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■2004年 日本 119分
■2006.1.28 シネマツイン1
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■監督 井筒和幸
■出演
塩谷瞬(松山康介-府立東高2年生)
高岡蒼佑(リ・アンソン-朝鮮高校3年生)
沢尻エリカ
(リ・キョンジャ-朝鮮高校2年生/アンソンの妹)
楊原京子(桃子-アンソンの彼女)
尾上寛之
(チェドキ-朝鮮高校2年生/アンソンの弟分)
真木よう子(チョン・ガンジャ-朝鮮高校3年生)
小出恵介
(吉田紀男-府立東高2年生/康介の同級生)
波岡一喜(モトキ・バンホー-朝鮮高校3年生/アンソンの親友)
オダギリジョー(坂崎-康介に「イムジン河」を教える坂崎酒店の若主人)
光石研(布川先生-康介と紀男の担任)
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「世界は愛で変えられる」
「パッチギ」とは頭突きのこと。
1968年京都。朝鮮高校の番長アンソンは、妹のキョンジャに言いがかりをつけ、服を汚した日本のつっぱった高校生をぼこぼこにした。そのときそばにいた松山康介は、キョンジャに一目惚れしてしまう。東高と朝鮮高校のサッカーの親善試合を申し込みに行ったとき、、「イムジン河」をフルートで演奏するキョンジャに出会う。康介は楽器店で坂崎にギターを習い、「イムジン河」を練習する。そして、公園で祝宴を開いていた、キョンジャンたち在日朝鮮人の人たちの前で、「イムジン河」を演奏し、親しくなっていく。
かっての日本へ強制的に連れてこられた歴史、それを知らない若い日本人の康介。その溝はあまりに悲しかった。二人の行く末は・・。
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純粋に愛する心
韓国だろうが日本だろうが、純粋に愛する心はステキだ。「ロミオとジュリエット」のように、敵だ味方だと言っていても、何もなかったかのように愛し合える。実際に何もないのだ。それを子どもはよく知っている。だから、子どもどうしだとすぐに仲良くなれる。大人は理屈をつけて素直になれない。今、世界中の子どもがここに集まったら、イスラムだろうが、キリストだろうが、北朝鮮だろうが、ロシアだろうが、黒人だろうが、白人だろうが、だれであろうがきっと仲良くなって遊ぶことができる。純粋に愛する心を持ち続けたい。でも・・・それは理想だと言ってしまう自分が悲しい。
いい映画だと思うけど、どうも喧嘩のシーンは好きになれない。あそこまでする必要はないと思う。「パッチギ」という題にした意味があるのだと思うけど、暴力はいやだ。 『イノセント・ボイス-12歳の戦場-』 オスカー・トレス 訳/曽根原美保
竹書房文庫 【BOOK】 2007.6.22
「世界には誕生日を喜べない子どもたちがいます」
1980年エルサルバドル。中南米の小さな国。ここで内戦が勃発。政府軍と農民の土地をめぐっての争いがきっかけだった。農民はゲリラ組織を作り対抗した。政府軍は学校に乗り込み、12歳になった子どもを連れて兵士にしたてた。たとえゲリラに味方しても兵士にされてしまう。逃げるしかない子どもたち。チャバの家は政府軍とゲリラ基地の間にあり、毎晩のように銃撃戦の場となった。その度に、姉と弟とベッドの下に潜り込んで震えていた。チャバは11歳。もうじき12歳になり、政府軍に連れていかれる。逃れるために、屋根の上で息を潜めて隠れたこともあった。しかし、そのことがばれてゲリラの基地に逃げ込んだ。が、そこにも政府軍はやってきて、チャバは捕まってしまう。銃を突きつけられ、川に連れていかれ銃殺されようとしていた。そんな恐怖を、今の日本の12歳の子どもは、果たして共感できるだろうか。家の中に弾が飛び込んでくる恐怖。5時までに家に帰らないと殺されてしまうかもしれないという恐怖。想像もできない状況の中で生活しているのだ。そんな現実を知らなければならない。そして、どんな戦争も争いも、どんな理由をつけても、子どもを巻き込んでしまうことに変わらないということを知るべきなのだ。
映画「イノセント・ボイス 12歳の戦場」