眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

即興

2005-06-28 | 
皮肉な笑みは君の特記事項
ひきつった笑いを作るのは僕のナンセンス
 「帽子が笑う 不気味に」
   シド・バレットのアルバム

遠くを見つめる少女の
 街角の雨のなか
傘も持たずに 捨てられた子犬の
無邪気なじゃれつきに優しさを恵む

  「そんなに強くないから
    そんなに強くなれないから」

完全に外界から遮断され
あるいはそう望んだのだろうか?
  僕は僕でありたい
叫びにも似た言葉は
だけど高い空にすいこまれてゆく

  「歯医者の麻酔が少しで早く効くから 睡眠薬ならすぐだね」

誰かの不自然な冗談に
僕は言葉を永遠に失った

  「お茶会は11時まで。わたしがいなくなったら
     次の幹事は珈琲の豆を丁寧に挽くことをわすれないで。」

ラッシュアワーの窓から呼吸を求めて音楽を
  ヘッドフォンごしにむさぼった

夏目漱石が好きだった
 礎の刻印された名前
  60年前も うだるように熱かったと聞いた
   僕は車椅子を押す
何度も往復する 流れる汗はすこしは手助けになるのだろうか?
   たぶんわからない

伴奏でアンバランスな旋律を繋ぐ
 危ない橋をわたる様だ 
酔っ払って弦が引きちぎれるほど強いアタックで

そして
ふいに音が途切れる
やってくる沈黙
   手術は明日の午後から




コメント
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