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出世のための犠牲『忍法双頭の鷲』

2019-03-20 07:58:09 | 人生を「生かす」には

@人は出世の為あらゆる策略を考え、実行させる。それも自分ではなく、第3者を巻き込んで敵を潰す策略がある。江戸時代の大老役への競争心は実に手が込んだ仕掛けをした大物もいることを知らされた。現代でも会社の代表・社長になりたいがために、そういった策略で動いている役員輩がいる。誰が人事権を持ち、誰が予算を持ち、最終決定するのは誰か、「サラリーマン」として出世と生き延びる最も重要な事項である。左遷、降格、減給、敗因・完敗原因をトコトン追求されるなどサラリーマンにとっては最悪となる。 日本は特に「出る杭は打たれる」、出すぎると負けになるから出ない、そんな風習があるが、最近はどうだろうか。世界から見れば「意見も質問もなく、発言を一切しない日本人」やる気がないと見なされた時代は終わりを迎えているだろうか。 米国で感じるのは「日本人は一人では何もしない」(黄信号、皆で渡れば怖くない)と思われがちで、なので私の提言は「まずは何でもいいから率先して質問して、存在感を出すこと」だ。

『忍法双頭の鷲』山田風太郎

  • 徳川4代将軍家綱の死去と同時に、劇的な政変が勃発。新将軍には、若年寄堀田筑前守が擁立する綱吉が就任、それまで権勢を誇っていた大老酒井歌雅楽頭は失脚する。それに伴い公儀隠密の要職にあった伊賀組が解任され、変わって根来衆が登用される。主命を受けた2人の根来忍者、泰蓮四郎と吹矢城助は、隠密として江戸を後にしたが、彼らの行く手には復讐の怨念に燃える伊賀忍者たちの執拗な妨害が・・
  • 徳川家康は隠密として忍者(裏の忍び)・警衛を抱えた。それは伊賀一番隊、根来二番隊、甲賀三番隊として編成していた。
  • 大老堀田筑前守の配下として根来衆が各地の大名等の噂・事件を見回り、大老が裁断した。その中には徳川綱重、将軍家綱の弟などの乱心事件などもなども探索し報告することが命であった。また、天草周防守のような影武者をたて藩政を見る藩主もあり、家臣、藩主の妻、側室・妾などを探索することもあった。
  • 幕政があまりにも堀田筑前守次第になり、多くの藩が簡易させられることで旗本家臣らが堀田暗殺を図る。ところが堀田は若年寄の稲葉石見守に暗殺される。それは柳沢吉保の計略で稲葉に恨みを持たせ、稲葉もその場で幕臣に殺害させられた。
  • 一方、将軍は根来の頭の娘、お蛍をお側女に選び、秦蓮四郎と城助は忍法泥象嵌で娘に化けで難を逸するが、此の策がばれて根来衆を全員処罰するよう柳沢は計画し、甲賀忍者により処刑を決断する。ところがそこに将軍と正室が登場し、処罰を中止させ、生き残った城助を伴って場外に出る。それは秦連四郎とお蛍の忍法泥象嵌だった。