昨日紹介した、島原鉄道の区間廃止。
新聞報道が先行していたが、ようやく島原鉄道から正式発表があった。
「島原鉄道線一部区間(島原外港~加津佐)の廃止について」(1/31)
その中のプレス発表資料(PDF)から要点を整理してみる。
○廃止区間は島原外港・加津佐間35.3km。
○廃止区間の運行本数は上下26本、廃止によって影響を受ける利用者数は一日約1900人。
また、この件を紹介している2月1日付けの朝日新聞と同じく2月1日付けの毎日新聞の記事を読むと次の点も説明されている。
○廃止区間を主に走っているトロッコ列車は廃止。
○廃止決定は昨年11月の取締役会でなされた、沿線自治体には3年前から廃止を打診してきたが反応が鈍く、合併新市の態勢が整うのを待って決めたとのこと。
○最初の新聞報道では廃止区間は「南島原・加津佐間」だったが、正式発表では廃止区間が一駅短縮されている。
これは株主である島原市が「島原外港との連絡に必要」との主張を容れて廃止区間が短縮されたもの。
○今後は3月末に九州運輸局へ廃止届を提出、来年度末で廃止。代替輸送はバスの増便で対応し、廃線跡の活用策は関係機関と協議して決める。
一つ喜ぶべきは廃止区間が短縮されたことだろうか。
もっとも、島原鉄道のフェリー事業との兼ね合い、フェリーとの接続を考えればここまでは残っても不思議はなかった。
廃止後は全列車が島原外港に直通するのか、それともフェリー接続列車だけを駅に乗り入れさせるのか、ダイヤ編成が気になるところだ。
昨日も書いたように、今回は以前から廃止が噂されてきた話。
廃止理由も輸送人員の大部分を占めていた通学生が少子化で減少し、さらに赤字額が増加したという最近どこのローカル線でも見られるパターン。
結局、このパターンからここも脱せなかったのかと思う。
しかし、雲仙・普賢岳の噴火災害からの復興で立派な橋梁等を作っておきながら、10年で廃止。なんとも無常観すら覚えてくる。
こうした立派な施設をどう活用していくかも今後の焦点になってくる。
いずれにしても、今回の区間廃止に伴ってトロッコ列車も消える点に象徴されるように、島原鉄道の観光色は薄れていくのだろう。
そして、島原外港まで残す以上、フェリーとの接続強化も沿線自治体から求められるような感じも受ける。
かくして、地域密着色をますます強めて、島原鉄道の生き残りへの模索は続く。
新聞報道が先行していたが、ようやく島原鉄道から正式発表があった。
「島原鉄道線一部区間(島原外港~加津佐)の廃止について」(1/31)
その中のプレス発表資料(PDF)から要点を整理してみる。
○廃止区間は島原外港・加津佐間35.3km。
○廃止区間の運行本数は上下26本、廃止によって影響を受ける利用者数は一日約1900人。
また、この件を紹介している2月1日付けの朝日新聞と同じく2月1日付けの毎日新聞の記事を読むと次の点も説明されている。
○廃止区間を主に走っているトロッコ列車は廃止。
○廃止決定は昨年11月の取締役会でなされた、沿線自治体には3年前から廃止を打診してきたが反応が鈍く、合併新市の態勢が整うのを待って決めたとのこと。
○最初の新聞報道では廃止区間は「南島原・加津佐間」だったが、正式発表では廃止区間が一駅短縮されている。
これは株主である島原市が「島原外港との連絡に必要」との主張を容れて廃止区間が短縮されたもの。
○今後は3月末に九州運輸局へ廃止届を提出、来年度末で廃止。代替輸送はバスの増便で対応し、廃線跡の活用策は関係機関と協議して決める。
一つ喜ぶべきは廃止区間が短縮されたことだろうか。
もっとも、島原鉄道のフェリー事業との兼ね合い、フェリーとの接続を考えればここまでは残っても不思議はなかった。
廃止後は全列車が島原外港に直通するのか、それともフェリー接続列車だけを駅に乗り入れさせるのか、ダイヤ編成が気になるところだ。
昨日も書いたように、今回は以前から廃止が噂されてきた話。
廃止理由も輸送人員の大部分を占めていた通学生が少子化で減少し、さらに赤字額が増加したという最近どこのローカル線でも見られるパターン。
結局、このパターンからここも脱せなかったのかと思う。
しかし、雲仙・普賢岳の噴火災害からの復興で立派な橋梁等を作っておきながら、10年で廃止。なんとも無常観すら覚えてくる。
こうした立派な施設をどう活用していくかも今後の焦点になってくる。
いずれにしても、今回の区間廃止に伴ってトロッコ列車も消える点に象徴されるように、島原鉄道の観光色は薄れていくのだろう。
そして、島原外港まで残す以上、フェリーとの接続強化も沿線自治体から求められるような感じも受ける。
かくして、地域密着色をますます強めて、島原鉄道の生き残りへの模索は続く。
両親の出身が沿線の北有馬町(現:南島原市)であるため、帰省の際に利用していましたが、沿線の人口減少は止まらず、廃止とかあるのかな?とは思っていましたが、合併により沿線自治体の窓口が大幅に減った事から、廃止へ進んだのでしょうか・・・
自分にとって、他の鉄道とは違う思い入れがある路線だけに、頑張って欲しかったのは事実ですが、今回の廃止路線を取り巻く状況も理解出来るだけに、仕方がないのかな、とも思います。
ともあれ、廃止前に少なくとももう一度、乗車する機会を作りたいと思います。
末端部ではバスの方が早廻りになる事や並行バス路線の存在、それに輸送実態や割高な運賃を考えると廃線にならない方が不思議といった感を受けますが、震災復旧で作ってまだ10年程度の設備や、トロッコ列車による観光といった事を考えると、深江辺りまでは残しても良かったのではという気もします。
また現在は専らラッシュ専用車となっている旧型のキハ20系列の動向も気になりますね。
hanwa0724さん
>合併により沿線自治体の窓口が大幅に減った事から、廃止へ進んだのでしょうか
その一面はあると思っています。
利害関係者が減るということはそれだけ話が進めやすくなる側面を有しています。
そして、自治体合併のもう一つの特徴として「鉄道の相対的な地位低下」があると考えています。
合併で行政エリアが広くなる反面、直接鉄道の恩恵を受けられる住民の割合も低下する。
そうなると、自治体における鉄道の必要性も下がり、廃止に同意しやすくなる。
まして費用負担を求められれば鉄道の存続には消極的にならざるを得ない。
自治体の費用負担の是非はまたの機会に譲りますが、現状はこんなところではないでしょうか。
話は変わりますが、島原鉄道の特徴として沿線自治体の株式保有割合が高い、事実上の第三セクター鉄道としての側面もあるので区間廃止の話自体も水面下で数年間に亘ってくすぶり続けたのだろうと思います。
MAKIKYUさん
自治体合併により鉄道の恩恵を直接受けられるエリアが減り、鉄道よりはバスを充実させる「選択肢」もありとは思いますが、折角ある鉄道設備を幹にバスを枝に、という路線再編はなかったことがこの地域の現状を物語っていると思います。
それにしても、災害復旧で作られた橋梁を始めとする諸設備をこれからどうするのか気にかかるところです。
もう一つ気になるのが車両ですが、既に事実上の世代交代が済んでいることからキハ20系列の前途については悲観的にならざるを得ないという認識を持っています。
キハ20系が残るとしてもせいぜい1、2両というところではないでしょうか。
このブログでは鹿島鉄道廃止問題を熱心に取り上げてます。鹿島の場合、廃止受け入れからバス代替運行に至る経緯が他人任せで、地域社会がきちんと議論していない印象が有ります。
南島原市の方には、バスに転換するにせよ、地域できちんと議論して、納得のゆく結論を出して欲しいものです。