが、その点はご了承願いたい。

最後に、今回「愛・地球博」長久手会場を走るIMTSの型式は何だろうと思って僅かな時間の間に車内外を見たが、手がかりになるものといえば、車体後部の「EXPO2005」のマーク下に小さく書かれた「IMTS-00」という文字のみ。
これが型式番号だと仮定すれば、自分が乗ったIMTSの車両番号は「IMTS-00-02」となるのだろうか。
そのあたりはトヨタから何も発表されていないので、自分の推測でしかないが。



CGI

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