富山きのこクラブ

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キツネタケモドキ<br />[Laccaria ohiensis (Mont.) Sing.]

2007年06月03日 | きのこ

伊藤さんへ
植物園の橋屋です。
立山寺で撮られたキツネタケ(モドキ)ですが、傘のサイズはどのくらいでしたでしょうか?
「北陸のきのこ図鑑」にはキツネタケは傘の径が1~3cm、オオキツネタケは 2.5~7cmとなっていました。
肉眼的にこの2種を比べるのは、根元付近の菌糸(柄の下部には菌糸が見られることが多い)が、白色ならキツネタケ、薄紫色ならオオキツネタケですが、この薄紫色は雨などによって簡単に消失するので注意が必要です。
最終的には落下胞子を顕微鏡で見ると、キツネタケは表面の針が一面にあるのに対し、オオキツネタケでは少しまばらに見られます。またキツネタケモドキは担子器の多くが2胞子性で角が2本しかないため、4本あるキツネタケなどと区別できます。
ぜひ観察してみてください。
_/_/_/_/_/ 富山県中央植物園 橋屋 誠 _/_/_/_/_/

Dscn1654_1070601_傘の径は10~17mm、中央やや窪み、褐色。湿時条線を現す。根元の菌糸は白。
胞子紋は白。

070603_1_oil_100070603_2_oil_100胞子は球形で殆どが大きな油滴を1個含む、直径約8μmで表面に棘状突起が均一に分布している。担子器は2胞子性…3胞子性も見受けられる。

070603_3_oil_100_n070603_4_oil_100_n070603_5_oil_100_n070603_6_oil_100_n070603_7_oil_100_n070603_8_oil_100_ph3070603_10_oil_100_n070603_11_oil_100_n070603_12 070603_9_oil_100_ph3担子器に3本の担子柄が見える、位相差像。
顕微鏡:OLYMPUS BX51 油浸×100 PH3
デジカメ:NICON COOLPIX 995


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