森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

日記:慢性化

2011年03月08日 14時59分31秒 | 日記
先週末は沖縄でした.
今年度はこれで3回目.
古谷さん企画での一般の方々向けの講演.
そして活動分析研究会での講演.
そして,今回の沖縄いちご会の講演.
沖縄リハビリテーション福祉学院の15期生の勉強会で,
毎年活発な勉強会を開催しています.
本当ならば,今年度は受けるつもりがなかったのですが,
代表の比嘉先生と11月にお会いし,
その純粋さについついOKしてしまいました.
沖縄の人間は温かいのです.
その反面,時間にルーズかも(笑).
それはいい面で.
ギスギスしないという面は.

講演では神経可塑性の本質的意味を土曜日に語りました.
とりたてて,一次運動野の吻側部,尾側部の機能的差異は,
私の今年のテーマになりますので,
宮崎のPT学会でも話すことができればと思っています.

懇親会では沖縄料理を堪能しましたが,
その日の3時間の講演で,喉を潰してしまい,
10時には帰りました.
3時間プラス,懇親会などで常時話していますので.

翌日は飴を舐めながらの講演になり,
身体イメージ,運動学習について話しました.

おおむね,6時間の講演は良好だったと思います.
世界的に報告されているニューロリハビリテーションですが,
まだ本質は語られていません.
例えば,磁気刺激すれば,麻痺肢の麻痺の改善が起こるとする論文があるが,
それが生活上使える手になるのか,意図的に操作しうることができるのか,
そして,幸せはつくったのか?
そんなことを考えれば,単に一次運動野だけへのアプローチでは到底難しいと思うのです.
刺激装置は閉塞感のあったリハビリテーション医にはとっておきだったかもしれませんが,
人間の行為・学習は環境と相互作用することで生まれます.
運動療法とは相当に奥深いものであり,
運動・行為を学習させていく,セラピストの治療によって大きく患者の行為の意図性は変わると思うのです.
だからこそ,医師でないセラピストが本当の意味でのニューロリハビリテーションを語らなければなりません.生活を見るという視点から.

脳を学ぶ(2)での沖縄の生活は,それに苦言を間接的に述べています.
その本意を汲み取ってもらうには,相当に時間がかかりそうですが・・・

さて,沖縄の6時間の講演は私に優しさを与えてくれましたが,
その代償に,喉の痛みをくれました.
痛みはなんとかごまかせますが,唾を飲み込む時の異物感が出てきており,
これが出てくるとボーカルに悪影響です.
ド迫力のPAに負けない発声のためには,
音域よりも呼吸が大事になり,
喉のひっかかりは,息苦しさを与えてしまい,
音が続きません.

まあ,自分の調整不足から招いたものであり,
なんとか本番には間に合わせたいのですが,
仕事が声を出さないと成立しないものであり,

足を奪われても声は奪われたくないと思う今日この頃です.

講演でもいいましたが,声,手は自分の意図.
脚の回復よりも優先すべきものだと思います.
人間が人間らしく生きるためには意図をもった言葉の回復と,
意図をもった手の機能の回復が必要だと思います.
それが自分自身なんだから.

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