スヌスムムリクの生々流転日記

過ぎ行く日々の風景(2012.5.4~)ご訪問ありがとうございます。

柳森神社 ~神田柳森富士~

2012-09-19 23:00:00 | 富士塚
富士塚No.17

秋葉原駅東口から万世橋を渡り、肉の万世の脇を左に曲がりJRの鉄橋をくぐり少し進むと鎮座しています。名前の由来か柳の木が一本あります。鳥居があり、左に見える建物は神楽殿です。

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鳥居をくぐると下りの階段です。この階段の右手が富士塚です。

解説

千代田区指定有形民俗文化財「富士講関係石碑群」指定平成10年4月
柳森神社は、延宝八年(1680)に駿河富士宮浅間神社から分祀した富士浅間神社を、合殿・合祀しました。また『東都歳時記』には、天保期(1830~44)ころ の『富士参』の例として柳森神社があげられています。これらのことから、柳 森神社は富士講に関わりが深い神社であり、富士塚なども境内に築かれていた と思われています。この塚が明治時代以降何らかの理由で一度廃れてしまい、 これに対して昭和五年(1930)に周辺の富士講によりあらたに富士塚が再建され ました。本件の石碑群は、この時再建された富士塚の周辺に、移設あるいは設 置されたと思われます。しかし戦後には富士講そのものが廃れてしまい、昭和 三五年(1960)に富士塚は破却されました。この際、余った黒ぼくの石を境内に 積み上げて小山を築き、この周辺に富士講石碑群を設置しなおしました。こう して石碑だけが富士講の進行の痕跡として残されることになりました。 (中略) 「富士講関係石碑群」は、江戸時代以降、昭和初期まで当地域に存在した富 士講にかかわる記念碑であり、千代田区内とその周辺におけるこの時代の信仰 の一端を示してくれる貴重な資料です。 平成十一年三月 千代田区教育委員会

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階段を下りると境内は違う空間へ来たような感じがしました。 説明書どおりこの階段沿いの石碑と溶岩石を積み直したのが富士塚です。真ん中あたりにお札が祀られています。

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「富士山本宮浅間神社神霊」と書かれてあるようです。

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さて、少し境内を歩いてみましょう。

手水舎を挟んで丸い石がたくさん転がっています。

「力石群」

なんか無造作に、それもたくさん」置かれています。

解説

「力石」とは、一定重量の大小の円形または楕円形の石で、若者達が力試しに 用いたと記録されている。 古来、わが国民間信仰では石にかかわる信仰は多い。また、「力石」に於け る伝承の一つとして、「道切」説もあるが、「巨人伝説の大草鞋」同様と考え られる。 しかしこれらは、石神等に関する伝承の変化であって、昔は、村々に疫病の 侵入を防ぐための神であり、呪い等であったようである。(疫病は道を伝って 来ると信じられていた。) この境内にある「力石」は、大正年間(1912~1926)、当時この道の力士と して有名であった神田徳三こと飯田徳三とその一派が使っていた力石の一部と 伝える。 なお、江戸後期に素人の力持ち仲間で有名な者に、神田明神下の酒屋で内田 屋金蔵、神田鎌倉河岸豊島屋の徳治(次)郎の二人が共に大関格であったとの記 録がある。 これ等「力石」は、江戸・東京の若者たちの生活と娯楽等の一端を知るうえ で貴重な資
料である。 平成二年三月 千代田区教育委員会

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通称 柳森稲荷神社(おたぬきさん)

由緒

太田道潅が江戸城を築いた際、現在の神田佐久間町辺りに柳を植えて鬼門 除けの柳の森とした。その鎮守として祀られたことを創祀とする。万治2 年(1659)、神田川の築堤のため現社地に奉遷。新橋の烏森神社・日本橋 堀留町の椙森神社とともに江戸三森と称された。 境内社の福寿社は5代将軍綱吉の母・桂昌院が信仰していた福寿神(狸) の像を祀る。狸に「他抜き=他に抜きんでる」という意味をかけ、立身出 世や勝負事・金運向上の利益があるとして信仰を集める。かつては八百屋 の娘から将軍の生母になった桂昌院にあやかりたいという女性たちに崇め られた。当初は江戸城内に祀られていたが、後に旗本の瓦林邸内に移さ れ、明治維新に際して柳森神社で祀られるようになった。

なるほど、鳥居の左右にはおたぬきさまいらっしゃる。

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おたぬきさま

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拝殿

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金毘羅宮

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厳島社

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明徳稲荷

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秋葉大神

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おたぬき福寿神

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神田川のふれあい橋からの撮影。

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狐さんと狸さんが入り混じって存在し、なんとも不思議空間の境内でした。