富山きのこクラブ

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浅井さんと飲んだ

2007年01月24日 | きのこ

長沢先生の講演の夜、1年ぶりに浅井さんと飲む機会を得た。
今回の客員講座に長距離バスで参加されたのには驚かされたが…それだけ、長沢先生というのはスゴイの?
23日の講演と懇親会を逃したのは悔やまれるが、先生は…どうやら…学部こそ違うが、私の大学の先輩らしい。皆さんの話を聞いていると、今後、鳥取大学が分類研究の拠点になるそうな…どうした?札幌農学校!

「家庭内禁酒…止められたんですね?」
「お金が無くてね…自分で決めたことだから…でもね、あの後、各地から銘酒が送られてきてネ…自分で決めたことだから…家内が旨そうに一人で飲っているんだよネ…でも、自分で決めたことだから…やめました」
(実は、私も旨い酒の肴を送りつけて、禁酒バスターをやってやろうと思っていたのだ)
「最近、薄片の作成の記事が続きましたけど…」
「薄く切ること自体が目的みたくなって、何のために薄く切るか?当初の目的から外れている奴が居るので…」
「でも、ホントに薄く切るのは難しいですね…近視で老眼ですし」
「きのこを切るときは見ていません…視力は0.0台ですので、殆ど皮膚感覚です」
「(これは触って仕上げる職人技と一緒のレベルだ…)」

記載文のフォーマットのこと、菌学会のフォーレのこと、菌懇会のおかしなメンバーのこと、プロとアマチュアのこと、羊歯への転向?のこと、……色々なお話が出来て、あっと言う間にバスの時間となってしまった。

浅井さん、これからもよろしくご指導ください。


長沢栄史「きのこの分類と生態」

2007年01月24日 | きのこ

1月23・24日の両日、中央植物園の客員研究員講義「きのこの分類と生態」があった。講師は(財)日本きのこセンター菌蕈研究所の長沢栄史先生。
昨日(23日)は「日本きのこ研究史」等の講演があり、夕方、懇親会が催されたのだが…仕事に忙殺されて両者とも参加することができなかった。
今日の演題は「ハラタケ目の分類における最近の動向」と「日本産イグチについて」であった。聴講者は35人程で、きのこ部会のメンバーが数人参加されていた。池田先生や浅井さんも参加されていた。
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ハラタケ目とイグチ類の主要な分類体系の比較として、Singer(1986)体系、今関・本郷(1987)、Kirk等(2001)(Dic. Fungi 9th Ed.)の考え方を比較説明された。また、"One hundred and seventeen clades of euagarics "(Jean-Marc Moncalvo et. al. Molecular Phylogenetics and Evolution 23 (2002) 357-400)に沿って、分子系統的な見地からの分類の考え方も紹介された。現在は、形態的分類から分子系統分類への過渡期であり、様々な知見が得られているものの直感的には納得の行かない提案も散見されるようだ。DNA解析にももっと工夫が必要なようだが、ここ当面は、両者の分類手法が合体され、修正が加えられてゆくと思われる。それにしても、腹菌類が解体される方向にあるとは驚きであった。

「アマチュアへの提言のテーマをどうしてウィークデイに演るのだろう?」などと疑問を持ちつつも、良いお話を聞くことが出来た。
次回は誰がいらっしゃるのだろうか?