大阪龍馬会

1987年に創立して2017年は創立30周年。龍馬好きの集まった大阪龍馬会が龍馬会の活動をお知らせします。

龍馬石碑に実在しない人物名

2010-10-01 17:00:00 | 龍馬ニュース
 土佐藩の坂本龍馬が1862年に初めて萩を訪れた際に長州藩の久坂玄瑞、薩摩藩の「田上藤七」と会談したと伝える石碑が萩市の松陰神社にある。久坂の日記を根拠に、明治維新100年を記念して1968年、松陰神社維持会が建立した。ところが、幕末の2人の志士とともに碑に名を刻む薩摩藩士をめぐり、疑問が浮上している。「この名の人物は実在しない。久坂の日記の誤記では」―。

 石碑は高さ約3メートル。「薩長土連合密議之處(みつぎのところ)」の碑文や3人の名前は、山口県出身で首相を務めた岸信介が揮毫(きごう)した。

 久坂の日記は「江月斎日乗(こうげつさいにちじょう)」。文久2(1862)年1月1日に「薩摩藩士が樺山三円の手紙を持って来訪」、同14日には「土佐の坂本龍馬が武市半平太の手紙を持って来た」と書かれ、同15日に「薩摩藩士は田上藤七と申す」などの記述がある。

 この「田上藤七」を誤記と指摘するのは、龍馬に関する著書もある防府市の歴史研究家山本栄一郎さん(48)。「田上藤七」の存在を示す資料が鹿児島でも一切見つからないことに疑問を持った。

 調べるうち、長州藩士の堀真五郎(1838~1913年)の「伝家録」に「薩藩田中藤八に同行して薩摩に行った」との記述を見つけた。さらに、同じく長州藩士の野村靖(1842~1909年)の「追懐録」にも「薩州の田中藤八が樺山三円の書を持って久坂を訪ねた」とあった。山本さんは「2人が田中藤八と書いており、久坂の書き間違いと考えるのが妥当」と結論付けた。

 田中藤八(後の頼庸、1836~97年)は薩摩藩士の家に生まれ、明治維新後、伊勢神宮の大宮司などを勤めた国学者で神道家。

 松陰神社の上田俊成宮司(69)は「田中藤八の可能性は高いのではないか。ただ、断定は難しく、碑は変えようがない」と複雑だ。


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土方歳三軸に描く戊辰戦争 「戦塵 北に果つ」仙台・甲斐原さん作家デビュー

2010-10-01 00:01:00 | 書籍紹介
 戊辰(ぼしん)戦争で最後まで新政府軍に抵抗した新撰組副長の土方歳三を軸に、東北、北海道などでの戦いを描いた小説「戦塵 北に果つ―土方歳三戊辰戦始末」(学研)が出版された。作者は仙台市在住の甲斐原康(かいばらこう)さん(63)で、今作品がデビュー作。「東北でも激戦が繰り広げられた。英雄の背後に名も無き人がいる。それぞれの思いをかけて戦った人が日本を作っていったことを知ってほしい」との思いを込めた。

 大阪市出身の甲斐原さんは流通会社に勤務後、30年ほど前に仙台市の財団に転職し、仙台に居を構えた。市民センターや児童館の館長などを歴任し、今年3月、定年退職した。

 仙台で暮らし始めた頃、散歩の途中で幕末の仙台藩士・玉蟲左太夫(たまむしさだゆう)の墓を訪れた。奥羽越列藩同盟の結成に尽力するなどし、責任を問われて切腹させられた玉蟲の生涯に触れ、東北での幕府軍と新政府軍の戦いを初めて身近に感じたという。

 文献にもあたり、長年構想を練って執筆した同作品が昨年、歴史群像大賞(学研主催)の優秀賞に選ばれ、出版の運びとなった。

 物語は土方を軸に、幕府軍に加わった元江戸の町火消し・佐吉を語り部に展開する。戦場で抜群の剣の冴(さ)えと統率力を示し、おじけづく味方を容赦なく切り捨てる冷徹さから戦鬼と呼ばれた土方。反面、平時は部下への優しい心配りを示す土方への、愛憎半ばする周囲の思いが描かれる。

 仙台出身で、新撰組内の路線対立から切腹させられたとされる山南敬助も登場するほか、当時の国分町のにぎわいも再現される。

 江戸を脱出後、幕府軍は負け続け、東北を北上する。新時代を前に揺らぐ人たちを前にしても、土方は自らが掲げた武士の道に殉じ、戦い続ける。

 甲斐原さんは「土方は潔く、正義だが危うい。自分なりの誠を貫き、その誠に周りが巻き込まれていった」と分析している。

 本は四六判256ページで1500円(税別)。

9/21 読売新聞


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