長年、軽井沢には書店がなく 隣町の御代田まで行って書籍を買っていたが、最近は確か蔦屋の経営のお洒落な軽井沢書店というのがあり隣のスーパーでワイフが買い物をしている間ふらふらと立ち寄れるいいスポットができて助かっている。
この秋、軽井沢で読んだ本。もう一冊東京にも置いておこうと思って帰る日に書店に行ったらあいにく休業日だった。
後で連絡したら書店の方がご丁寧に郵送してくれた。
「月夜の森の梟」 小池真理子
小池真理子さんは軽井沢に移住して30年になる。夫の藤田是永さんも同じ作家で夫婦で直木賞を受賞している。昨年夫の藤田さんを病気で亡くした。
この「月夜の森の梟」は二人きりで軽井沢に暮らす夫婦に起きた藤田さんの発病から死別、その後の小池さんの生活を日記の様にエッセイで綴った書。夫婦である限り誰にもいつか訪れることとはいえ、書中に幾度となく表される喪失感の生々しさに読んでいて胸が痛くなったが、読後は共に今いられる毎日のありがたさと重みをひしひしと感じられるのです。誰もが体験し乗り越えざるを得ないこととはいえ重い...
最近、本はアマゾンでほとんど買うけれどゆっくり書店をフラフラして良い本に出逢うという機会は失いたくない。