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血筋から分かる事『墓が語る江戸の真実』

2019-03-17 08:03:36 | 歴史から学ぶ

@家系図で分かる武将・将軍の繋がり。浅井家から徳川家・将軍への血筋の繋がり、昔敵対視する家系で有りながらその子孫が味方の武将に、また将軍家に繋がっているのには驚愕する。様々な家系との結びつき、その血筋がどんどん繋がり、広がりを持っている家系図歴史と現存する「墓」は面白い。昔「ルーツ」という映画が流行った時には、誰ものが「自分のルーツ」を「地元のお寺」で探索したものだが、父系、母系など現代では天文学的な数値の先祖がネットから検索できる。「血筋は争えない」と言われた昔と今では考えが違い、子供・孫の性格とか容姿が「その血筋」と言われるようになった。近未来のDNA移植がない限り「血筋」は絶えない、だから日頃の行いは皆「先祖」の所為かも知れない。ということは自分の子孫は自分のコピーになるかもしれない。先日広尾にある光林寺、樹木希林さんの斎場になったところだが、お参りしようと思ったが遂に本人のお墓がみつからなく断念した。法名だと見つけ難い、お墓にも場所一の地図が欲しいところだ。

『墓が語る江戸の真実』岡崎守恭

  • なぜそこにあるのか、誰が立てたのか、並び方の意味は、墓は歴史を知り、その真実を浮かび上がらせる。悪女とお憎まれた側室と藩主の絆(鹿児島・福昌寺)後継の兄よりも弟の自分を愛してくれた母への強い思い(高野山奥の院)、死後も将軍家を見守ろうとした乳母の執念(湯島麟祥院)、百万国の安泰をもたらした不遇の兄への気配り(金沢・野田山墓地)墓が語る、江戸時代の愛憎と恩讐の物語
  • 「死んでもお前は隣」お由羅と島津斉興(鹿児島・福昌寺)
  •             正室は鳥取藩池田家弥姫・賢夫人
  •             妾・麹町の八百屋町娘・5男久光を生む
  •             天皇家での島津貴子はお由羅の血筋
  •             斉彬は6男5女、男全員が夭折
  • 「死んでも母が一番」お江と徳川忠長(高野山奥の院)
  •             お江は浅井家お市の方の末娘、再々婚者として秀忠の妻となる
  •             忠長はお江が死去すると乱行となり蟄居、28歳で切腹
  • 「死んでもお前は別」鷹司孝子と徳川家光(小石川伝通院)
  •             孝子は京の摂関家の姫君、お江の推挙で家光の正室
  •             御台所でもなく別居、江戸城大奥では住めなかった孝子
  •             家光は春日局に愛され、側室お万の方を愛する
  •             伝通院はお大の方(家康の生母)の寺名
  • 「死んでも穴から見ている」春日局と淀藩稲葉家(湯島麟祥院)
  •             お福、斉藤利三との娘「謀反の子」として転々とする
  •             江戸城のお江に採用されるが、家光の母との説もある
  • 「死んでも想いは豊臣」松平秀康と越前家(福井・大安禅寺)
  •             家康は信康・秀康・秀忠を設けるが信康は信長の命で切腹
  •             2代将軍は秀忠となる。秀康の母はお万で秀吉の養子となる
  •             越前松平と名乗るが34歳で病死
  •             16代慶永(春嶽)は将軍家と一線をとる
  • 「死んでも落ち着けず」お保良と柳沢吉保(上野寛永寺)
  •             6代将軍家宣の生母お保良、家光の孫
  •             家光の子、綱重との間に身籠ったのが家宣である
  •             綱重は35歳で死んだことで5代将軍は家光の子綱吉がなる
  •             慎み深い柳沢吉保がお保良を改葬し、綱吉を支えた
  • 「死んでも兄上が上」前田利久と利家(金沢・野田山墓地)
  •             野田山には80基の前田家の墓がある
  •             兄利久は信長の命で当主交代させられたが墓地では格上
  •             利久の養子、前田慶次「歌舞伎者・おもしろ」
  • 「死んでも見捨てられず」高尾太夫と榊原政岑(池袋本立寺)
  •             姫路藩榊原政岑が家督を継ぎ高尾を身請けする(6千両)
  •             31歳で急死、21歳の高尾は榊原家で暮らす(67歳)
  • 「死んでも悪評は続く」藤堂高虎と徳川将軍家(春日大社)
  •             「忠臣は2君にまみえず」否定し転々とする武将
  •             信長、秀吉、家康、秀忠など最後に井伊と藤堂の地位を受ける
  •             家康の遺言から宗派を日蓮宗から天台宗に変える
  • 「死んでも戒名に差別」寺坂吉右衛門と赤穂浪士(高棚泉岳寺)
  •             切腹は四十六人、墓は四十八人
  •             2名とは萱野三平(討ち入り前に切腹)と寺坂
  •             寺坂吉右衛門は広島の浅野本家に報告、その後自首
  •             赤穂浪士の墓石には冒頭に「刀」と最後に「剣」があるが寺坂の墓石には「遂道退身信士」とある

騙す、騙されるも人の世「タンス預金」復活か?

2019-03-17 08:00:22 | 人生を「生かす」には

@騙す、騙されるは人の世。「いい女に騙されても・・・」と言うのがあるが、やはり騙されるのは嫌なものだ。江戸時代は儲けた分、使った「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」とばかり花魁界隈に繰り出し、惚れた腫れたで盛り上がる、落語の噺によく出る。現代は巧妙な手口で騙される、「アポ電」事件など、誰もがそんなに簡単には騙されないと言っている人でもコロッと騙されると言う。電話での長電話は禁物だ。素性を吐き出し、吸い取られると相手の思う壺に入り込む。「知らない人とは話さない」とは大人の口癖だが、大人がそれをしている。 それにしても「大金が世の中に眠っている」ですね。 預金金利が殆ど無い時代「タンス預金」も復活しているのか。

『古典落語』落語協会

  • 廓という現在では失われた世界の面影を、今日に伝えるもの一つとして落語がある。噺の中で知ることのできる廓や男女の機敏心情は、笑いもあれば、涙もある。そんな廓の世界や艶笑噺を描いた。
  • 五代目古今亭志ん生「お直し」
  •             廓=ご婦人=花魁、なぜ花魁といったかというと狐、狸は尾で化かすけれど、花魁は、手練手管で化かすから、尾はいらないから「おいらん」となった。
  •             夫婦が金に困り、花魁をすることに。夫は蹴転(呼び込み)だが、一人の旦那が金を出すと言い出し、夫を迷わせる・・・最後は夫婦仲直りで商売を辞めることに。
  •             「遠くて近いは男女の道、近くて多いは田舎の道」
  • 柳家小三治「転宅」
  •             人は死して名を残す、虎は死して皮を残す
  •             ある女一人住まいの家に泥棒に入った男が、その元泥棒だという主人の女の噺に乗り、その晩に夫婦になる。そこで男が持っていた紙入れ(財布)から「お前さんとあたしゃ夫婦になったんだろう。亭主のものは女房のものだよ、女房のものは女房のものだよ」ですっかり札を抜かれ騙される。
  • 八代目林家正蔵「品川心中」
  •             「情夫は引け過ぎ」とは女は金よりも男の心に惚れる
  •             仙台候が財宝を積んでもなびなかった花魁がいた高尾「君は今駒形あたりホトトギス」
  •             金に困った花魁は自殺を図ろうと道ずれにする男を選ぶ。男は気弱で自殺もできないが花魁に押されて海に、だが花魁は仲間に止められ生きる。男も飛び込んだ海が浅瀬で怪我をしただけだった。
  • 5代目古今亭志ん生「鈴振り」
  •             5戒「飲酒戒」「妄語戒」「偸盗戒」「殺生戒」「邪淫戒」
  •             寺を継ぐお坊を決めるため、「邪淫戒」を試すため宴会を催す。紺の透綾の着物で花魁を呼び、お坊に酌をする。男の棒につけた鈴がなるものは失格とした。
  • 六代目三遊亭圓生「居残り佐平次」
  •             「おこわにかけた」「おこわにかけられた」とは詐欺にあったことを指すが、昔は間男で7両2分が罪の罰金だった。
  •         金を持ち合わせがない男が五人、ドンチャン騒ぎをする。一人だけ残り、勘定を待たせ、来る日も来る日も仲間を待つことに。四人のうち誰かが身受けに来ると言い張る。四人とも名前も住所もわからない仲間だからと言う。だが待ち人来ずで2日後に「金はない」と告白したが、酔い続け、料理に文句を言い、部屋を変えられ、別のお客の部屋に。。そこでも文句たらたら・・御用となるとお店にご迷惑をかけるといい、旦那から逃亡用に金銭と着物をもらい逃げた、如何しようも無いぐうたら金無し、居残り客だった。
  • 「古典言葉」
  •             辻占い=吉凶を占う文を期した紙
  •             おこぼ娘=世間ずれしていない、ウブな娘のこと
  •             トンチキ=ぼやっとしている人、間抜け。
  •             宝丹=江戸末期に売り出された赤褐色の気つけ薬
  •             禿=10歳くらいから廓に飼われた少女