■2004年 日本 131分
■2005.9.24 TOHOシネマズ緑井 試写会
■原作 藤沢周平
■監督 黒土三男
■出演 市川染五郎[7代目]・石田卓也(牧文四郎) 木村佳乃・佐津川愛美(ふく) ふかわりょう(小和田逸平) 、今田耕司(島崎与之助) 、原田美枝子(登世) 緒形拳(牧助左衛門)
《story》
「20年、人を想いつづけたことはありますか」
江戸時代、東北、海坂藩の下級武士の子文四郎15才は父を尊敬していた。しかし、その父が藩内の争いごとに関わっているということで処罰されてします。文四郎は罪人の子としてつらい生活を強いることとなる。友人二人はそんな文四郎に変わらぬ友情を示してくれるのだった。そんな中で、幼なじみのふくが江戸の奥に行くことなった。ほのかな恋心を抱いて二人にはつらい別れだった。
数年後、青年となった文四郎はお家の名誉回復を得た。同じころ、ふくは殿の子を身ごもったことから派閥闘争に巻き込まれる。藩にもどって来たふく。文四郎はそのふくの子をさらうように命じられる。
◎今、目の前にある江戸の時代。チャンチャンばらばらではなく、空想でもない、現実としての目の前にあり時代の中で、日本的な美や愛を目の当たりにしたような気がする。見つめ合うだけ、思うだけ、しかし何より大きな愛は、そでをつかむ動作1つで表されている。手ひとつにぎることはない。多くを語ることも触れあうこともない。けれどもそこにある愛は深い。そして生きることはたやすいことではなく、その人生の中でのしかかってくる傷害に立ち向かう力強さを感じた。そして、たくさんの刀を畳に立て、戦うとはこんなにもリアルなんだと語っている。すぐにでも再び見てみたい映画だ。