今年4月で開業100年を迎えた名鉄瀬戸線。
それを祝うかのように、この路線の歩みを地元鉄道ファンがまとめたのがこの本である。
基本的には車両中心の写真集と考えれば良いが、その写真が充実の一語に尽きる。
特に著者が写真を撮り始めた昭和40年代以降の量は凄い。
名古屋中心部を古い電車が吊掛モーターを唸らせて走っている姿は今の瀬戸線しか知らない者にとっては驚くしかない。
まして、名古屋城のお堀の中に駅があったというのは・・・ちょっと若いファンには信じられないものがあるだろう。
写真の話に戻る。
開業当初のセルポレー式蒸気動車から今の6000系に至るまで、よくこれだけの形式を収録したものである。
特に戦後から昭和53年の1500V昇圧に至るまでの雑多な車両が走った時期の車両は多彩であるが故にその全容が把握できなかったが、この本のおかげでその一端が理解できた。
中には地元の人でなければ撮らないだろう、という写真もあった。まさに、「継続は力なり」である。
これらの写真を見て旧型車が幅を効かせていた頃に、行ってみたいとすら思ってしまった。
それにしても、卵形の車体で510形と並んで有名だった520形が瀬戸線に戦後の一時期とはいえ、入線していたとは全く知らなかった・・・。
車両だけではなく、定点撮影による地域の変貌、駅名の変遷、等々・・・瀬戸線の歴史を知るには最適の一冊といっても過言ではないと思う。
古い電車が好きな人には是非お薦めしたい。
<データ>
「せとでん100年」山田司・鈴木裕幸著 中日新聞社
価格1905円(本体)
それを祝うかのように、この路線の歩みを地元鉄道ファンがまとめたのがこの本である。
基本的には車両中心の写真集と考えれば良いが、その写真が充実の一語に尽きる。
特に著者が写真を撮り始めた昭和40年代以降の量は凄い。
名古屋中心部を古い電車が吊掛モーターを唸らせて走っている姿は今の瀬戸線しか知らない者にとっては驚くしかない。
まして、名古屋城のお堀の中に駅があったというのは・・・ちょっと若いファンには信じられないものがあるだろう。
写真の話に戻る。
開業当初のセルポレー式蒸気動車から今の6000系に至るまで、よくこれだけの形式を収録したものである。
特に戦後から昭和53年の1500V昇圧に至るまでの雑多な車両が走った時期の車両は多彩であるが故にその全容が把握できなかったが、この本のおかげでその一端が理解できた。
中には地元の人でなければ撮らないだろう、という写真もあった。まさに、「継続は力なり」である。
これらの写真を見て旧型車が幅を効かせていた頃に、行ってみたいとすら思ってしまった。
それにしても、卵形の車体で510形と並んで有名だった520形が瀬戸線に戦後の一時期とはいえ、入線していたとは全く知らなかった・・・。
車両だけではなく、定点撮影による地域の変貌、駅名の変遷、等々・・・瀬戸線の歴史を知るには最適の一冊といっても過言ではないと思う。
古い電車が好きな人には是非お薦めしたい。
<データ>
「せとでん100年」山田司・鈴木裕幸著 中日新聞社
価格1905円(本体)
さて、拙著へのご批評をいただき、ありがとうございます。いろいろとお褒めをいただきまして、恐縮に存じます。やはり、本としてまとめるにあたって、ページ数や、出版社側の意向(といってもかなり自由にやらせてもらいましたが)なども絡んで、もう少し踏み込みたかった部分も残っています。しかし、「地元ならではの『継続は力なり』」という部分を評価してくださったことが何より光栄です。「せとでん」というのは、この沿線にとって、ただの鉄道ではなく、生活の一部になっていて、それだけに利用者の愛着も強いようです。また、誰も「名鉄の一路線」と認識していないというか・・・(爆)。大都市圏の天然記念物、ツリカケ車はあと長くても2年か、というのが大勢の見解です。中途半端に都会的で中途半端にローカル的路線ですがどうぞまた機会がありましたら瀬戸線へお越しください。お待ちしております。ありがとうございました。