つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

ハイドランジア

2013-06-19 15:11:52 | ジャズ


  6月1日の誕生花であるがくあじさいを、園芸用に改良したのが一般的なあじさい。

  そしてあじさいがヨーロッパに渡って改良されたのが、このハイドランジア。がくあじさいやあじさいは水色や淡紫色、ピンクなどの

  ちょっとさびしげな花だけど、ハイドランジアのほうは濃青色、濃青紫色、濃紅色など色が濃く華やか。

  花弁に覆輪(ふくりん 別色の縁どり)があったり、大きくフリル状に波うったりと、多彩な表情を見せてくれる・・・


  ユキノシタ科

  英名:HYDRANGES
  別名:西洋あじさい

  花言葉:辛抱強い愛情



  今日聴いたジャズ・・・


  HOUSTON PERSON・・・「PERSONーIFIED」



  本作は、1934年11月10日、サウスカロライナ州フローレンス生まれ、アメリカ合衆国のジャズ・テナー・サックス奏者、
  音楽プロデューサーでもある、ヒューストン・パーソンのリーダー・アルバム。ワン・ホーンカルテット作品。

  メンバーはお馴染みの、リチャード・ワイアンズ(p)、レイ・ドラモンド(b)、ケニー・ワシントン(ds)
  気心の知れたメンバーで、息の合ったプレイが聴ける。今まで聴いてきた、パーソンのアルバムはバラード集だったけど、
  本作も、ゆったりとした曲調のバラード集になっている。

  パーソンは、スウィングやハード・バップのジャンルで演奏していて、特にソウル・ジャズにおいては定評のある演奏家として
  知られている。

  温かく、おおらかで、包容力のあるテナーマン・・・バラード集ながらも甘さに流されることなく、クセがなく安心して聴ける。
  ここでは、ベースとドラムスは脇役に徹していてさりげないサポートをしている。随所で、ピアノがソロを取っているくらいで、
  ヒューストン・パーソンのテナーを存分に堪能できる内容の一枚。

  マイ・ベスト・トラックは、「GENTLE RAIN」かな・・・テナーでのこの曲は他にもあるけれど、聴き比べてみてもパーソンのプレイ
  が一番気に入っている。


1・YOU’RE MY EVERYTHING・・・2・I’LL NEVER STOP LOVING YOU・・・3・THERE’S A SMALL HOTEL・・・4・STRANGER
  ON THE SHORE・・・5・ISN’T IT ROMANCE・・・6・DETOUR HEAD・・・7・GENTLE RAIN・・・8・IN THE WEE SMALL
  HOURS OF THE MORNING・・・9・BLUE JUG・・・10・MAY THE GOOD LORD BLESS AND KEEP YOU・・・



   HOUSTON PERSON(ts)
   RICHARD WYANDS(p)
   RAY DRUMMOND(b)
   KENNY WASHINGTON(ds)



   1996年11月26日録音・・・


  

のばら(野薔薇)

2013-06-17 15:20:11 | ジャズ


  夕がたの雨あたたかく野いばらに

  ぬれそそぐなりなつかしいかも(木下利玄)


  詩歌や小説、童話などによくとりあげられる花。とげのある低木で、とくに見栄えがよいわけでもないけれど、

  花が咲くと一転して典雅な美しさを見せてくれる。花は、花径3センチメートルほどの控え目ながら優雅な5弁花。

  清らかな香りが魅力的。美しい秋期の赤い実は、果実酒の材料にもなる・・・


  バラ科

  英名:POLYANTHA ROSE
  別名:のいばら

  花言葉:詩、才能


  今日聴いたジャズ・・・


  PAULINE LONDON・・・「QUIET SKIES」
  (featuring 2 BARRIO JAZZ GANG REMIXES)



  本作は、イタリアを中心に活躍し、フューチャー・ジャズ歌手として注目される、ポーリン・ロンドンのデビュー・アルバム。

  ジャズ、ポップ、ラウンジ、ボッサと多彩なサウンド、イタリアならではの洗練されたサウンドを披露している。


  曲によって、ギター、フリュート、サックスが加わっている。


1・LOVE CAN SING・・・2・STAY BY MY SIDE・・・3・OUT OF THE WINTER・・・4・SING A LULLABY・・・5・FLY IN THE
  SKY・・・6・VIBRACAO・・・7・BUBBIES・・・8・DANCE THE LIFE・・・9・MAYBE YESTERDAY・・・10・TALKIN’ TO THE
 MOON・・・11・IN YOUR EYES・・・12・FLY IN THE SKY・・・13・MAYBE YESTERDAY・・・



   PAULINE LONDON(vo)
   STEVE ”FISHER”MICARELLI(g)
   PAOLO INNARELLA(fl ss)


   2004年ーFUNKY JUICE RECORDS・・・

青嵐(あおあらし)

2013-06-15 00:52:51 | ジャズ

 青嵐は、春風や秋風のように特有の季節感を持った言葉で、初夏に吹く強い風のことを指す。

 田植えが終わって緑色のじゅうたんのようになった稲田や、青々と生い茂った草木を波立たせて、風が勢いよく一帯を駆け抜ける

 様子はこの時期ならではの風景。嵐のような風はあたりの湿気を吹き飛ばし、つかの間の清涼感や爽快さをもたらしてくれる・・・



  今日聴いたジャズ・・・


  渡辺貞夫・・・「オウトウ・ヴェス~ふたたび」



  本作は、日本が誇る、アルト・サックス奏者、渡辺貞夫のニュー・アルバム。

  1968年に初めてブラジルでレコーディングしてから45年。25年ぶりに再びブラジルを訪れてのレコーディング。

  ブラジル音楽を愛する、サダオさんの心温まるメロディをジャジーに奏でる、ブラジリアン・フレイヴァー溢れる優しいメロディが

  印象的。


  全10曲、サポート陣には、人気女性ヴォーカリストのルチアナ・スーザ、ギタリストのスワミJr、ドラマーのセルソ・ジ・アルメイダ

  他、実力者が顔を揃えている。軽快に快活に奏でるアルトもサダオさんらしく、また、サウダージを感じる曲も4曲(3、6、7、10)

  ほどあり、こんな温和で切なさを含んだアルトを聴かせてくれるのもサダオさんならではだと思う。

  80歳の節目を迎えたとは思えないほど、若々しく、精彩を放ち、いきいきとして、輝きをさらに増している音色はどのミュージシャン

  にも感じることのない、貴重な人なんだなあと本作を聴いてしみじみと思った。

  前作の『COME TODAY』とはまた趣の違った素晴らしいアルバムに仕上がっている。


1・オウトウ・ヴェス・・・2・ペロウリーニョ・・・3・レクイエム・ファーラヴ・・・4・カラー・オヴ・スプリング・・・
5・ボン・ジーア80・・・6・カボ・ベルディ・アモール・・・7・テーマ・パラ・イ・ノヴォ・ヴェントー緑の風ー・・・
8・ナタカ・マジ9・・・9・シンパティコ・・・10・ソリチュード・・・



   渡辺貞夫(as)
   FABIO TORRES(pf)
   SWAMI Jr(g)
   PAULO PAULELLI(b)
   CELSO DE ALMEIDA(ds)
   CLEBER ALMEIDA(perc)
   FABIANA COZZA(vo)


   2012年12月、2013年1月 サン・パウロにて録音・・・

ブライダルベール

2013-06-13 14:09:43 | ジャズ


  観葉植物としておなじみの常緑の宿根草。オールシーズン、つややかな濃緑色の葉を見せてくれる。

  春から夏にかけての開花期はまた格別。かすみそうのような小さな白い花をいっぱいに咲かせた姿は軽やかで清楚。

  名前のとうり、結婚式で花嫁さんがかぶるベールを思わせる。原産地はジャマイカだけど、低温にも意外と強く、冬でも室内の

  暖かいところにおけば元気に越冬する・・・


  ツユクサ科

  英名:BRIDAL VEIL
  別名:ギバシス ベルシダ


  花言葉:願いつづける


  今日聴いたジャズ・・・


  PETER BERNSTEIN + 3・・・「STRANGER IN PARADISE」



  本作は、1967年9月3日 ニューヨーク生まれのジャズ・ギタリスト、ピーター・バーンスタインのリーダー・アルバム。

  3というのは、ブラッド・メルドー・トリオのことで、ブラッド・メルドー(p)、ラリー・グレナディア(b)、ビル・スチュワート
  (ds)の三人がバックを務めている。

  全10曲、バーン・スタインのメロウでスインギンでパワフルなギターに、トリオが絶妙に絡み展開していく。
  メルドーもここでは、難しいことはせず、フレッシュなピアノを聴かせている。ベースもドラムも控え目なサポートでベテランらしい
  音色を随所で聴くことが出来る。


  10曲中3曲(1、5、6)はバーン・スタインのオリジナルで、他はスタンダードで構成されている。

  一曲目のオリジナル「ヴィーナス・ブルース」はアップテンポで展開・・最初から、ちょっと度胆を抜かれる思いがするけれど、
  続く、タイトルチューンは、アレンジにも一工夫がされていて、ギターとピアノの絡みも面白い。

  3曲目には、A・C・ジョビンの「ルイーザ」を採りあげていて、選曲の良さを感じる。バーン・スタインはどんなスタイルの曲にも
  対応できるギタリストだと思う。

  5、6のオリジナルも良く、スタンダードでは「THIS IS ALWAYS」が個人的には好き。

  ※ バーン・スタインは1992年、最初のリーダー作「SOMETHIN’S BURNIN」を発表。現在のNYでナンバーワンのジャズ・ギタリスト
    と言われている。本作は、ヴィーナスレーベルからリリースされたアルバムだけど、クリス・クロスからは5枚ほどの作品を
    出している。その他にも、サイドメンとしてのアルバムは数多く、共演者も多彩である。


1・VENUS BLUES・・・2・STRANGER IN PARADISE・・・3・LUIZA・・・4・HOW LITTLE WE KNOW・・・5・BOBBLEHEAD・・・
6・JUST A THOUGHT・・・7・THIS IS ALWAYS・・・8・SOUL STIRRIN・・・9・THAT SUNDAY、THAT SUMMER・・・
10・AUTUMN NOCTUNE・・・



   PETER BERNSTEIN(g)
  
   BRAD MEHLDAU(p)
   LARRY GRENADIER(b)
   BILL STEWART(ds)


    2003年8月24、25日録音・・・

  

デルフィニウム

2013-06-12 15:11:28 | ジャズ


  初夏の風を受けて咲く花は、白や青紫色、水色、ピンクなどさわやかな澄んだ色ぞろい。華やかな花穂は大きなものは人の背丈

  ほどもあり、なかなか迫力がある。ちょっとルビナスにも似ているけれど、このデルフィニウムのほうがやわらかく女性的な雰囲気

  がある・・・


  キンポウゲ科

  英名:DELPHINIUM
  別名:おおひえんそう

 
  花言葉:清明


  今日聴いたジャズ・・・


  「HARRY ALLEN MEETS TRIO DA PAZ」



   本作は、1966年10月12日、ロードアイランド州生まれのジャズ・テナーサックス奏者、ハリー・アレンのリーダー・アルバム。

   ニューヨークを拠点に活躍するブラジリアン・グループ”トリオ・ダ・パズ”との共演盤。

   ハリー・アレンの得意とするスタンダード曲をボサノヴァ、サンバのリズムで綴る作品。

   ハリー・アレンは、小さい頃から、ベン・ウエブスター、コールマン・ホーキンス、レスター・ヤングんどを聴いて育ち、その後に、
   スタン・ゲッツ、ズート・シムスなどにも影響を受けたという。独特の、オールド・ファッションなスタイルは、こうしたテナー・
   サックス奏者からの影響である。

   ”トリオ・ダ・パズ”は1990年に結成された。メンバーは、ホメロ・ルバンボ(g)、ニルソン・マッタ(b)、ドゥドゥカ・
    フォンセサ(ds)いずれも優れたスタジオ・ミュージシャンで、それぞれが多彩なアーティストとの共演歴を持ち、ジャズ作品の
   レコーディングでも、あちこちで起用されている。

   ”トリオ・ダ・パズ”でレコーディング、共演したアーティストには、チャーリー・バード、ハービー・マン、リー・コニッツ、
   ケニー・バロン、ナナ・ヴァスコンセロスがいる。そして新たにハリー・アレンが加わることになった。


1・S’WONDERFUL・・・2・I’M ALWAYS CHASING RAINBOWS(虹を追って)・・・3・TAKING A CHANCE ON LOVE・・・
4・THE NEARLESS OF YOU・・・5・ビーズと指輪・・・6・あなたに夢中・・・7・BLUE SKIES・・・8・YOU MUST BELIEVE IN
  SPRING・・・9・SONG FROM M A S H・・・10・I NEVER YOU・・・11・PURE IMAGINATION・・・12・THE CONTINENTAL・・
  



   ハリー・アレン(ts)
   ホメロ・ルバンボ(g)
   ニルソン・マッタ(b)
   ドゥドゥ・ダ・フォンセサ(ds)


   2007年3月7、8日録音・・・