星降るベランダ

めざせ、アルプスの空気、体内ツェルマット
クロネコチャンは月に~夜空には人の運命の数だけ星がまたたいている

丸型ポスト

2009-12-03 | NO SMOKING
メールが繋がってから、手紙を、ハガキを出す機会が少なくなった。
絵葉書やレターセットは、増え続けるばかり。
62円切手の買い置き、どうしましょう。18円切手ってあるのかしら。

さっき、一通の手紙を、このポストから投函した。
いつものように「どうか無事届きますように」とつぶやきながら。

                   

単なる赤い容器なんだけど、「どこか遙か遠くの街につながっている」感は、新しい四角いポストより、このレトロな丸型ポストの方が強い。
もっと言えば、「どこか違う時代にもつながっている」感さえする。
投函したものは明らかに未来の時に届くわけだけど、過去の時間に届く場合だってあるかもしれない、なんて思った人がつくった映画が「イルマーレ」だったのね。

芦屋市内にはポストが89個あって、そのうち19個が、まだこのレトロな丸型。
一見可愛い、赤い鉄製のポストは、地震にも耐えた強者揃い。

3年前行ったスイスのユングフラウヨッホ(標高3454m)にも、驚くべきことに、この丸型ポストがあった。ユンググラウヨッホ局と、富士山5合目郵便局(標高2305m)とが姉妹郵便局関係にあって、ポストを交換したらしい。ここから母宛の絵葉書を投函した。

(これではユングフラウ・ヨッホだとわからない。旅慣れぬ人のカメラワーク)

ポストから出して袋に入れる人、袋から出してスタンプを押す人、袋を車で山から空港まで運ぶ人、飛行機に積み込む人、(スイス→日本)袋を飛行機から降ろす人、郵便局で宛先を分類する人、車で芦屋郵便局に運ぶ人、母宅の郵便箱に配達する人
…一枚のハガキを届ける為には少なくともこれだけの人の手を経ている。その過程に関わる人々が、確実な仕事をしなければ届かないのだ。人に対する信頼関係がないと成立しない。

メールが直接届くのと比べたら、どれだけ雇用を創り出していることか、とやっぱりメールより手紙の方がいいなぁ、なんて思っていたら、先程の手紙に書き忘れたことがあったのに気がついた。ポストに投函する瞬間、すごく思いっきりのようなものが必要なのは、これがあるからだわ。

さぁ、12月、そろそろ年賀状の準備をしましょうか。  
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