けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

不均衡

2007-11-04 10:09:34 | football

鯨飲

07/08 Liga Espanola 1a division Jornada 11
Sevilla F.C. 2-0 Real Madrid .C.F.

セビージャ様の得点:セイドゥ・ケイタ(18)、ルイス・ファビアーノ(21)

先日、バレンシアを楽しそうにボコボコにしているマドリーを見ながらこう思いました。相手がバレンシアでなければ楽しく見れた試合だったのにと。そしてマドリーの次の対戦相手がセビージャだということを知り、こう思いました。バレンシアをボコボコにしたのなら、返す刀でセビージャもボコボ……

すいませんでした。ミッドウィークにセビージャはアトレチコに4-3で負けたりしていたのでつけ入る隙もあろうかと思っていたのですが、確かに強さが戻ってきましたね。隙だらけなのはマドリーでした。
といっても立ち上がりはどちらに傾くともわからない拮抗した展開。それがガラリと変わったのは、ケイタのミドルシュートだったのではないかと思われます。好調ではあったのですが、守備組織は強いわけではないマドリー。不意を突かれて先制を許し、バタバタしたまま3分後に追加点を入れられてしまいました。バレンシア戦はあんなに良かったガゴとディアラのピボーテが効かず、グティは良い状態でボールを持てず、前線にボールが行かないためチャンスがろくに作れない。シュート数5本、枠に行ったのが1本、という結果が、この試合のダメさを象徴しています。
これまでも後半から立て直したり、チームの勢いががらっと変わることはあったわけですから、落ち着いていけばなんとかなったかもしれない試合。しかし後半立ち上がりすぐにセルヒオ・ラモスが2枚目のアマリージャを頂いて退場。セビージャ自体も後半の試合の質はどんどん落ちていったわけですが、右サイドの攻撃の駒をひとつ欠いてしまったマドリーも、もう何をしようもありませんでした。
それから審判、ラウルが倒されたのはペナルティだろう……。倒れづらい、踏ん張るラウルだからこそ取って貰えなかったのかなと思います。もっともMARCA辺りでは、このレフェリーがカタランだったということ、ラウルへの黄色の他にも不満の残るレフェリングだったことなどから、ちょっとした論争になってたりもしますが。

あとはちょっと覚書程度にメツェルダーについて。マドリー以前にどんな選手だったのか、ブンデスをほとんど見ない私にはわからないのですが、予想以上にマドリーというかリーガにフィットしている様子に少し驚いています。この何シーズンかマドリーにやってきた有名なCB、サムエルだったりウッドゲイトだったり、昨シーズンのカンナバーロだったりが、評価されるまでに時間がかかったり批難されるだけで終わったりしているのを見てきたので。例えばドリブルなどでペナルティエリアに迫ってくる相手に対してリーガのCBの守備は、足元に飛び込んだりタックルを仕掛けたりするよりも、少し距離を取ってじっと我慢し、タイミングを見てすっと脚を出してボールを攫い、思いっきりクリアするのではなく攻撃につなげる……というふうだと私は思っているのです。メツェルダーはそれができているなあ、と。もちろんチーム状態が良いこととか、相棒のカンナバーロが良いこととか、要因はいろいろあるのだとは思いますが、メツェルダーは今のところ目立つミスもあまりない(たぶん)。けっこう良い補強だったのかもしれません。



マジョルカが赤黒なので本日はel blanco仕様

07/08 Liga Espanola 1a division Jornada 11
Real Mallorca 0-2 Valencia C.F.

バレンシアの得点:フェルナンド・モリエンテス・サンチェス

何よりも勝てたことが大きいと思います。放送があるかどうかはまだ不明なので、一応ネットで見た感想を。

プレビアで最近の不調を心配していたモリエンテスがドブレーテ。といっても試合を通じてモリエンテスが良かったのは得点シーンと最後の辺りくらいでした。1トップということを意識しているのか、ボールを触りに中盤まで下がってくることがほとんどない。となると、なかなか前線にボールがいかないような最近のバレンシアの試合では、長時間行方不明になってしまうのではないかと思います。それでも決めるべきチャンスに仕事をしたことがとても嬉しい。この日打ったシュートは7本中2本。それが両方とも得点になりました。

試合全体は、やはり良いできだったなんてとても言えるものではありませんが、それでもポジティブな面はあったと思います。この試合一番目立っていたのは、マヌエル・フェルナンデス。もっと早く復帰できていたら、セビージャ戦やマドリー戦ももう少しまともな試合になっていたかもしれない。とにかく運動量があってよく動き、攻撃に向かう意思がはっきり見える。前線に出てシュートも打つ。遅れたファウルをしても平然としてたり相手に返すべきボールを返さなかったりと、ちょっと素直ではないところが、今のチームにとって良いアクセントになりそうです。
復帰3戦目のビセンテも良かった。まだサイドをフルスピードで駆け上がる…というようなマックスのところまでいっていないような感じもするのですが、シルバとの緻密なパス交換は、ちょっといいですね。

問題はやはり守備か。試合開始からわずか3分で、アレクシスが負傷交代。右サイドで先発していたカネイラがCBに入るという緊急事態になってしまったせいもありますが、再三危ない場面を作られていました。中盤までのところでボールを抑えられず、簡単に最終ラインまで持っていかれてしまう。キケは守備トレーニングに重点を置いていたはずなのに、なぜこんなにボロボロなんだろう…。ただこの試合はヒルデブラントがよくがんばってまして、何度かスーパーセーブをしてくれました。助かった。

最後に、負傷交代のアレクシス。味方のゴール前で空中でグイサとボールを競り合った後、着地を失敗して脚を痛めてしまいました。傷めた箇所は左膝。現時点では負傷の程度は不明で月曜日にバレンシアで検査をするようですが、MARCAによると膝の靭帯まで損傷が及んでいれば全治3ヶ月程度になるのではとのこと。チームが絶不調の中で回ってきたチャンス。チームのために、と思っていただろうに残念です。少しでも軽いように、祈っています。

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