川柳 席題（○○の秋）

４点　ケーキより老いのおやつは柿と芋
６点　気掛かりは実りの秋にのる秤
６点　読まぬのに秋にはなぜか本を買い

川柳 宿題（ぎりぎり） 三才

人　目出度くもない年の瀬に賀状書く
地　鼻の差を写真で決めた万馬券
天　宿題が日焼けを責める登校日

長屋の川柳論

ありふれた表現を避ける

八っアン　「詠むことは大体決まったけれど、それをどのように表現したら、よい句になるんだろう。」
ご隠居さん「これには文学的才能や詩的才能が必要だから、八っアンや熊さんには無理だろうな。」
熊さん　　「そんな冷たいこと言うなよ。タクアンやるからさあ。」
ご隠居さん「じゃあ、もったいぶるわけじゃないけれど、少し教えてやろう。
例えば、鳥が鳴く、花が咲くというのを、鳥が自慢する、花が照れるというように表現するんだよ。」
八っアン　「じゃあ、女房は甘えるかい。」
ご隠居さん「八っアンの女房なんかどうでもいいよ。
例えば、
虹□□□形で軍手干しあがる　　　□はひらがな
誰でも、虹が出ている、虹がかかるくらいにしか詠まないだろう。
ところが、軍手となると、そうは詠まないんだよ。
虹つかむ形で軍手干しあがる
これは軍手と絡めたところが川柳らしいよね。」
八っアン　「猫がつかむ、猿がつかむ・・・」
ご隠居さん「いくらなんでも、二番煎じはダメだよ。
また、穴埋め川柳を出すから、楽しみにね。」

川柳 宿題（ぎりぎり） 五客

客　小遣いをいくら減らすかせめぎ合い
客　ちょっとだけちょっとだけよと気を持たせ
客　週刊誌離婚真相暴露記事
客　復活の比例で胸を撫でおろし
客　値切るだけ値切り買わざるえなくなり

雑詠

病院で思索の時間うんと取れ
病院で生きてる意味を考える
看護師の品定めする待ち時間
金づるか様付けされて腹が立ち

穴埋め川柳の回答

ありえないこと

手のひらの○が解けない片思い　　　雪
献血の帰りに出会う○○○　　　救急車
○○の音は聞けない聴診器　　　極楽
半額のシール□□□に貼られそう　　　ひたい
水槽の金魚○○など聞かず　　　商談
○○○そのまま天へ昇りそう　　　風船屋

＊ □はひらがな、