富山きのこクラブの皆様へ
植物園の橋屋です。
昨日、本日と待望の雨が降りました。
これできのこがたくさん出てくれるものと思います。
今年のきのこで面白いのは、10月も末になった今でも植物園にツキヨタケが持ち込まれることです。
この10月は気温が高かったのか、地球温暖化のせいなのか、または雨待ちで出ることが出来なかったツキヨタケが今になって出たのか、その原因はわからないものの、ツキヨタケが出ていることは確かです。
先日も安居寺公園のツキヨタケを紹介しましたが、今日持ち込まれたのは八尾町上笹原の神社からでした。
いずれもツキヨタケの多いブナ帯(有峰など比較的標高の高い場所)ではなく、コナラなどの生える低山帯だったことが気になります。
現在、富山県内ではカシノナガキクイムシによるナラ枯れが広がっていますが、この枯れたコナラやミズナラもツキヨタケの生育場所になり得るのか、私には大きな関心があります。
もしこれらの木にツキヨタケが出たという情報をお持ちの方はぜひ橋屋までお知らせください。
昔の山に住む人の言い伝えに「9月のきのこは食べられないが、10月のきのこは食べられる」というものがあります。これは9月のきのこは気温が高いために腐りやすいということもあるでしょうが、私はブナの木に出るツキヨタケとムキタケを発生期で区別したものであると思います。
しかし、今年のように10月末までツキヨタケが発生するようになると、この言い伝えを信じることができませんね。
また先ほど富山市岩瀬の諏訪町(一番海岸より)から、街路樹の下に発生したハタケシメジがたくさん届きました。多分、植え込みに施された肥料か、植える前に施肥されたものから発生したものと思いますが、それは立派なもので、まだ多量に残っていると聞きました。
平地のきのこも雨待ち状態だったと思います。この雨できっといろいろなきのこが顔を出してくれるでしょう。
でも絶対に、名前のわからないきのこは食べないように願います。
_/_/_/_/_/ 富山県中央植物園 橋屋 誠 _/_/_/_/_/
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます