そば切り 井月庵

趣味ではじめた、そば打ちの日記です。蕎麦で遊ぶ、蕎麦に遊ばれる日々 のはずが・・・ランタン、ストーブ、模型工作などへ

50分の壁

2016年06月27日 | 段位認定

週末は蕎麦打ち。
3週連続で、1キロを打っています。
水回しの段階で、予定時間を2分位、時間超過します。
のしで4~5分位時間超過します。
切りで取り戻そうと焦りますが、累積時間は、片付けまで入れると10分になります。

結局、トータル50分かかります。完全にoutなのですが、、、


ナス、カボチャ、いんげん、そしてイカ天で日曜の夕食になりました。

愚息に、去年の暮れにいただいた、ソバの種をあげたら、今年の3、4月に裏の畑の隅に撒いて居ました。


夏蕎麦の発芽実験としては、かなり良いできです。



「いつ、収穫できるの?」と気にしている様子。梅雨の時期の清楚な白い花に癒されます。
どうせだから、完熟するまで観察するのもいいかも。

去年の今頃は、ほとんど蕎麦打ちせず、月いちの講習会だけだったのと比べれば、暑い中よくやってる。


巻き棒の長さ

2016年06月17日 | 段位認定

一般に言われているであろう麺棒の長さについて

延し棒は 80~90cm  巻き棒は 100~110cm となている。

そば打ちの寸法表をエクセルで作成していて、ふと思い至ったことがある。

 

ある人が、自前の道具でそば打ちをしていて、「巻き棒が短いよ」と言われたという話を思い出した。その方は、700gを延し棒、巻き棒ともに90cmの麺棒で打っていたそうである。

 

1kg以上のそばを打つ場合、丸出し60cm以上(ここで必然的に延し棒は60cm以上+両側10cmとすれば=80cm以上となる)

四つ出しして四角形になるとその寸法は、最小でも60cmの円に接して、円を内包する四角形になることになるから四角形の1辺の長さは60cmだ。

すると、四つ出しで巻いている辺は四角形の対角線になるから、対角線の長さは2辺が60cmの二等辺三角形の長辺長であり、60cm×ルート2だから、85cmということになる。

85cm以上+両側10cmとすれば、巻き棒の必要長は105cm以上

 

「巻き棒が短いよ」と言われたのは、実は「丸出しが小さいよ」と言われているのと同じことだ。(単純に短かっただけかもしれないが。)

 奇しくも井月庵は「四つ出しの最初から巻き棒を使いなさい」とご指摘いただいたが、これも「ちゃんと四つ出しすると、90cmの延し棒では、持ち手がなくなって作業しずらいよ。」ということが、延し棒が「シブくなる」ことに加えて含まれているのだ。

作業工程に合致した道具を使うということの重要さが解る。

 

さて、巻き棒を110cmとすると、四つ出しの最大寸法は90cm(t=3mm)となる。

井月庵の寸法表では92cmとしたが、92cmの斜辺長の四角形の一辺は65cm、つまり延し棒も85cm≒90cmとなる。

70cmの丸出しをすると、巻き棒は110~120cmくらい必要ということになるし、なぜ90、110cmが一般的なのか必然性を理解するに至った。(つもりでいるだけかもしれない)

 

「巻き棒が短い」とか、「四つ出しの初めから巻き棒で」と言われた言葉に、なんと深遠な含蓄があったことか!

もう少し、補足・説明していただけると、すぐに思い至るかもしれないが・・・

井月庵の様にいつまでも細かく考えているのは流行らないのかもしれないが、理系のオヤジはこういう癖がある。

 

 

 

 


日曜は蕎麦打ち

2016年06月12日 | 日記

冷蔵庫の中を覗くと、「野菜かき揚げ」が入っていた。

野菜かき揚げと言っても、緑のたぬき等でおなじみの東洋水産の乾燥かき揚げである。

暖かいかけそばに浸して、つゆを吸って、柔らかくなると、甘みもつゆに溶け出して旨くなる。井月庵ではなく嫁が買ってきたようだ。

冷たいぶっかけではなく、暖かいおそばを食べたかったのだろうか?

せっかくなので、いただくことにした。

 

先週に引き続き1kg打ち。

あれこれ試行錯誤をした結果、所要時間は50分

切っている途中でも、5、6分の時間より切ぞろえ率の方が大事だと至極まっとうなことを考えて、時間を気にしないことにした。中々難しい。認定試験の折に、「少々失敗しても、時間内に打ち終われ」とアドバイスしてくれた方も居たが、次は早くても1年後なのだから、食い意地優先で行こう。

 

さて、肝心の味である。まあ、悪くない。食べれる。かき揚げに助けられている。

延し寸法の計画は悪くない。当分は、前述の寸法シート通りでよさそうだ。

 

初心に戻って、「江戸流そば打ち」柴田書店を読み返している。

基本に忠実に、懇切丁寧に解説されていて、数年前には何気なく読み飛ばしていた箇所も、今、読み返すと「ああ、なるほど」と理解が深まるから面白い。

付属のDVDは「フルイです」、「小麦です」の二言しかしゃべっていないが。当初は解説しながら、打つつもりがあったのではないかと思わせる節もあり、何度見てもドキドキする。後から音声解説を付けていない潔さ?が反って生々しく、ライブな感じだ。

もともとは、解りやすい絵と解説が売りの本に後から、映像を付け足した経緯がある。

だからDVDからは本に描き切れない、身体の動き、リズム、生地や麺棒の発する音、息遣いに耳をそばだてたい。解説はむしろ不要と思われる。

探求心こそが最大の上達法なのではないか?そばは自家受粉しないのだから。


つゆ入り 

2016年06月10日 | 日記

自分の欲しいそば粉が見つかって、そば粉の主たる購入先を変更することは前向きな話であるが、世の中そうというばかりではない。

実のところ、4月にちょっとした事があって、よく購入させていただいているそば粉やさんに行き辛くなっていた。嫁にその事を話すと、私なら絶対買わないと、井月庵より過剰な反応を示した。

第三者(とは言え、嫁であるが)に自分より激しい反応を示されると、何やら、自分がダラシノない、意気地のない人間の様に思えてくる。

とはいえ、ここひと月ほど思い悩んだ結果、新たに去年の暮れに試しに購入したそば粉屋さんをメインにしようと決めた。

井月庵の住んでいる近辺にも、そば粉の製粉業者さんは5、6件あるが、誰かに「ここがいいよ」と勧められれば、試してみようと思うのが人情である。

 

二段を受験するのであれば、1kg(そば粉800g、割り粉200g)打ちということもあり、そば粉も「練習用」と割り切ることも必要であろう。食べ物であり、趣味のそば打ちであれば、フトコロの許す範囲でできるだけ良いものを常用したいが、そのために練習量を減らすのは現在の目的には合致しないと考えた。

半年ほど前までは、1kgや1.25kgを一月に2回ほど、そば打ちしていた。が700gの初段練習をした結果、先週、久々に1kg打ってみると、思いのほか時間がかかった。

まずは、時間を気にせずに弱点を見つめて、丁寧に確認するそば打ちをここ数回は行ってみようと考えているが、1回のそば打ちに1時間30分も掛けていてはどうかと思う。

 

さて、1kgのそば打ちに際して、寸法シートを作成してみた。

700gの時もそうであったように、これが最終目標の完成形でもなく、まずは、これを自分のそば打ち基準にしてみようというわけである。皆さんがこれを見て、参考にされる(そんな人はいないか。)のは自由であるが、井月庵が「そばで遊ぶ、そばに遊ばれる日々」の紆余曲折の一環であることはご承知願いたい。

そば粉は、インターネットで7日夜に注文したら、9日には手元に届いてしまった。

日本の流通システムとは恐ろしい。直接、店頭に購入に行けば、今回の様に嫌な思い(?)もすることもあるが、製粉業者の肉声を確認することもできる。これが、「居ながらにして居ない」もしくは「存在しないが、存在する」ということであろうか。

そういう意味では、日本人の誰しもが、最早「知恵の完成」を見ている時代と言えなくもない。(どうでもいいか。)

 

 

段位認定試験を千葉県まで受けに行って、更に良いことがあった。

それは、「そば大学」のパンフをもらったことである。以前からその存在は知ってはいたが、「気づいた時には終わっている」講演の一つであり、足代を数万円も出して行く、そこまでの酔狂さは無いものと思っていた。

が、軽自動車で休日にETCを使ってみると、新東名や外環の影響だろうが、以前よりはるかにスムースに行ける。そんなに疲れない。ということが解った。

 嫁は電車にしろと言っているが・・井月庵のこずかいには厳格な制限があり、どこぞの政治資金の様に領収書があれば、出してもらえるほど甘くない。

今年は、勢いで講義を聞きに行って見ようと、申し込んでみた。

 そういえば、知事の書籍購入の中に「江戸流そば打ち」の本があったそうであるが、喜ぶべきなのか、悲しむべきなのか、なんとなく、そば打ち趣味の品位まで落とされた気がして、迷惑な気がした。

 井月庵ごときでさえ、そう感じたのであれば、きっと関係者、住民、クレヨンしんちゃんはもっと迷惑と感じているのかもしれない。

 

手習いは、ぶっかけの「つゆ入り」そばで、サッパリと頂くとしよう。