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戦争は政治家の愚かさ

2018-06-25 08:14:20 | 歴史から学ぶ

@戦争の惨さはこの「西南戦争」でも現れる。それは兄弟、叔父甥、従兄弟同士、友人同士が敵味方になり戦うことになったこと。そもそも西郷隆盛の自信過剰と戦争に対する強い思いから政府と衝突、「正義を貫く為」と、多くの同じ国の住民同士の犠牲を余儀なくした。 政府の上層部のたった一部、数人の意見の行き違いで周りを巻き込み戦争は始まり、多くの犠牲者を伴って最後にはどちらかが降伏、自滅する。 理由はどうであれ勝てば官軍ー正義となる。愚かな意見の対立で国民を巻き込む政治家・独裁者(戦争が始まれば外野的存在になり、自らは直接戦場には行かない、指令・命令だけ)の姿勢・態度は許せない。その為には、選挙で間違いない人を選ぶしかない。十八歳以上への選挙権が今後どのような影響を受けるだろうか。「戦争を知らない世代ほど、戦争に映える」のはもうこの世代だ。

『田原坂』海音寺潮五郎

  • 文庫に収録されている11編は西南戦争についての郷土資料、伝説、逸話による作品である。西南戦争は、1877年、西郷隆盛を擁する鹿児島士族が中心となり九州の士族も参加して起こした最大にして最後の新政府に対する内乱である。
  • 「戦袍日記」(海音寺潮五郎)82枚の原稿
  •             「気取っていうならば西南戦争の話は僕のイリヤッドであり、西郷の話はオディセイであった」と言う
  • 大久保利通と川路利良の陰謀とされている密偵派遣事件(西郷、桐野、篠原三人を刺殺するため鹿児島出身の警察官達を派遣帰国させた。
  • 西郷の自信過剰
  •             熊本城の鎮台兵が西郷の威光と人望で開城できると考えていた
  •             全国の不平士族が自分たちに味方してくれると考えた
  • 「柚木父子」
  •             政府軍の捕虜となった柚木源太左衛門一家の悲劇
  •             捕虜となった息子が味方を裏切り官軍に間道を教える
  •             多くの住民を犠牲にしたことで源太(父)は「武士の恥を知れ」と断崖から身を躍らせて自殺する
  • 「田原坂」
  •             激しい攻防戦を敵味方に別れた兄弟(蘇鉄兄弟)の戦いとなる
  •             兄は会津藩士で警官(官軍)となり抜刀隊を仕切る
  •             弟は西郷軍の小隊長となり兄と直接戦う
  •             弟は戦死するが、兄も弟に大腿部を切られる
  • 「西南戦争」
  •             17日間の戦争、官軍死傷者7千余り、弾薬7百万発
  •             兄弟、叔父甥、従兄弟同士、友人同士が敵味方になる
  •         「正義とは一体なんだろう。お互いに戦い、殺しあい、ともに正義を信じていた。そんな正義になんの意味があるのだろうか」