蕎麦厨風

三原市久井町で平成23年より開業しました。
蕎麦粉と蕎麦の実を使った創作料理を作っています。

濃霧注意報

2024-07-01 20:59:15 | 料理

今日も蕎麦屋は霧の中。

たくさん降りました、雨水がバケツ一杯溢れています。

早朝に有線が鳴り響く、市内の川が氾濫寸前の避難勧告が流れる、

側にある川の流れが爆音から地響きの音になっていた、

地球温暖化は進む一方ですね、そして食物にも影響が出てくるのでしょう、

対策は進まず災害は増える一方、先はどうなることやら。

蕎麦は打ったけれど、霧が濃くていつまでも晴れなく尚更濃くなる、

車の運転は視界が悪くて無理、そうそう営業は諦める事にした、

本日休業中。

やっと紫陽花が少し色づき始めた。

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捨てられない物。

今日も新聞少年が雨の中を歩いて来る。

二十代半ばの頃の話です、渋谷の外れ水道道路沿いに誰が営業しても

成り立たないと言うとてつもなく安物件の空き店舗、そこを借りたのです。

お店に朝刊と夕刊を配っている新聞配達の大学生がたくさん来ていた、

住み込みで食事が付き給料も出ると言っていた、

そして新聞社が大学の授業料を払ってくれるのだそうだ。

食事の出ない日にこぞって来て生姜焼き定食を食べていた、

何でそんなに頑張れる?今頑張れば一生の収入が変わるのだと言う、

その頃は年功序列、学歴社会の時代だった。

私が帰る頃、夜中の二時起きで折り込みを入れている姿を見かける、

自転車が傾くほどの新聞枚数・・・。

そして四年間終了したら、企業への紹介状と海外旅行がプレゼントされる、

ある男の子がお土産を買ってきてくれた、木で作った重厚感の花瓶、

有難くて涙が出てきたのです、何十年も捨てられなくて今も持ち続ける。

その後大手に就職して多分地方勤務になったであろう、

私は数年後に駅に近いビルに引っ越し、その少年と会った事はない。

その頃は大学生や専門学校の生徒達が来てくれて、助けられていたはずだ、

なのに跡形も無く移転していた、携帯も無い時代で途絶えてしまった。

感謝の気持ちを忘れないようにと、今も花瓶を大切にしています。

それがこの花瓶です。(だったら埃を取れって?)

今日も四方山話にお付き合いをいただき、ありがとうございました

コメント
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