つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

潦(にわたずみ)

2014-10-06 11:40:38 | ジャズ


  篠竹が地面に突き刺さるようにまっすぐにはえているのを見て、「篠つく雨」とい言葉が生まれたのでしょう。

  地面が痛さで悲鳴をあげるほど勢いよく水しぶきを散らす秋雨の季節です。

  篠つく雨をもっと迫力を増したような雨が「篠を束(つか)ねた雨」。

  篠を束にした太い雨が激しさを強調しています。

  さらに「篠を乱す」が激しい雨に風を伴わせて降る冷たい雨のこと。篠からさらに強さを増すのは「車軸を流す」。

  車軸とは車輪の心棒で、昔は「太い」ものの代表でした。秋の大雨は「秋潦」ともいいます。

  地面に流れてたまる大雨水のことです・・・


  今日聴いたジャズ・


  BENGAN JANSON / JAN LUNDGREN / ULF WAKENIUS
  


  本作は、スウェーデンの3人、ベンガン・ヤンソン(アコーディオン)、ヤン・ラングレン(グランドピアノ)、

  ウルフ・ワケニウス(ギター)の精鋭が綴る、メンバー・オリジナルのジャズ、タンゴ、スウェーデンのトラディショナル・

  ソングを採りあげた作品。


  全12曲、愉しさ、悲しみ、儚さ、憂い、なつかしさ・・・という感情がいっぱいに詰まった、何か物語を聴いているような

  心に沁みる一枚。。。


  ラングレンの変則トリオ・アルバムでは、ラングレン、パオロ・フレス、リチャード・ガリアーノ、異なる国の3人が

  集った『MARE NOSTRUM』も素晴らしかった。


  本盤では、とくに、オープニングの「LOVE LAND」、、「ユルスホルムからダンクヴィストルへ」、、「ALONE FOR YOU」、、

  あたりはつい涙腺が緩むほどに憂いを含んだトラックになっている。

  『MARE NOSTRUM』と同様、美しさと儚さをかねそなえたベテランならではのフレーズが聴ける。


1・LOVE LAND・・・2・ショリーニョ・プラ・ヴカ・・・3・ソング・フォー・ダッド・・・4・PARIS TANGO・・・
5・ハーフ・ポルスカ・バイ・ドナ・リー・・・6・ドント・ライク・ユー・・・7・ユルスホルムからダンクヴィストルへ・・
8・ALONE FOR YOU・・・9・LOVER’S PARADE・・・10・BACKNER・・・11・ワールド・イズ・フル・オヴ・ヴァイオレット
12・シンプル・ライフ・・・




    ベンガン・ヤンソン(アコーディオン)
    ヤン・ラングレン(p)
    ウルフ・ワケニウス(g)



   2011年録音・・・