「ジャパニーズ・ビンテージ」なんてって、書いた
けど、今日、いつもよく行く新聞社のギター好きの営
業の人と話しをしたら、「やっぱ、ジャパニーズ・ビ
ンテージが面白くて」と言っていた。
青柳流のこだわりから言うと、楽器は、きちっとつく
っていればよいというわけではなくて、ラフにつくった
部分が「音のよさ」「音の味」につながっている気がし
てならない。よく言う70年代の日本の楽器は、確かに、
しっかりつくられていて、ちゃんと保管されていたもの
がある。ネックもビシッとまっすぐで。写真の72年製
のモーリス・アコースティックは、うちの近所にある
「ハード・オフ」で3000円で買ったものだけど、ネッ
クもまっすぐだし、演奏する上では何の問題もない。
このギターを手に入れた直後は、似たような掘り出し
物があるんじゃないかと、そこいら中のリサイクル・シ
ョップを探して歩いた。挙げ句、栃木とか茨城にまで遠征
して、「ジャンク・ギター」を探した。
「3000円のタマを10本、手に入れても3万だろう。だ
ったら、オーディトリアムとか色々なスタイルや変わった
色のとかも欲しい」
なんて思っていくのだけれど、実際、いってみるとそう
そう、よいものはないのね。あるのは、みんなお腹が出て
たり、ネックが、これでもかって反り返っていたり。
でもねぇ、第2、第3の「モーリス」に出会えるのでは
ないかって、リサイクル店の寄り道はやめられない。
恐らく、今日のお方も、そんな楽しみ方をしてんだろう
な。最後に、そんな探索で、つかんだ事を一つ。やはり、
「掘り出し物は、都市部にしかない」という事。私は、栃
木県出身だから、あえて言うけれど、田舎の人は、まず、
そんなにこだわって「新品」を買っていない。だから、何
年後、何十年後に放出される物もそれなりになってしまう。
だって、田舎のリサイクル店では、通販もののブランドが
多いもの。都市部に住んでいる人なら、家の近所のリサイ
クル店に「だめもと」で何回も通う事かな。1年に1本位は
面白いものに出会えるんじゃない。
後、「ハード・オフ」のジャンク・コーナーを侮らない
事だよね。では。アディオス!!
路上音楽情報紙『ダダ』編集発行人・青柳文信
追記・「ハード・オフ」は、明らかに、日本の楽器文化を変
えている。柏の「ハード・オフ」なんて、とんでもないぜ。
追記2・『ギブソン』という歌を書いた。「あの人がくるのを
オレ達は待ってる」ではじまる。ギター好きとのセッションで
歌いたい。今週末、志木の「画廊」の先生の所にでも行こうか。
「先生!! セッションしようぜ。オー、ヤアー!!」