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文明の逆説

2009-11-24 | book
1976年に単行本が発行されているので、もう30年以上前の古い本なのですが、最近気になって読み返しています。
9.11以降の世界情勢は、この本の中に書かれている内容が未来を予測したかのように適切な分析なのだと思えます。

はじめてこの本を読んだ時、世界の中で豊かな経済を見せている大国は、その中に衰退の原因を内蔵させるという指摘から、それは経済的な豊かさを指すものなのかと考えていました。
資本主義経済に関わる何かがあるのだと漠然と考えていましたが、最近は少し違うように思います。
もっと根本的な何か、建国の理念である「自由」こそがそうなのではないかと感じます。


日本は戦後、かの国の圧倒的な経済力に彩られた「自由」という不思議なものに理想を見出していたのかもしれません。
その言葉と彩りにこそ全てがあると信じて追い求め続けたけれど、実はその中には目には見えない強い毒も混ざっていたのかもしれません。
今でも鮮やかに美しく見える「自由」は、静かに文明の根本を崩壊させている、そんな気がします。

文明の逆説 立花 隆





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