
Carl Zeiss Jena Tessar 50mm/2.8
蛇足ながら等倍切り出しをもう一枚追加してみる。江島神社の見晴台から参道を撮影したもの。この中央部を切り出してみた。人々の表情まで読み取れそうな解像度。今回はD610で撮影したがこれがD810だともっとディテールまで読み取れたかも。
単二乾電池ほどの小ささで70年前(1954年)のレンズではあるがすばらしいのひと言。惜しむらくはこのレンズがヴェラというカメラに搭載されていてピントは目測。素通しに近いビューファインダーでの撮影。露出計もなくシャッター速度と絞りを任意でセットするマニュアル機。レンズの性能を100%引きだすのは至難の業だった。ヴェラにフィルムを詰めて船の科学館でスナップ撮影したときもドンピシャで撮影に成功したのは4~5枚程度で歩留まりは悪かった。それでもうまく撮影できたコマは惚れ惚れする写りだった。名誉のために言っておくがヴェラというカメラが悪いわけではない。黄金比デザインのシンプルで端正な外観。レンズキャップをひっくり返せばフードになるアイデア。ユニークな巻き上げ連動のシャッターチャージ機構。西新宿でレンズシャッターの壊れたジャンクのヴェラを買い求め修理に成功したところから今のカメラ沼に嵌ってしまった次第。ヴェラとの出会いがなければもっとつまらないカメラ道を歩んでいたと思う。
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