つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

クンシラン

2014-03-12 13:21:14 | ジャズ


  君子蘭。ランの仲間ではなくヒガンバナ科の多年草です。

  日本には明治中期に渡来しました。濃い緑の葉を左右に出し、その中央に茎を伸ばしてオレンジ色の花を咲かせる様子は、

  とても堂々としています。花期は3~4月ですが、葉は常緑で秋には実も楽しめます。

  花色が黄、クリーム、赤などの品種もあります・・・



  ヒガンバナ科


  原産地:  南アフリカ


  花言葉:  高貴



  今日聴いたジャズ・・・


  KENNY WERNER & JENS SONDERGAARD・・・「A TIME FOR LOVE」
  (PLAY BALLADS)



  本作は、名ピアニスト、ケニー・ワナーと名サックス奏者、イェンス・ソンダーガード、二人の巨匠が創り上げた

  哀愁のバラード作品集。デュオ・アルバム。


  リリカルなケニー・ワーナーのピアノと温かみのあるソンダーガードの音色で綴られるダイアローグは、限りなく優しく、

  穏やかで、柔和・・・

  ヴォーカル作品としても大ヒットしたバラードの数々が心に沁みる。

  円熟味を増し、さらに活躍を続ける巨匠の二人だからこそ、尚更、感動的なのだと思う。


  ソンダーガードは主にアルト・サックスを吹いているけれど、”BUT BEAUTIFUL ”では、バリトン・サックスを、

  ”ラヴァー・マン ”では、クラリネットを披露している。


  ピアノとサックスでのデュオ・アルバムは他にもあるけれど、中でも本作は、よりクオリティの高い作品に仕上がっている。



1・BUT BEAUTIFUL・・・2・’ROUND MIDNIGHT・・・3・A TIME FOR LOVE・・・4・LOVER MAN・・・5・虹のかなたに・・・
6・WILLOW WEEP FOR ME・・・7・DARN THAT DREAM・・・8・EVERYTHING HAPPEN TO ME・・・



     KENNY WERNER(grand piano)
     JENS SONDERGAAD(as bs cl)



      2008年4月 コペンハーゲンにて録音・・・

ラケナリア

2014-03-11 14:13:08 | ジャズ


  別名アフリカンヒヤシンス。根元にやや厚みのある葉をつけ、その中心から出た筒状の花を穂のように咲かせる、

  ユニークな花姿です。秋に球根を植え付けますが、耐寒性は、ほどほどなので鉢に植えて陽だまりで育てるとよいでしょう。

  赤、青、ピンク、黄、オレンジなど花色はバラエティーに富んでいます・・・


  
  ユリ科

  原産地: 南アフリカ

  花言葉: 浮気はやめて



  今日聴いたジャズ・・・


  RYAN KISOR・・・「KISOR」





  本作は、1973年4月12日 アメリカ合衆国アイオワ州生まれのトランペッター、ライアン・カイザーのリーダー・アルバム。

  90年のモンク・コンペティション優勝という華々しい実績を引っ提げてデビューしてきた、カイザーが、クリフォード、

  ブラウンに捧げた作品。


  バックには、ピーター・ザック(p)、ジョン・ウェバー(b)、ウィリー・ジョーンズⅢ(ds)を従えたワン・ホーン・

  カルテット・アルバム。


  全8曲、クリフォード・ブラウン、ヴィクター・ヤング、レイ・ノーベル、ベニー・ゴルソン、バド・パウエル、

  ソニー・ロリンズ達の曲を採りあげている。


  冒頭から、クリフォード・ブラウンの「DAHOUD」・・・アップテンポで、軽快かつ、強力なブローが見事。

  また、スローテンポに展開する2曲目 「DELILAH」、ベニー・ゴルソンの代表曲、バラードの「クリフォードの想い出」

  では、抜群の解釈と表現力を聴かせてくれる。


  2、6で聴かれるベースソロ、ピアノソロなども素晴らしい。


  特に、新鋭ピアニスト、ピーター・ザックの緩急自在のタッチを織り交ぜたプレイが光る。



1・ダフード・・・2・デライラ・・・3・チェロキー・・・4・クリフォードの想い出・・・5・ジョードゥ・・・
6・パリジャン・ソロウフェア・・・7・サンドゥ・・・8・ヴァルス・ホット・・・



     RYAN KISOR(tp)
     PETER ZAK(p)
     JOHN WEBBER(b)
     WILLIE JONES Ⅲ(ds)



    1999年7月30日 NYにて録音・・・

ブルーレースフラワー

2014-03-10 12:57:43 | ジャズ


  別名ディディスカス。ブルーレースフラワーとは国内の種苗会社によってつけられた名前ですが、大正時代に日本に紹介された

  ときは ”ソライロレースソウ ”。小さな青い小花が傘状に集まって咲く様子は、はかなげな雰囲気。

  茎もしなやかで、アレンジメントの材料としても魅力的です。

  淡いピンクや白の品種もあります・・・


  セリ科

  原産地: ヨーロッパ

  
  花言葉:  慎み深い人


  今日聴いたジャズ・・・


  DIANA PANTON・・・「TO BRAZIL WITH LOVE」
  (フェリシダージ~ わたしが愛したブラジル)



  本作は、カナダの歌姫、ダイアナ・パントンのリーダー・アルバム。


  ”パリ大学でフランス文学の学位を取得した”才媛だけあって、本作は英語とフランス語で歌っている。

  また、サポート陣が素晴らしく、アルバム全体を、パントンの歌唱をより魅力的なものにしている。

  アルバム 「PINK」でもサポートしていた、レグ・シュワガー(g)、ドン・トンプソン(b、p、vib)はここでも参加しており、

  他に、マニーニョ・コスタ(vo、perc、ds)、ビル・マックバーニー(fl)、キキ・ミスミ(cello)、シラス・シルヴァ(ds、perc)

  が加わっている。


  ダイアナ・パントンの歌唱は、シュガーヴォイスといわれるように、囁きかけるような可愛らしくときにはアンニュイな趣で、

  穏やかな世界に誘ってくれる。


  全14曲、ボサノヴァのアルバムではお馴染みの曲も多い中、冒頭の、クロード・ルルーシュ監督作のフランス映画 『男と女』の中

  で歌われていた ”サンバ・サラヴァ”や スタンダード・ナンバーの ”夜は千の目を持つ”また、ビートルズ・ナンバーの

  ”アンド・アイ・ラヴ・ヒム”なども採りあげている。

  本作では唯一、ドン・トンプソン作曲のオリジナル曲でダイアナ・パントンが作詞している ”イズ・イット・リアリー・ユー?”

  が、憂いを含んだ曲で、とてもいい。


1・サンバ・サラヴァ・・・2・ディス・ハッピー・マッドネス・・・3・ザ・テレフォン・ソング・・・4・黒いオルフェ・・・
5・ソー・ナイス・・・6・イズ・イット・レアリー・ユー?・・・7・夜は千の目を持つ・・・8・わたしの島で・・・
9・フェリシダージ・・・10・あなたを愛してしまう・・・11・ドリーマー・・・12・アンド・アイ・ラヴ・ヒム・・・
13・小鳥のように・・・14・残されし恋には・・・



    2010年8月 トロントにて録音・・・






ラッパズイセン

2014-03-08 14:07:13 | ジャズ


  ギリシャ神話の美少年ナルシスは容姿に自信があり、妖精から恋されてもこたえようとせず、湖に映る自分の姿しか

  愛せない罰を受け、やがて一本のスイセンに姿を変えられてしまいます。

  学名のナルシスはこれに由来するもの。スイセン全般の花言葉は 「自己愛」で、ラッパズイセンとは異なりますが、

  報われぬ恋のイメージが・・・



  ヒガンバナ科

  
  原産地: 地中海沿岸

  
  花言葉:  片思い


  今日聴いたジャズ・・・


  ALAN PASQUA・・・「DEDICATIONS」



  本作は、エヴァンスの流れを汲むピアニスト、アラン・パスクァのリーダー・アルバム。


  アラン・パスクァ(p)、デイヴ・ホーランド(b)、ポール・モチアン(ds)というトリオに加えて、

  ゲイリー・バーツ(as)が3曲(1、5、8)に参加、マイケル・ブレッカーが2曲(2、4)に参加、ランディ・ブレッカーが

  4曲(1、4、5、8)に参加するという、豪華メンバーで繰り広げられるアルバム。

  全9曲、一曲を除いてアラン・パスクアのオリジナルで構成されている。


  軽快な曲調のものもあれば、穏やかで、浮遊感や神秘性を湛えた曲もあり、今は亡き、マイケル・ブレッカーが参加、(フィーチャー)

  している、2曲目の ”SAN MICHELE”は個人的白眉で、幻想的なテナーにピアノ、ベース、ドラムスが絡んで、得も言われぬ

  魅力的な曲に仕上がっている。


 ピアノトリオのみで演奏される、3、6、7、9では、各々のプレイを存分に堪能できる。


  ラストの ”GRACE”は静謐感あふれるトラックで、パスクァはエヴァンスへのオマージュ作品 「TWIN BILL」の中でも、

  同じく、ラストにこの曲を入れている。それだけ、自分自身でもお気に入りの曲なんだろうと思う。



1・HOMAGE・・・2・SAN MICHELE・・・3・Mr・SOFTEE・・・4・THE EMERGENCE・・・5・ELLINGTONIA・・・6・TAIOWA・・・
7・DEDICATED TO YOU・・・8・SHA’LA KO’・・・9・GRACE・・・




      ALAN PASQUA(p)
      DAVE HOLLAND(b)
      PAUL MOTIAN(ds)

      GARY BARTZ(as)
      MICHAEL BRECKER(ss、ts)
      RANDY BRECKER(tp)



     1995年9月12、13日録音・・・

  

ストック(一重咲き)

2014-03-06 13:25:33 | ジャズ


  ストックとは茎という意味の言葉。栽培の歴史は古代ギリシャからローマと古く、日本には鎖国時代にオランダ船によって、

  運ばれました。名前のとうり茎が長くて花もちがよく、香りもよいことからアレンジメントに盛んに使われています。

  耐寒性の強い品種も出回り、冬から早春のガーデニング材料としても人気です・・・



  アブラナ科

 
  原産地: ヨーロッパ

  花言葉: 逆境を克服する力


  今日聴いたジャズ・・・


  DIEDERIK WISSELS TRIO・・・「TENDER IS THE NIGHT」



  本作は、1960年ロッテルダム生まれのオランダ人、ブリュッセルを拠点に活躍するピアニスト、

  ディーデリック・ウィッセルズのリーダー・アルバム。


  フィリップ・エールス(b)、ヤン・デ・ハース(ds)を起用したトリオ編成。

  リーダーのディーデリックは、ケニー・ドリューとジョン・ルイスに師事している。

  アルバム全体から受ける印象は、アップテンポ、ミディアムテンポ、スローテンポ・・・と様々な表情を見せながらも、

  甘美で流麗、かつ繊細、曲作りの巧さを存分に堪能できる、好内容に仕上がっている。


  全10曲、中でも、タイトルチューンの「TENDER IS THE NIGHT」、「WHERE WERE YOU?」ラストの「EPITAPHE」の3曲は、

  特に、美しく、リーダーはもとより、ベース、ドラムスも実にすばらしいプレイを聴かせる。

  同郷のイヴァン・パドュアに通じる抒情性を兼ね備えている。


  最近まで再発されず、中古盤市場では価格が高騰していたという。幸運なことにめでたく再発された、いわくつきの作品。


  また廃盤になるかもしれない、ピアノトリオの好盤。



1・NIUBI・・・2・ZEPHIR・・・3・WHY NOT・・・4・PANDORA・・・5・CE QUE JE PENSE QUE TU PENSES QUE JE PENSE・・
6・TENDER IS THE NIGHT・・・7・LISTEN TO THE LOON・・・8・WHERE WERE YOU?・・・9・TA MASTETE・・・
10・EPITAPHE・・・



     DIEDERIK WISSELS(p)
     PHILIPPE AERTS(b)
     JAN DE HAAS(ds)


    1990年、ブリュッセルにて録音・・・