そば切り 井月庵

趣味ではじめた、そば打ちの日記です。蕎麦で遊ぶ、蕎麦に遊ばれる日々 のはずが・・・ランタン、ストーブ、模型工作などへ

ソバの育成記録 その11 刈り取りと天日干し 台風のあと

2017年10月24日 | ソバ栽培

前回の記録 その10で台風が来る前に、播種から57日目(10月21日)でソバを刈り取ることにしました。

刈り取る前の状況です。

白い花がチラホラと見えます。 黒化率6,7割と言ったところでしょうか。

一般にソバは75日(10.7週)に対して、状況は57日(8.1週)なので、2週間から3週間の早刈りという事になります。

手刈りの場合、機械と違って、実をつけたまま乾燥に入るため、うす緑色の実も追熟するそうです。

などとのんきな事を言っていると雨が降る初めてしまうので、急いで刈り取りました。

台風が通過するまで、1日軽トラに積んだまま、放置しようと考えていました。朝、投票に行って帰ってくると、ばあちゃんが「干したい、このままだと腐ってしまう」と急き立てるので、気乗りしませんでしたが、納屋に干すことになりました。

台風通過時には納屋の奥に入れて、前にトラックを止めて風よけとしました。

23日(月)は国道一号が由比の『さった峠』で全面通行止め、東名も波被りの為通行止め。静岡に向かう大動脈は新東名のみの感がありました。

会社に顔を出すと「え!来れたの!?」「大変だったでしょ」。「そうなんです、お休みにしようと思いましたが、一度高速に乗ると途中で帰れない。来ちゃいました。」

 

24日(火)朝、出勤前に

ばあちゃんが一人で、干したままの鉄枠を移動させてありました。??!!

いったい、どうやって重い鉄枠とソバを一人で移動させたのでしょう。

井月庵の母なので70ウン才。これはピラミッド建設と並ぶミステリーです。

「おはよう、すごいね。どうやったの?実がバラバラ落ちたでしょ?」

「コロの原理だよ。落ちないよ。」

他人のいう事をほとんど聞かない御仁なのですが、恐るべし。まあ、半信半疑で受け入れましょう。

台風被害は地元建設業の努力のおかげもあり、災害復旧の道路啓開が迅速に達成され、翌日朝には、国1も東名も通行可能となりました。

 

刈り残したソバ畑をついでに

台風の影響恐るべし、ソバの葉っぱがみんな無くなっている。

よく見ると、ソバの実は残っているが茎だけとなった恐ろしい姿。

オリーブの木と芋の葉に守られた一角は、日があまり差さないので丈が低かったのと風よけになったのでしょう、倒伏は少ないのですが・・・

やっぱり葉っぱが無い!!

早く刈り取ってあげないとロクな事にならないだろう。ここは、一つばあちゃんに頼んでみるか。

 

そう言えば・・・いつもいないハトが一羽、納屋の前に居ました。零れた実を食べていただく分には良いのですが・・お友達は呼ばないでください。

 

 


ソバの育成記録 その10 台風の前に

2017年10月21日 | ソバ栽培

10月21日(土)

 超大型台風21号が接近してくる。

 ここ何日も長雨が続いて日照不足、湿害、芋虫の発生と「オラが畑のソバは弱り切っている」

 

 台風が来て、みんな飛んで行ってしまう前に急遽、今朝6時からソバを刈り取ることにした。

 会社もあるが、とりあえずソバを刈り取ってから出社するという事にしてしまった。!!

 

 嫁はソラを使って出てこないので、ばあちゃん(母)と二人でいざ出陣!

 

 刈り取っても干す時間も無いのに、「台風が来る前に!!」が合言葉となった。

 

 黒化率は70%ぐらい。(後で写真を掲載します。)

 7時頃からパラパラと雨が落ちてくる。カッパを着て10時半まで何とか作業を進めたが、全てのソバを刈り取ることはできなかった。風が出て来て、雨粒が大きくなると、どちらともなく「もう、終いにしよう」という話になった。

 1/5を残すことになったが、このソバは当初の計画通り11月3日を目途に刈り取ることとしよう。

 

 今年の8月26日に種まきして、57日目

 台風が来なければ、午後から干しの作業に入るのであろうが、「超大型」の前には多少の軒下などはモノの役にも立たないだろうと、今しばらく、軽トラの荷台に積んだままガレージに入れてしまった。

 

 カビや腐りが出ると目も当てられないが、その時は、1/5残ったソバの台風をしのいだ種が来年へタスキを繋ぐことになるのだろうか。 

 

 


ソバの育成記録その9 黒化

2017年10月14日 | ソバ栽培

10月14日(土)

播種から50日目

 昨夜から雨が降り続いている。

 14日(土)~19日(木)までは雨が降る予報になっている。ウネを作らなかったのが災いする恐れもあるが、富士川の河岸段丘の上である事を望みとするしかない。

 ソバが弱っていないか心配になって、朝方に畑を見に行きました。

 

 倒伏して弱っているようにも見えるが・・・

 黒いものがチラホラと・・・

近寄って別角度から見てみると・・・黒化している。

「ソバは黒いのが3粒見えたら刈れとか」刈入れ時のタイミングを伝える言葉もあるようであるが、播種から50日にしてましてや、この後1週間近く、天気が崩れっぱなしの状態で刈り取る訳にもいかないだろう。

こういう時に長年ソバを栽培した古老でもいれば頼りになるのだが・・・・

熟していない実も多くあるので、できればもうしばらく刈り取らないで置きたい。

 

 家人には、11月3日(金)播種から70日目を刈入れと伝えてあるが、10月22日(日)播種から58日目として1週間後の可能性も十分にありそうだ。

 葉っぱは虫に良く食われている。ここ2、3週間が刈入れ適期なのだろうが、サラリーマンにはそれほど多くの選択肢は無い。

 

 

 恒例となった「第9回 駿府そば祭り」が今年もやってくる。

雑誌「蕎麦春秋」にも掲載されているが、11月23日~26日までの期間で様々な蕎麦関連の催しが計画されている様である。

なか2日位が同好会等の参加イベントとなりそうであるが、詳細は今の所、不明である。

 不肖、井月庵も何かの形でイベントに参加したいが、例年通り「客として楽しむ」ことになるかもしれない。

 

いずれにしろ、ソバを刈り取って、天日干ししているころには、このブログでもお伝えできれば幸いと思っています。


平成29年の村夜

2017年10月08日 | カメラ

10月7日(土)雲が晴れてやっとお月様が顔を出しました。

PENTAX Q-S1 

いつもより大きいのは、トリミングしたからです。

風もなく、25秒ほどシャッターを開けておいてもきっちり撮れました。

虫の声も2、3種類、聞こえてきます。

咲き誇る蕎麦の花とお月様、そして虫の声

1200年の時を超えて同じ風景を見ている錯覚に陥ります。

異なるのは、井月庵の母は健在で、一緒に月を眺めたので、独りではないことです。

 

 

NHKの100分で名著が面白くて、よく見ているのですが、ハンナ・アーレントの「全体主義の起原」は今の世相にも十分に通じていて、録画だけでなく、テキストを何回か読み直しても、読むたびに考えさせられ、気づかされる内容でした。


ソバの育成記録その8 受粉

2017年10月06日 | ソバ栽培

10月4日(水)

中秋の名月らしいが、井月庵の住む静岡では、イワシ雲が空一面を大群で覆ったため、名月は見ることがかないませんでした。

満月(月齢15)は10月6日(金)ですが、5日(木)の昼過ぎから天気が崩れて雨が降っています。

 

10月5日(木) ソバの播種から42日目

 雨が降る朝の出勤前にソバの様子を見に行きました。

風の影響は今のところ、一回の台風だけのようで比較的真っすぐ伸びています。

満月の夜に月光を浴びて光るソバの花を見ながら、虫の声を聴くことができたなら。

白居易の漢詩を追体験できるのに。

   村夜

   霜草は蒼蒼として 虫 切切たり

   村南 村北 行人 絶ゆ

   ひとり 前門に出でて 野田を 望めば

   月明の 蕎麦 花 雪の如し

実際は雲の中にうっすらと見え隠れするお月様を睨みながら、虫の声を聴くのが精一杯でした。

昔の人が残してくれた素晴らしい感性は日本人の井月庵にも判る気がします。

 

 ソバの花はアリンコやミツバチ達に因って受粉をしている様子です。

薄緑いろのピンクに縁どられたソバの実ができていました。

 

75日を待たなくても、良いと考えています。草丈は現在80cmぐらい。

信濃1号なのと、施肥の時に窒素分が多かったので草丈が110cmは超えるものと思っていますが・・・

刈り取り時期と休日の巡り合わせは・・・10月22日か11月3日を目途にしようかな。