眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

ナイジェル・ノース

2005-06-12 | 音楽
或る人から、彼のアルバムを譲ってもらった。
バッハのリーュト組曲だ。
ナイジェルのリュートを聴くとこころが落ち着く、たぶん今僕に必要な音楽なのだろう。
繊細で神経の隅々まで音楽がゆきわたる。
何度も繰り返し聴き続けている。

クラッシックギタリストにとって、爪を落とすことは、ある種ギターを捨てることに近い。
偶然に、僕の師匠は爪を落とした方だ。
そうして古楽器の19世紀ギターの弾き手だ。
爪を落とすことに関して、長い苦闘があったようだ。
先生が爪を落とした弾き方、指頭奏法に変えたきっかけのひとつに、ナイジェルとの出会いがあったそうだ。
先生がイギリス留学中、ナイジェル氏に指頭奏法について話をした時、彼は「爪なんて切っちゃえ。」とおっしゃったそうだ。
弾き方が変われば、もちろん音色も変化するし、音楽性も変化する。
でも、爪のない音もとても素敵なんだ。

島に帰って、師匠と呼べる方に出会った。
そうして何年かが過ぎ、師匠も爪を落とした。不思議だ。指頭奏法をしているギタリストなんてほんの一握りなのに、爪を落とすと変人扱いされるのに僕が惹かれる方達は、この世界に足を踏み入れた。

僕も爪が無い。
いろいろ考えて爪を落とした。不便なことももちろんある。
でも、指頭奏法のよさも実感する瞬間がある。
チューニングもAの音が440hzから442hzが現代ギターのオーソドックスなのだが、それより低く設定するバロックチューニングとゆうのもあるらしい。
同じ曲でもガラリと音楽が変化する。

あたりまえからの脱却って大変なんだな~とつくずく想う今日この頃でした。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする