眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

手のひら

2007-01-29 | 
かつて
 少年だった誰かが
  こめかみに手のひらを当て
   ピストルの形で引き金を引く

  久しぶりに会った
   握った手に
    友人は驚き
     「硬い手になったな」
      と笑った

   「お願いだ
     消えてなくならないで」

    名前すら忘れた
     年老いたSF作家
      彼女も
       確か自宅で引き金を引いた

     違いは彼が空想で遊び
      彼女が本物で引いたこと
       それだけさ

     怯えている
      手のひらに握り締める物に
       忘れたはずの名残は
        不意に脳裏を霞め
     柔らかな伝染病の様に
          いつしか致命的な思考の方向性

     架空の物語
      夢のまどろみの中
       何故 少年は
        指先を触れたのだろう?

      通行止めに出くわし
       一瞬
        シコウガテイシシタ

       通いなれた路のはずが
        突然迷路と化す
         日が落ちる夕暮れの始まりに

        こっそり手のひらに書き込んでいた
         道順が汗で半分
          消えていた


         教えて
          お願いダ
          
           この暗黙の了解から

            抜け出す地図を





       
   
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嫌い

2007-01-21 | 日記
僕を嫌いな人はたくさんいそうだ。たぶんね。
僕を認めてくれる人よりは、はるかに僕を嫌いな人のほうが多いと思っている。
僕はしゃべり過ぎる、自己主張が激しすぎる。そしてなにより暗い。
さんざんだ。
足りないものが多すぎるので、いつも自己嫌悪と吐き気に襲われる。
落ち込むと一人で酒を飲む。次の日にはもちろん二日酔いだ。
前よりはましだけど、どうしても自分があまりにも情けなくって泣きたくなる。
馬鹿馬鹿しいとはわかっているんだけどね。
人に何かを伝えることは、チャク・べリイーがスティ-ブ・ヴァイになるより難しい。ため息が何度もでる。真剣に想いを伝えようとする。でも伝え方が悪いのか、僕自身に致命的な間違いがあるのかなんとも上手くいかない。
ふ~。
ちよっと疲れ気味のようだ。
しかたないよね。ぐっすり寝て、ご飯を食べて元気をだすか~!
あなたも、この世知辛い世の中、上手く渡ってね。
おやすみ~。


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何番目?

2007-01-17 | 日記
僕は誰かのなかで何番目で、あの人は僕にとって何番目でなんて。
とかく、人はいろんなものに順位をつけたがるね。もちろん僕だって大切な人はいて、その人のために優しくなれたらな~、とよく思う。
でも、たまに思う。何かに順位をつけるのってどうなんだろう。
好きな音楽、絵、物、人。
一番好きな音楽は?なんて。
順番は必要なのかな~?優先順位をつけないと何かを手に入れたりできないのかな~?
効率はいいよね、たぶん。
リアルな世界ではこれがないと始まらないことも良くわかるんだ。
でも自分の好きなものには、せめて順位をつけたくない。誰が勝って、誰が負けたなんてどうでもいいように思う。そう思いたい。
とっても大切なものはあるよ。もちろんね。だけど、大切だからこそ何番目、なんて考えたくない。
もちろん誰かに順位をつけられているにせよ、僕は僕自身でありたい。

森田、という先生はおっしゃった。
        「あるがまま」
             ってね。

あるがままでいきれるのは素敵だ。
素敵なものを、素敵にうけとめたい。いいところばかりじぁなく、弱さも汚さやずるさも。
これは自分にたいする言い訳かもね。
いつか何処かで言われてた、何番目?
今も変わらずに順位はつけられる、何番目。
1番でも二万六千万目でも、やっぱり好きなものはおんなじように大切なんだ。
子供みたいだね。馬鹿みたいかな?



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バーボンハウス

2007-01-16 | Weblog
バーボンハウスは街中の迷路の交差した路地の中。
仲間が音楽をやるというのでの覗きに行った。
早めにみせを訪ねると、みんな酔っ払っていた。
 大丈夫か?
と聞くと、何の問題もない。と乾杯させられた。始まる前から打ち上げ状態だ。

  何を飲む?
   とマスターが尋ねる。
  とりあえず、泡立ちの良いギネスのジョッキを飲み干す。

  お兄さん、見かけない顔だね?
   そういうと彼はバーボンのボトルを手にした。

僕はどちらかというと、スコッチが好きだ。
  バーボンは苦手でね
そう云うと、マスターの導火線に火が点いた。
タンブラーグラスにバーボンを注ぐ。
良い酒だ、そのくらいは分かる。

   美味い。

そ云う僕に、彼は利き酒を始めた。
これはどうだ、香りがたまらないだろう?
おごりだ、バーボンも飲め。

三杯目のバーボンからは、はっきりいって味なんか憶えていない。
フォアローゼズのボトルが半分空いた頃、やっと演奏が始まった。
狭い店にロックンロールが鳴り響く。
さっきまで便器に吐いていた友人も、激烈なまでにシャウトする。
ライブが終わるまで、何杯グラスを空けたのか憶えちゃいない。
三杯目のバーボンから味も記憶もでたらめだ。

12時を越える頃、バーボンハウスのマスターは一曲歌って消えた。
二階で寝てるぜ、いつものことさ。
友人が呟く。
僕だって眠たかった・・・。

ライブが終わって、店を変えてまた飲んだ。
モニターで鮎川誠がギターを掻き鳴らしている。

限界だ、朝の5時だった。

それでバーボンが、僕は飲めるようになっていった。
バーボンハウスの親父の目論見は見事に成功したのだ。

しかし・・。
 二日酔いはいつだってツライ。
 ワインをちびりやっているほうが良い。

  ワインにはポリフェノールが含まれているからね、ちょっと健康に良さそう。

   ドイツ帰りの知り合いが呟いた。
    なんで、カヴェルナソーヴィニヨンが人気なのかな?

知らない。
でも、バーボンハウスの二日酔いにくらべたら、ワインは随分ましだ・・・。


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透明な嘘

2007-01-10 | 
優しさに甘え
弱いふりをする
誰かの助けが欲しくって
疲れた顔で無邪気そうに笑ってみせる

透明な嘘
立ち上がれないほど
汚されてはいないだろう?
人の優しさを弄ぶ
そんな やり方を いつ憶えたのだろうか

欺瞞と嘘にぬりかためられた
そんな
心の世界が真実だなんて
誰に聞いたの?
何に祈るの?

透明な嘘
救いを求める言葉は簡単で
でも
僕を支えてくれたのは
救いよりも
地獄を歩くことを選んだ人達

通りすぎる事象
穏やかなゆめ
絶え間ない現実

どうか忘れないで
あなたが
いつかこころの底から信じた
あの
青い空を

三日月と野良猫トミーのステッカーにかけて
どうか忘れないでいて

透明な嘘は
壊れやすいガラス細工の様に美しくて
みんな
優しい気持ちになってしまうからね


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名前

2007-01-05 | 
白紙の散乱 と
 君は云った

   ねえ
    何かが失われるよ
     それでもいいのかい?

  誰かに呼んで欲しかった
 それで
失われる何かを
埃っぽい街角のコンクリートの路上に見つけて
 横になって
  眠りたかった

   ねえ
    何かが失われるよ
     それでいいんだね

      呼ばれもしない名前を聞いて
       泣いていた

     貴方は
    渇いた笑顔の数が増す度に
   大切な何かを
  音もなく消し去ってゆく

   僕の名前は
    一体
     何だったのだろう?



  
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音楽

2007-01-04 | 音楽
音楽を全く聴かない時期があった。
音楽は人の心に物凄い反応を引き起こす。それはある種のカタルシスであったり、優しさであり哀しみであり、もどかしい切なさであったり・・・。
当時、僕はそんな音楽たちに心をかきまわされるのに嫌気がさした。
 もちろん音楽は僕にとって大切な何かだ。
 でも、寒い日の夜に、僕はロウソクに灯を灯し、ウィスキーを舐めながら部屋の明かりを落としてロウソクの灯を眺め続けた。そこに音は必要なかった。

  静かな静けさ。
 奇妙にも、音のない世界がこころを癒した。
 そういゆう時期だったのだろう。

僕は眠りにつく時、いつも音楽を流している。
けれども、完全な静けさが必要な時もある。僕はスピリチュアルなものを求め、音のない世界を欲した。

学校がカトリックのミッションスクールだったので、礼拝やミサがあった。
そして必ず、そこには神さまを崇める音楽があり、音楽で祈りを昇華させようとする。でも、誰もいない礼拝堂で僕はぼーっとするのが好きだった。
祈りの形や捧げる音楽がかえって僕の心の邪魔をした。

  中世、音楽が庶民の暮らしに唯一結びついたのが神を賛美する音楽だった。
 教会や聖職者はそのことをよく理解していた。音楽の効果を最大限利用した。音楽はある種の道具としてその存在の意義を見出した。

  僕の祈りの邪魔をするのも、祈りに意味をもたらすものも音楽だった。
 お寺で座禅を組んだとき、その静けさは意味を持っていた。
  静けさという音楽。
 まるで、ジョン・ケージだ。

 静けさが好きだ。

     「天国でバッハが流れるのは想像できないが、モーツアルトなら流れていそうだな。」

    誰かがそういった。

  僕の夢

 ヴォーカル、ジャニス・ジョップリン。
 ギター、  ジミ・ヘンドリックス。
 ベース、  ジャコ・パストリアス
 ドラムス、 ジョン・ボーナム。

  聴いてみたい。
 なんて贅沢な・・・。
 もし彼らのセッションが聴けるなら。
  あっち側もわるくないね。


       酔っ払いの戯言。




   
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