大阪龍馬会

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『龍馬伝』の汚い岩崎弥太郎、目指すは「見にくいアヒルの子」

2010-02-04 00:00:01 | 龍馬伝
 1月よりスタートしたNHK大河ドラマ『龍馬伝』。主人公・坂本龍馬を演じる福山雅治をはじめとする豪華キャスト人の演技に注目が集まるが、今福山以上に話題になっているのが、香川照之扮する岩崎弥太郎の「汚なさ」のようである。

 『龍馬伝』は、主役の坂本龍馬の生涯を、同郷の岩崎弥太郎の目を通して描く作品であり、岩崎は「影の主役」といも言える。のちに三菱財閥を築く豪商となる彼も、もとは土佐藩の地下浪人だった。その困窮ぶりを、見すぼらしいいでたちをした香川照之が演じているのだが、第1回放送後から、三菱グループ関係者を中心に不満が出ているという。

 香川自身も、昨年9月に『龍馬伝』のロケに初参加した際、自身のメイクや貧相なセットを見て冗談交じりに「ここまで汚されるとへこみます。このままNHKの食堂に入れるのか、後の三菱財閥を作れるのか」と語ったあとで「必ずのしあがって、日本を背負うくらいの気持ちで頑張る」と抱負を述べている。また、放送開始後に岩崎の地元・安芸市に完成した「岩崎弥太郎こころざし社中」のオープニングイベントで参加した際に、「徐々にお金が入ってまいりますので、春いっぱいしばらくご辛抱ください」と語り、周囲からは笑い声が漏れた。

 みすぼらしい身なりから、日本を代表する大財閥を作り上げる岩崎の姿は「見にくいアヒルの子」の白鳥に通じるものがある。しかし、あまりにも「見にくい」インパクトが強すぎると、白鳥として成長した時の感動を食ってしまうことも十分考えられる。物語の終盤になって、視聴者や始祖のいでたちに不満を持っていた方々が「おお、これは凄い」と納得できるような「のし上がり」ぶりを演出できるかどうかが、今後注目されそうだ。

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