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この読書会は中学のPTAで知り合った
有志が集まって発足させたもの。
もう23年くらい続いている。会員は11人。
中学時代国語の担当だったK先生が顧問だ。
一時、会員の希望で「源氏物語」を通読したが、
最近はもっぱらK先生にテーマ本を選んでもらっている
お手軽読書会だ。
今回は『阿弥陀堂だより』。南木佳士の作である。
彼の作品は、芥川賞受賞作『ダイヤモンドダスト』以来2冊目。
映画にもなった。
豊かとはいえない環境で育った孝夫と美智子が、
高校時代に知り合い,売れない作家、
最先端の医療の現場にいる医師になって結婚する。
美智子は「患者となって生物学的弱者とみなされることに
抵抗がある」流産すると「遺伝子を伝えられなかった女よね」
などと傲慢な側面を持っている。
しかし流産をきっかけに心を病むようになる。
二人は孝夫の故郷である信州に帰り、
難病とたたかいながら明るく生きる娘と
村人の霊を祀る「阿弥陀堂」の世話をしている老婆との交流の中で、
しだいに生きる力を取り戻していく。
素直な文体でさらっと読める小説だ。
帰りがけふと空を見ると、刷毛で掃いたような雲が美しかった。
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