そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

ホテル・ルワンダ

2006年04月15日 | 人間/社会派ドラマ


2004年 イギリス/イタリア/南アフリカ 122分
2006.4.15 サロンシネマ1 
■原題「HOTEL RWANDA」
■監督 テリー・ジョージ
■出演 ドン・チードル(ポール・ルセサバキナ)  ソフィー・オコネドー(タチアナ・ルセサバキナ)  ホアキン・フェニックス(ジャック・ダグリッシュ)  ニック・ノルティ(オリバー大佐) 、デズモンド・デュベ(デュベ)

《story》

「1994年 アフリカ ルワンダ 
 たった100日の間で、100万もの人々が虐殺された」
「愛する家族を守りたい」

「ただ一つの強い思いが、1200人の命を救った」

首都キガリ。ベルギー系の高級ホテル「ミル・コリン」で、ポールは支配人として働いていた。通常では手に入らない酒や素材を手に入れ、お客を満足させる有能な支配人で、ホテルも順調に利益を伸ばしていた。
ルワンダでは3年間続いた内戦がようやく終わり、和平協定が結ばれようとしていた矢先だった。大統領が乗った飛行機が爆破された。大統領はツチ族に殺されたという風評が広がり、フツ族によるツチ族への襲撃が始まった。
ポールは、家族や近所の住民をホテルにかくまった。続々と孤児や教会の人々などが逃れてきた。しかし、彼らを守っていたはずの外国人やカメラマン、国連軍への退去命令が出され、彼らは窮地に陥る。

◎日本での公開を求めて署名運動が起こったとされる映画だ。なぜ、日本での公開が成されなかったのか、それは扱っている題材が重厚で、平和な日本では受け入れられないだろうという、つまり利益にならないだろうということからだそうだ。私は初日に行ったが、会場はいっぱいだった。事前の重みのある映画だという宣伝があったからかもしれない。私は、こんな映画が作られなければならないこと自体が人間の、人類の不幸だと思う。

確かに、「こわいね」と言いながら、私たちはディナーを続ける。「私たちは平和でよかったね」と言いながら、幸せを確認する。この映画を見たから、夕食を食べなくなる人はいない。大きな変化はない。しかし、どれだけ「争い(戦争)」というものが悲劇を生むかはあらためて感じる。募金をすることも大事だと思う。私はいつもユニセフに募金をする。UNHCRにも時々募金をする。それくらいしかできない。身の回りで、誰とでも仲良くなれるように、子ども達によびかける。

同じ人間、種族の違いで別れてしまう人間。さまざまなちがいでグループをつくってしまう人間。宗教、肌のいろ、民族・・・。私たちは同じ地球の人間として、心を広げて、ひとつの大きなグループにはなれないものなのだろうか。

人間が人間を平気で殺せる、人間しかできない行為。そしてそれを乗り越えることができるのもまた、人間にしかできないこと。

オフィシャルサイト「ホテル・ルワンダ」


ボーン・スプレマシー

2006年04月15日 | アクション


2004年 アメリカ 109分
■原題「The Bourne Supremacy」
■2006.4.15 wowow
■監督 ポール・グリーングラス
■出演 :マット・デイモン(ジェイソン・ボーン) フランカ・ポテンテ(マリー) ジョアン・アレン(パメラ・ランディ) ブライアン・コックス(アボット) ジュリア・スタイルズ(ニッキー) カール・アーバン(キリル)

《story》
「ボーン・アオデンティティー」の続編。マリーと追ってから逃れたボーンは、インドのゴアでひっそりと暮らしていた。ボーンの過去の記憶は、夢の中で断片的に繰り返され、つながらない記憶に苛立ちを感じていた。そこにボーンをねらう殺し屋が現れ、車で追跡される。そして、川に転落し、マリーは帰らぬ人となってしまう。自分をねらう殺し屋、そしてある事件の犯人とされ、CIAからも追いかけられるボーン。自ら、真相の解明にのり出す。

◎たとえ記憶がなくても、天性の才能にめぐまれ、体がいつのまにか動いていく。その目を見張る動きに、感動さえ覚える。双眼鏡で覗きながら、CIAの捜査官と対話するシーンで、「探すのに時間がかかる」という女捜査官に、「君のそばにいる」と言うところがおもしろい。これと同じシーンが最後にもある。何もかも見通して動いている、失敗のない頭の切れる姿にほれぼれする。