香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

いつか読書する日

2014-04-22 21:52:50 | 映画のこと
映画のタイトルなのです
Huluで偶然みつけた
2005年の映画『いつか読書する日』



朝は牛乳配達、昼はスーパーで働く50歳の
独身女性・美奈子(田中裕子)。
彼女の楽しみは想いを寄せる
同級生・槐多(岸部一徳)に
毎朝、牛乳を届けることだった。


香川照之さんが、田中裕子こと美奈子が勤める
スーパーの店長なんだけど
めっちゃくちゃ嫌な奴なんですよ
ああいう、小さな自尊心だけ大切にして
人を傷つけることが平気な奴は大嫌いだと叫ぶ
地道に静かに生活をしてきた美奈子と
桃多の奥さんの仁科明子との関わりが辛過ぎました
静かに暮らすことにだって、波風はたつよね
心の機微を表に出さないで淡々と働く美奈子が
なんだか切なくて、涙が出そうになる
仁科明子演じる妻の心情も、切な過ぎて
最後はもう残酷としか思えない結末で
一生懸命生きている人のおかしさが
静かに切なく表現されていて
不思議な気持ちとなっています

なんでわたし、この映画を見ようとおもったのかというと
やっぱり、「読書」の言葉なんですよね
美奈子の部屋のたくさんの蔵書を見る
桃多の顔を見て、ちょっと自分の部屋を見返してしまいました
ひとりになってどうすると聞かれて
「本でも読みます」と応える美奈子・・・
気持ち、とてもわかりますとうなずいておりました

    

100年前の大正3年4月20日から
当時の名前は東京朝日新聞で
夏目漱石の新聞小説が掲載されたそうです
100年記念で、今月20日から
同じように夏目漱石の「こころ」が
朝日新聞に掲載されることになり、読んでいます



夏目漱石を始めて読んだのは高校生のとき
わたしは、子供の頃から本は好きでしたが
のめり込んだのは高校生の時でした
夏目漱石、太宰治、フランソワーズ・サガン、
アガサ・クリスティー、さとうさとる
お気に入りの作家さんの文庫本をお小遣いの中から
少しづつ買って、何度も読みました
初めて読んだ夏目漱石作品はやっぱり「こころ」だったな
なんて、懐かしく思い出しながら
そして、100年前って明治じゃないんだ
大正なんだねぇ~と思いながら読んでいます