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2020-07-04 18:40:01 | 日記
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「アメリカンドリーム」の代償は福祉水準の低下だった
 このようなピューリタンの倫理観がアメリカン・スピリッツに与えた影響は非常に大きい。彼らが「自由の国」を標榜するのも、自由を求めて頑張り続けたピューリタンの働きがあったからだし、自分の身は自分で守るといった自助の精神も、ピューリタンらしい厳格さからきた「自由に伴う責任」の考え方だといえるだろう。

 そして、そのピューリタニズムが起源となった「自由」が競争社会を肯定し、いわゆる「アメリカンドリーム」というものを生み出した。つまりアメリカでは、どんな人にも自由な機会は与えられる。それを活かせば、夢はかなうという希望だ。

 しかしその半面、過度な自由は福祉水準の低下につながってしまった。つまり自由に動き回った結果は常に自己責任になるわけだから、競争社会に敗れた人間は、自分で自分の人生の尻ぬぐいをしろという理屈だ。

 そのせいで今日のアメリカは、先進国なのに公的な医療保険制度もない国になり、2020年の新型コロナウイルス騒動では高額な医療費がネックとなって、多くの犠牲者を出してしまった。

 【確かに初診料が1万~3万円、救急車を呼ぶのに3万~5万円、親知らずを抜くのに10万円、盲腸の手術をするのに100万円も取られるシステムでは、たとえ新型コロナウイルス感染が疑われても、よほど重症化しない限り医者に行こうとは思わないだろう。】

 このように、アメリカが今回の新型コロナウイルスで多数の犠牲者を出した背景を深く掘り下げてると、ピューリタンの倫理的観念が土台となっていたことがわかる。

 思想は国民の生き方を方向づけ、宗教がそれを決定づける。こうしてその国の国民は「その国らしさ」を、より色濃く形成している。そして、各国の政治や経済を動かしているのは、紛れもなくそこに住む住民であり、そうやって醸成されてきた“らしさ”が政治や経済にも反映されるのは当然のことなのかもしれない。