Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

えちぜん鉄道に新車来る。

2005-02-03 07:28:49 | 鉄道(地方・専用線など)
「新車」と言っても愛知環状鉄道からの譲渡車両である。30日未明に譲渡車2両が到着した。
これで愛知環状鉄道からの譲渡車両は6両となり、全車両数の約1/4を占めるに至った。

「福井・えちぜん鉄道に新車両」
http://www.chunichi.co.jp/00/fki/20050201/lcl_____fki_____002.shtml

入線に当たっては2両を1両にまとめ、両運転台車として入線しているが、この改造を名鉄の舞木定期検車場で実施していることは案外知られていないような気がする(記事中の「岡崎市の工場」がそれ)。
以前、改造工事のの現場を見る機会に恵まれたが、修繕中の名鉄電車の隣でパテだらけになっている愛知環状鉄道の電車を見て、妙な印象を持ったのを覚えている。

この車の車内、運転室の仕切壁上方を見ると「名鉄住商工業」という銘板が貼ってある。
改造工事を行った会社の名前だが、その名のとおり名鉄の子会社である。
主業務は名鉄の車両の保守。
その傍らで今回のような地方私鉄向けの車両改造を手がけている。
以前にも名鉄岐阜工場で名古屋市交通局名城線の旧型車を今回と同じ手法で両運転台化し、福井鉄道へ600形として納入している。
余談だが、路面電車がたむろする留置線の端に運転室が切り取られた地下鉄電車の残骸が仮台車を履いて放置されているのを見つけて驚いた記憶がある。

その名鉄住商工業だが、主業務である鉄道車両保守業務を名鉄へ譲渡し、2005年に解散することになった。
詳しくはこちらを参照。
会社は消えても愛知環状鉄道からえちぜん鉄道への車両譲渡は今後も続く予定だが、引き続いて舞木定期検車場で改造工事を実施するのだろうか。仮に名鉄直営で工事を実施した場合、銘板はどう表示されるのだろうか。

恐らく愛知万博終了後に愛知環状鉄道の旧型車の廃車は加速するものと思われるが、どう工事を進めていくか、またえちぜん鉄道の方でも車両の入れ替えが本格化すると考えられる。
名鉄600V区間車両が大挙譲渡される福井鉄道のみならず、こちらの方も目が離せない。

追記:えちぜん鉄道へ移籍した元愛知環状鉄道車だが、愛知環状鉄道時代の塗装よりえちぜん鉄道の塗装の方が似合っている感じがするのは自分だけだろうか。

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