川柳鑑賞

燗をした分だけ酒が薄くなる

なるほど。だから湯は水より不味く、その分茶の葉で埋め合わせをしたのだ。…酒を薄めて飲むアホがどこにいるか、ではあるが、いるいる、山といて、焼酎やウイスキーを水や湯で割りわざと薄めるアホでいっぱい。酒を心得た賢い人はみんな冷やで飲んでいると知るべし。

＊まず、湯と水は目的に応じて飲むものだから、うまい不味いで議論するものではない。
さらに、湯がまずいから茶葉を入れるわけでもない。お茶を飲みたいから、お茶を飲むだけである。
　また、焼酎やウイスキーを水や湯で割るのは、酒よりアルコール度数が大きくて、お湯や水で割った方がおいしいと思うから割っているのであり、酒を薄めるのとはわけが違う。
酒を心得た人は、みんな冷やで飲んでいるというけれど、夏は冷やの方がおいしい人も、冬は燗をした方がおいしいと感じれば燗をして飲むのであり、それをアホと言われても、何の返答もできない。
さて、本句の燗をすると酒が薄くなるとはどういうことだろうか。
薄く感じるということか、誰かが薄めてしまうため、実際に薄くなるということなのだろうか。

川柳 穴埋め問題

対比の妙

ステーキは薄いが△△△△を派手に盛る　　　　　
草萌えて□□□に萌えるものがない　　　　　
働ける臓器や働きたい○○　　　　　　　　　
誰よりも好きで嫌いなのが○○　　　　　　　　　
嬉し泣きくやし泣きする○メダル　　　　　　

自選句

憎まれて世に憚ってまだ生きる
狼は一匹がよし遠吠える
正論を吐いて広野を跋渉する
川路泰山

柳誌

不都合な記憶は色があせてくる

自選句

沢ガニも君もそっと捕まえる
星三つだね新米にメンタイコ
足の爪パチパチ今日は風がない
加藤鰹

公民館祭り（続）

膝枕温さ忘れて古稀も過ぎ
これはもう、説明するまでもないことだけれど、子育てで忙しくなってから、夫婦の時間はあまりなかったように思う。
そして、綾小路きみまろではないが、「あれから何十年…」。といったところ。

川柳 穴埋め問題の回答

対比の妙
おとうふはさいの目　○はみじん切り　　　　　恋
まだ伸びるパンツの△△とアフリカの飢餓　　　ゴム　　
光り合うのは仏の群れか○の群れか　　　　　　　蛾
鮎も○も悲しい性で遡上する　　　　　　　　　男　
馬の恥○の恥と囃される　　　　　　　　　　　男　　
良心のくずれる音と○の音　　　　　　　　　　銭

展示川柳

責められて浅蜊が吐いた軽いうそ

柳誌

手紙書く絆をしかと手繰り寄せ

川柳 穴埋め問題

対比の妙

おとうふはさいの目　○はみじん切り　　　　　
まだ伸びるパンツの△△とアフリカの飢餓　　　　
光り合うのは仏の群れか○の群れか　　　　　　　
鮎も○も悲しい性で遡上する　　　　　　　　　
馬の恥○の恥と囃される　　　　　　　　　　　
良心のくずれる音と○の音