11月27日に福島へ行かれた方の報告です。
日曜の夕方にこちらを出発して月曜日に南相馬市と相馬市の学校関係へ食材をお届けし、とんぼ返りして参りました。
以下、見たこと聞いたことです。
① 20キロ圏内立ち入り禁止区域の入り口に設置されている、国道6号線検問まで行ってきました。半年ぶりです。検問のすぐ脇にコンビニがありますが、半年前には夜逃げ同然になっていて休業していたものが、再開してました。聞いてみると、付近で復旧復興作業する人が増えているから需要が有るのだとか。実際、立ち入り禁止区域に隣接してる地域で、土木工事がいくつも進んでいます。
②検問を通って立ち入り禁止区域に入っていく車両が凄く増えています。区域内にある事業所や自宅から物を持ってくる人だったり、あるいは動物保護団体だったり。気になるのは、これらの人たちの誰1人として防護服を身に付けていない事。もちろん許可証が必要ですが、以前より規制がかなり緩くなっています。
③『県内産の野菜は基準値以下で安全だから』という県などの方針により、南相馬市以外の自治体では県内産野菜が学校給食に使われている。仕入れた野菜などの食材は、一旦放射性物質の検査をした上で給食に使う。
ところが実態は、午前中に仕入れた物をすぐに検査に回し、まだ結果が出ていないのにその日の給食に使われている。で、翌日に出る結果によっては『すみません、昨日の給食は基準値超えてました』というパターンが少なくない、との事。なお、南相馬市においては、必ず前日に検査をして安全性を確認した物しか使わない。
④ さすがに、学校給食に使う米については県もわりと慎重で、各自治体に対して、今後使う米は、県内会津産か北海道産のどちらかから選択すること、と指示している。
⑤ 相馬市の水源である飯舘村のダム付近で取れたアユは、70ベクレルだった。しかし住民によれば、相馬市は『水道水は安全だ』との姿勢を崩していない
⑥ 相馬市の中心部にある保育園に生えていた伐採した針葉樹の枝を調べたら、0.6マイクロあった
⑦ 未開通となっている南相馬市から相馬市にかけての常磐道や阿武隈東道路の工事が、相変わらず進んでいる。このうち阿武隈東道路は、先日問題となった福島市大波地区やホットスポットである伊達市霊山町などを通って福島市と相馬市を結ぶ幹線道路国道115号線のバイパス機能を持つ道路であり、私たちも南相馬市へ入る際はこのルートを通っている。(というか、福島県以南から南相馬市へ入るには、このルートしかない。)
⑧ 地元の方が調べた、スーパーにおける消費者動向。
生鮮食品売り場には、地元産野菜などが並んでいる。若い主婦は、地元産野菜は買おうとせず、県外産を手を出してゆく。お年寄りは、迷わず地元産に手を出している人が多い。微妙なバランスが成り立っている。