ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

3 ピアニストの音符 122ページ目

2009-12-27 07:04:19 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【122ページ】


ピアニスト  ああ! 私の不用意なひと言がいまだに彼女を苦しめているのか?

       彼女に会えますか?

       会って詫びたい!


社長     彼女の父親からも頼まれているのです。

       私が後援しているピアニストの川辺さんが娘の想い続けている

       人のようなので、付き合っている人がいるか聞いてほしいと。

       もしいないようだったら、もう一度娘と会う機会を作ってほしい

       そうです。

ピアニスト  ぜひお願いします。

社長     すぐ連絡を入れましょう。


社長は、携帯電話で、彼女の父親に連絡を取った。


社長     彼女は、父親の仕事の手伝いをしているので、休みはいつでも

       取れるそうです。

       日時は、お任せするとのことです。

ピアニスト  ありがとうございます。

       それでは、最後の曲ワルツの代表作第一番変イ長調を弾かせて

       頂きます。


和音は、目を閉じると二人がワルツを踊っているシーンが浮かんだ。そして

彼女は、微笑みながら彼の耳元で「音符買えました?」とささやいた。


和音     音符買えました?